青い空とわたし

青い空の日  白い雲の帆船をみていると

どこかへ どこまでも Harmonyと

走っていきたくなります

雪の山寺と銀山温泉をたどる

2015年02月12日 00時19分42秒 | 青い空の日は旅立(全般)
2月8日(日)

蔵王横倉ゲレンデ、第三駐車場の朝。




▲ 外をみてみると、うっすらと陽は出ている。
しかし、全体は曇り空で、昨日の快晴の朝に比べようもない。
さあ、出発だ。

再び、赤の大鳥居をくぐっていく。
冬はもう来ないだろうが、蔵王の山を登りにくる可能性はあるだろう。
それまで、バイバイ。

【雪の山寺】

蔵王をたって、一路北を目指す。
天童市に入る手前を東にそれて、田舎っぽいみち(どこでもそうだが)をずんずんと行く。

細い門前町の通りを入って行くと山寺がある。
正式の名前は宝珠山立石寺(ほうじゅさんりっしゃくじ)。860年に開基。




▲ 山門。

長靴に履き替えて、ここから登っていく。




▲ そう、これから1015段の石段を登っていく。だから山寺とよばれる修験の地。




▲ 中途に、屏風みたいな岩山がそびえている。

それを過ぎると、ここに来る。




▲ あのせみ塚だ。



▲ 後ろの墓標みたいなものをズームすると「せみ塚」と書いてある。

芭蕉先生が「閑かさや・・・」の句の着想を得た場所ではないかといわれているところ。

ボクのテキスト奥の細道から引用しよう;

山形領に立石寺と云山寺あり。慈覚大師の開基にして、殊清閑の地也。一見すべきよし、人々のすゝむるに依て、尾花沢よりとつて返し、其間七里ばかり也。日いまだ暮ず。梺の坊に宿かり置て、山上の堂にのぼる。岩に巌を重て山とし、松栢年旧土石老て苔滑に、岩上の院々扉を閉て物の音きこえず。岸をめぐり岩を這て仏閣を拝し、佳景寂寞として心すみ行のみおぼゆ。

 閑さや岩にしみ入蝉の声


芭蕉先生は、このあとに行く尾花沢に10日間も逗留するのだが、そこでみんなから立石寺がイイよ、イイよと勧められたのでこの寺に来たということだ。

では、ボクも山上の堂にのぼってみよう。

しかしこれが冬だと、簡単には登れないのだ。
おそらく杖をつく芭蕉先生には無理だったろう。



▲ 石段には雪が詰まって、しかもこれがアイスバーン状態になっているのだ。

ひやー、滑る。




▲ もうこの娘(こ)は、のぼれないーいと友達に叫んでいた。




▲ 登るときより、降りるほうがたいへんかもしれない。

へたすると、すってんころりで頭、腰を打ったらたいへんだ。
で、意を決して尻をつけてずり下りる人も。




▲ 仁王門まで来た。

すると、まもなく岩の上に開山堂が見えてきた。




▲ 真ん中の建物が慈覚大師の霊廟、開山堂

左の岩の上にすこしだけ頭をだしているのが写経が納められた、納経堂

そして、右側にすこしだけみえるのが山寺のハイライトスポットの、五大堂。ここへ今から行く。




▲ 五大堂に来た。

五大堂は舞台造りで、空中に突き出たお堂だ。




▲ 五大堂の内部は吹きさらしで、三方を見渡せる絶好の展望スポット。




▲ 左の方角を見下ろす。




▲ 中央を見下ろす。

芭蕉先生も、こうして弟子曾良とともに眼下の村を見下ろしたのだろうなあ。

当時はもっと、田舎、田舎の、ひなびた集落が小さくあっただけなのだろう。


開山堂・五大堂より更に上に奥ノ院・大仏殿があるのだが、再訪となる今回は割愛する。

で、下山しよう。

階段を下る、大胆しかし簡単、確実なやり方をボクは発見した。
前向きで下りようとするから、足が前方に滑って後転のリスクがある。
両手で手すりにつかまって、後ろ向きに手をずらし、足を下にずらして降りればいいのだ。
これだと、一気に滑り降りることができた。



▲ この娘(こ)にも、身をもって教えてあげた。

これを皆がやると、階段はますます「滑り台」風にツルツルになるけどね。




山寺の川向うでは、町内の人達が雪だるま作成コンテストをやっていた。



▲ きょうの正午に審査が行われるようだ。




▲ がんばってるね。




▲ 作品のひとつ。やはり芭蕉先生かな。




▲ このハンテンが気に入った。




▲ クルマは山寺の麓のお土産屋の前に停めておいた。




▲ 駐車料金は500円。土産物を1080円買うと駐車料金はタダになるというから、漬物を3品買った。

右から、さくらんぼ漬け、寒菊が特産だというから土産に買った。



山形市から大石田、尾花沢、最上へ北上する街道はそば街道だという。
大石田でガイドブックに載っているそば屋へ、ナビまかせで走行したら関係ないところに到着。

あきらめて、ここに入った。



▲ ワタクシご愛用のイオンのマックスバリュー天童店。

キミ、スーパー食材だからといって馬鹿にすることなかれ。
「大豆のほほ笑み」豆腐は月山の名水を使い・・
「若鶏手揉み唐揚げ」は当店オリジナルの衣を使用し・・
と書いてある。地産地消が旅の醍醐味だよ。
(わかった、わかった)

