ところで聖書はどの版でお読みですか。例の、学生時代にタダでもらったギデオン協会の新約聖書にはじまって、わたしもいろんな聖書を手にしました。いちばん馴染みの深いのは、フランシスコ会版の新約聖書の、文庫サイズのソフトカバーのやつ。学生時代から手元に置いていた。佐竹明先生の宗教学の授業に出たときにも、日本聖書協会のぢゃなくてあれを持って行ったと思います。聖書協会のも、タダでもらったやつではなくて後から買い足しもしたけれど、あの聖書協会のは、丸谷才一『文章読本』でくさされていたせいもあって、あまり相手にしませんでした。学生時代のわたしの印象ですが、フランシスコ会版の日本語の訳文は、すくなくとも聖書協会版よりだいぶマシだ、と思ってました。
その後キリシタン文献について少し調べたりした縁があって、キリシタン時代の日本にもたらされた聖書の翻訳原本がブルガタ聖書で、その同じブルガタから訳されたバルバロ訳の新約聖書を読んでいました。これは井上ひさしさんも褒めていたけど、訳の日本語がほんとにいいです。聖書学からみると、もう古くなった時代遅れの訳かもしれないけれど、バルバロ訳の日本語の、個性的な歯切れのよさは、ちょっと嵌まりますよ。
そして、ずっと知らなかったんだけど、分冊で出ていたフランシスコ会の旧約聖書が、新約といっしょに合本されて、おととしだかにリリースされていたんですね。でも高い本なので躊躇していたら、今年になって、判型を小ぶりにして、値段も安くなって再販された。貯まっていた楽天のポイントを使って、楽天ブックスから買いました。
フランシスコ会版はカトリックなので、バルバロ版同様、以前は神さまの名前を「イエズス」としていた。わたしが親しんだ古いキリシタン文献では「ぜず・きりしと」とあります。その「ぜず」により近く感じられる「イエズス」という表記のほうが、わたしは好きでした。でも今度買ったフランシスコ会版では「イエス」である。まあ長いものには巻かれざるを得ない。仕方がないでしょうな。
その後キリシタン文献について少し調べたりした縁があって、キリシタン時代の日本にもたらされた聖書の翻訳原本がブルガタ聖書で、その同じブルガタから訳されたバルバロ訳の新約聖書を読んでいました。これは井上ひさしさんも褒めていたけど、訳の日本語がほんとにいいです。聖書学からみると、もう古くなった時代遅れの訳かもしれないけれど、バルバロ訳の日本語の、個性的な歯切れのよさは、ちょっと嵌まりますよ。
そして、ずっと知らなかったんだけど、分冊で出ていたフランシスコ会の旧約聖書が、新約といっしょに合本されて、おととしだかにリリースされていたんですね。でも高い本なので躊躇していたら、今年になって、判型を小ぶりにして、値段も安くなって再販された。貯まっていた楽天のポイントを使って、楽天ブックスから買いました。
フランシスコ会版はカトリックなので、バルバロ版同様、以前は神さまの名前を「イエズス」としていた。わたしが親しんだ古いキリシタン文献では「ぜず・きりしと」とあります。その「ぜず」により近く感じられる「イエズス」という表記のほうが、わたしは好きでした。でも今度買ったフランシスコ会版では「イエス」である。まあ長いものには巻かれざるを得ない。仕方がないでしょうな。