超人日記・俳句

自作俳句を中心に、自作短歌や読書やクラシックの感想も書いています。

映画炎の人ゴッホ観る

2019-11-04 06:12:08 | 無題
休みなので、久しぶりに家で映画を見る。
見たのは、買っておいて観てなかったカーク・ダグラス主演
「炎の人ゴッホ」。
1956年ハリウッド制作にしては驚くほどよくできている。
人物の人生絵巻のような映画だが、映像が巧み。
ゴッホの絵に出てくる風景が見事に実写で再現されている。

ストーリーは、何しろゴッホの弟テオが偉い。
テオは画商で兄の画才を見抜いて生活力のない兄を支えた。
ゴッホ自身は激しやすく動じやすく、トラブルメーカーだが、
本人はいつも苦悩しているようすだが、何がつらいのか
今一つ、分からない。

ゴッホは十分、自分の芸術家としての才能も自覚していたし、
作品を描くのも多作だった。
世間と折り合いがつかないとか、晩年は発狂の恐怖とかが
彼を苦しめたのはわかるが、才能を自覚している芸術家は
それだけでも、結構幸せではないか。
若い頃炭鉱の伝道師もしたゴッホが、「私は絵で神に仕えたいのです」と
言うのは嘘ではないと思う。

芸術家を映像化するのに、単なる写実では描き切れない気がする。
ゴッホの手紙がナレーションの中心となる演出はよい。
ゴッホを理解するには、彼の絵とまず弟への手紙(岩波文庫)だと
感じることができた。

休日に家で映画を見ていい気分転換になった。
なかなか、ふだんから映画を見る癖がないのだ。
たまに映画を見ると、リフレッシュして充実してとても好い。

天職で神に仕える創作の押さえきれない恍惚と不安
コメント
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