しめて700円。1.5食分ぐらいだから、1食500円ぐらいか。
とにかく、スーパーは旅先で重宝する。

クルマで昼食後、尾花沢へ向かう。市役所の垂れ幕には「芭蕉が10日滞在した尾花沢」とPRしている。
たしか尾花沢で歓待されて、居心地がよくて芭蕉は長逗留になったはずだ。



【ノスタルジーを求めて銀山温泉に向かったが】


尾花沢から東にそれて、また田舎、田舎した方向へ向かった。

目指すは、あの「大正浪漫」の銀山温泉だ。



▲ 山寺の土産物屋で、これからどこへ行かれるのですか、と聞かれた。
銀山温泉だ、と答えると。あれー、あそこは雪深いとこですよー、と言われた。

たしかに、ここ数日雪は降っていないらしく道は乾いているが、両脇には除雪の雪が積み上げられている。


問題発生!

銀山温泉共同駐車場が無いのだ。
銀山温泉街へは、クルマ進入禁止。
各温泉旅館の専用駐車場に停めるか、日帰り客は共同駐車場に停めるしかないのだが。



▲ 左がグーグルのストリートビューで確認してきた、共同駐車場のあるところ。それが

右が、現在の状況。共同駐車場の入り口は雪で埋まっている!
銀山温泉観光案内所に電話で問い合わせると、「冬場は使えません。」
「路肩の広いところに停めるしかありません。」

路肩と言ったって・・・



▲ で、こんな風に↑なってしまった。他にも2台路肩に停めている乗用車があったが。

銀山温泉共同駐車場で車中泊して、ゆっくりとと目論んでいたのだが、路肩で車中泊はできない。
そのもくろみはあきらめて、温泉街だけでも見て来ようと歩きだした。

15分ぐらい歩いて、温泉街へ来た。




▲ 銀山川を挟んで、多層階のレトロな温泉旅館が立ち並ぶ。




▲ 大正末期から昭和初期に建てられた木造旅館群だ。




▲ 中でも一番有名、銀山温泉のシンボルはこの能登屋旅館

建物に綺麗な装飾がほどこされ大正10年築。有形文化財だ。

共同浴場もあり、駐車場さえ確保されればゆっくり日帰り入浴もできるのだが、
あんな路肩に停めてあるのでは、気も落ち着かない。



▲ 一応見たから、Uターンして戻ろう。

本当は、ここの温泉のガス灯がともった夜景が絶品なんだが、路肩に停めて夜まで待つわけにはいかない。




▲ 足湯をしている人も。


深い挫折感を味わいながら、さあどうするべ。。。
今日は、おしまいだ。

気をとりなおして、再調査。尾花沢市内の「まったりランド深堀」というところへ進路を向けた。




▲ 銀山温泉とは、えらい違いだが、ボクのような庶民には市の第三セクターが運営するこのような保養所兼日帰り温泉が向いている。

ここの温泉は良かった。浴室は寒くなくて、広くて。
そして何よりなのは、食事処を併設していることだ。
立ち寄り湯ができて、そのあと食事ができて、そのあとそのままお休みできるPがある
というのがベスト。ここはそれ。

(この記載では決して宿○泊というワードは使わない。使うとCIAみたいな専門ウェッブサイトが感知して紹介してしまうのだ。ホント。この情報はボクの記事を読んでくださるアナタだけのものです。)




▲ お食事は、昼たべそこなった天ぷら板そば1300円にした。

これも美味しかった。
銀山温泉には逗留できなかったが(正確には共同駐車場に)、満足、満足。

と、山あり谷ありの満足一日だったが、
翌朝起きてみるとビックリ!



