超人日記・俳句

自作俳句を中心に、自作短歌や読書やクラシックの感想も書いています。

<span itemprop="headline">バーンスタイン晩年の悲愴、チアーニのお宝録音、月蝕</span>

2014-10-08 19:43:07 | 無題

友人から借りたバーンスタインの晩年のチャイコフスキーの悲愴は遅くて耽美的でマーラーみたいな質感。
昨日は友人と梅ヶ丘太陽食堂で焼きとん、ヤキトリ、セロリのきんぴら、ししゃも、チョリソー、辛みうどんを食して語らう。
友人は檀一雄の食べ歩きの本を読んでいる、文体がしっくりくる、火宅の人とは思えない顔だと話す。

山口百恵の歌うクレイジー・ラブを聞いた、クレイジー・ラブは阿木曜子の曲の題より陳腐で目を引かない、ようすいが陳腐なのはわざとだぞと改めて言うな、CDを借りているのにそのほかに買うな、と喋っていた。
二人で5650円。
今日は夜友人に借りたD・チアーニのベートーヴェン・ピアノソナタ全集を何枚か聞く。
プライベート録音でライブ録音なので残響が多く、強弱の差が激しい演奏だが、見かけによらず可憐なところがある憎めない隠れた録音集である。
D・チアーニは早逝してしまったらしく、正規のスタジオ録音が少ししか残っていない。
こういう人はこのようなプライベート録音が秘かに愛されて長く語り継がれてゆくに違いない。
彼のベートーヴェン演奏は疾走感あり、目まぐるしく駆け抜けるが、思いがけない詩情が垣間見えて捨てがたい。

録音状態からいえば、バックハウスやアラウやケンプのスタジオ録音のほうが断然聞きやすいのだが、短期間に全曲録音を成し遂げているのは幸いだった。
プライベート録音は貴重な音源という感じがするし、よそでは聞けない質感の演奏が残されたように思う。
今、橙色の皆既月蝕を見た。幻想的な眺めである。ピアノソナタを聞いて妖しい夜を過ごしている。

駆け抜ける時に可憐な録音が二度とは来ない瞬間を伝える



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