詩のノォト fossil in blue

生涯にわたる詩のブログ、生と死に揺らぐ詩、精神の暗く重い音のない叫びの詩

表で

2004年10月05日 | 娘-ちいさなM
Mは風を見ていた
すると
笑いかけて
つかもうとした

いっぱいに広げた
小さなもみじから
光りがあふれて反射した

とてもつかめそうにない相手だけど

Mはいつでも
風と話しができる

81.3.6


可愛いM

2004年10月05日 | 娘-ちいさなM
やっぱり
いつ見ても可愛いM

可愛さに時期なんてありはしない
いつでも
どこでも
どんな時でも
見るたびごとに
可愛いM

わたしが生んだ子供

ホラッ
Mが
天使に見える

81.4.24


Mの世界

2004年10月05日 | 娘-ちいさなM
わたしのひざに立たせてもらって
顔と顔がくっ付きそうな
だけど手にしたオモチャが
Mの全て

こんなにMと話したがっている
わたしの心も
テレビの音も
陽のひかりも
Mの心に届かない

Mはいつも''それだけ''
''それだけ''が全て
でもそんな時のMの顔が
一番輝いている!

81.2.7


宇宙に向かって

2004年10月05日 | 娘-ちいさなM
Mは命をもらったの
大自然という名の神様から
それは人間という形になって
ママのお腹に宿ったの
長い眠りから覚めてMは
果てしない可能性に向かって叫んだの
ホオギャア!!
その声は生きている証し
そしてそこから
Mの人生(未来)が始まるの
宇宙に向かって!!

80、9、21


2004年10月05日 | 娘-ちいさなM
Mは動く
手足をばたつかせ
にぎりこぶしを 作ったり 開いたり
足の指を起用に動かす
あっちを向いたり こっちを向いたり
目をキョロキョロ回す
口の表情は大人よりよっぽど豊かで
数えきれないバリエーション

Mの力はものすごい
かじられると痛みを感じる
頭の向きを変えようとするときの
抵抗する力には毎度驚く
おむつを取ったときに
せいせいと伸びをして
ピーンと張った足の
筋肉の動きも
大人には大きな驚き

Mの顔は
小さな巨人の百面相
笑顔もいろいろ
べそもいろいろ
イライラの顔も
レムの表情も
いろいろ
特にあの目つき
大平さんになったり
座頭市になったり
こまわり君になったり
でもそれがとても可愛くて
「食べたいくらいだな」
というパパの気持ちよくわかる

Mのおならは大人以上
いろいろな音の組み合わせ
長さも
においもにぎやか
げっぷも あくびも
くしゃみも ためいきも
みんな大人顔負け

Mは息をしている
生きている
一日に何回もおっぱいを飲んで
そのおっぱいが栄養になり
成長し
いらないものはうんちやおしっこになって
あの小さな体から排出される
夜昼関係なく良く眠って
おなかがすいた時
おしりがぬれて気持ち悪い時
眠い時
ちゃんと泣いてわたしに知らせる
それが満たされればとてもおだやかな
やすらいだ
いい顔をして
やがて寝てしまう
Mという一個の人間を
人格を
命を
わたしが生んだということは今だに
信じられないような不思議な感覚だけど
そんなことにはおかまいなしに
Mは日増しに大きく育っていく
おっぱいやりながら見下ろす頭の大きさ
げっぷのために抱いた時に感じる
背中やおしり
もみじより小さい手も大きくなって
爪の面積も広がる一方
病院でまだ名前の無かったMとは
全然違う
あんな小さな体の中にも
ちゃんと心臓があって
Mのにぎりこぶしぐらいの
小さな可愛いい新品の
心臓があって
それが毎日毎瞬
動き続けている

Mを育てる
誰にも微笑みかける
やさしい心の持ち主に
ひとりで歩いてゆける
しっかりした人格に
いつかわたしの手のひらから
飛び立ってゆくその日まで
のびのびとおおらかに
そしてしたたかに
育って、M!

80,8,24 M一ヶ月と25日 母19才と4ヶ月