10 コメント

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気ままさん、こんにちは (Sora)
2015-02-18 11:56:25
気ままさんも、若いとき山寺に行かれた?!
みなさん趣味がいいですねー。

ここが、紅葉するのですか。屏風みたいな岩、小さいお堂なんかが紅葉で照らされ、綺麗でしょうねー。想像つきます。じゃいずれ行きますよ。
でも、実証的な私としては、まず暑い夏に行ってみて本当に蝉が泣いて、その声が岩にしみ入るのか、確かめてみたいと思っているのですが。(オモシロクナイひとだな)

>あの時の彼どうしてるかな
え、声をかけられたのですか?!(これ受動態ね)。そしてあの五大堂の二人みたいに、秋ずく里山を眺めていた・・・ いいですね。懐かしいですね♪
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山寺 (気まま)
2015-02-18 07:58:51
学生の頃、山寺にいきました。全山紅葉ですごくきれいでしたよ!あの時の彼どうしてるかな?soraさんも秋に是非行ってみては?2673
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のんたさん、こんばんは (Sora)
2015-02-17 19:20:04
ようこそ、はじめまして(^^)。

へー、きのう山寺に行ってらしたのですか。
それは、登ることは絶対しないほうがいいですよ。
>感激いたしました。
私もそう言ってくださると非常にうれしいです。できるだけ、読んでくださるかたが行った気持ちになるように書いてますので。

雪だるまは残骸、芭蕉先生も無くなってましたか・・ 1週間以上コンテストからたってますからね。

それにしても、同じところを時間を違えて見てられるかたから、感想をいただくとは。私もあの時の情景を想いだして、感慨深いですね♪
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山寺 (のんた)
2015-02-17 12:33:43
はじめまして。こんにちわ(*'-'*)
昨日、山寺にいってきたのですが
妊娠9ヶ月のため、登る事ができず…
下から見る事しかできなかったため、
すごく詳しく書いてるこちらのブログに
感激いたしました♪行った気になれましたU+2661
ありがとうございました。
ゆきだるまコンテストも私が見たときには
雪の残骸しかなく
なんのキャラクターだったんだろ…と
不思議におもっていましたU+203CU+FE0E
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やっぱー認知されてなかった (Sora)
2015-02-12 22:32:57
われわれのGooブログには「読者になる」という欄があって、そこをクリックするとそのブログの読者になる=お気に入り登録をした、ことになります。Ahさんのブログ名が私のに登録されてますよ。
PCお持ちですか?(携帯は知りません)ご覧になってみてください。私の方で登録拒否もできますが、面倒なのでほおっておきます(笑)。
特典?自分のページで、相手の記事更新がすぐ分かることぐらいしかありませんよ。
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お気に入り登録?? (Ah)
2015-02-12 22:05:05
そう言う欄があるのですね。
いつも携帯から見てるのですが
視界に入りませんでしたわ(^_^)
私は気がつきませんでしたが、手が好きで押したのかな?(笑)
お気に入りですのでいっこうに構いません。特典はあるのですか?(テヘッ)
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Ahさん、こんばんは (Sora)
2015-02-12 20:24:04
JR山寺駅もありましたよ。
牽引されなかったのは、一人でも強そうに見えたからでしょう(笑)。
懐かしい思い出ですね。
有名な作家さんの常宿?私はチト不案内ですが。

お気に入り登録ありがとうございます。やっと認知されました(^^)。
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ハラさん、こんばんは (Sora)
2015-02-12 20:05:45
今夕、無事戻ってきました。あら、もう帰ってきたの、と家人に言われましたが。

>アイゼン使えば大丈夫ですかね
軽アイゼンはクルマに常に有りますから、私もチラっと考えましたが、長靴にアイゼンなんて付けられるかな、と思ってやめました。登山靴プラスアイゼンだったら全く問題なしですが、そこまでする必要はないでしょう。手すりで自分の体をいざという時にホールドできる握力は必要ですが。握力・腕の力に自信がなければ、登らないほうが安全です。

銀山温泉、冬場はどこに停めたのでしょうね。私も観察してきましたが、共同駐車場以外は、ほんの限られた路肩スペースしかありませんでした。道路脇の個別旅館の駐車場はガラガラなんですけどね。
あとで現地で入手したパンフレットによれば、1.午前10時より午後2時頃まで、各旅館の専用駐車場の一部を開放しております。なんて書いてあります。それに、能登屋以外のほとんどの旅館は日帰り入浴可としてありますから、2.各旅館の駐車場に停めてそこの日帰り入浴時に申告すれば、済むことだったのでしょう。
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山寺 (Ah)
2015-02-12 12:48:37
30年ほど前、一人旅で行きました。
懐かしいです。
誰にも、ナンパされず、牽引されず一人階段を登りましたわ。
有名な作家さん?(何方か忘れました)の常宿だった所、当時火事で燃えてしまいましたね。
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Unknown (ハラさん)
2015-02-12 10:32:39
山寺の階段を冬に登るのは大変でしょう。
(絶対に転びそうです)
アイゼン、使えば大丈夫ですかね。

私は、さくらんぼの時期に2度ぐらい行ってますが・・。

銀山温泉も2,3回 行ってますが駐車場がなくて面倒です。
冬にも、行ってますがキャンカーをどこに停めたか記憶が有りませんね。
共同浴場にも、入った覚えが有ります。

最近、金髪の女将がいる旅館って、どうなったのですかね。
(能登屋の3軒ぐらい隣???)

残りの、雪道 気を付けて走ってください。
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