超人日記・作文

俳句を中心に、短歌や随筆も登場します。

#俳句・川柳ブログ 

偶然日記・ヘッセから最澄まで

2019-03-24 14:03:11 | 無題
人と思想「ヘッセ」(清水書院)の後半、読み終わる。
インドの求道僧「シッダールタ」の小説を書くのに、インドで取材したのは良いが、結末を考えるのに苦労したこと、結末は慈愛の体感に落ち着いたこと、「シッダールタ」と時流に逆らう「荒野のおおかみ」と「ガラス玉遊戯」が後期の代表作で自己への回帰が探求されていることを読んだ。ダダイズムの提唱者の一人フーゴ・バルがヘッセ50歳の記念にヘッセ伝を書いてくれたこと、ヘッセがスピノザやゲーテを継ぐ、自然のなかに神が宿ると考えた汎神論的傾向があることを知る。晩年若き妻に詩を朗読してもらう中、モーツァルトのピアノソナタを聞きながら老衰で去ったと知って驚く。ちょうどその時スコダのモーツァルトのピアノソナタを聞いていたので偶然日記である。読後、サンマルクで叔父と遭って、ノンアルコール飲んで白身魚と帆立のポアレ食べて談笑する。校了した話、神話論も書いた話、そのあと帰京後、寺山映画を見たり、ヘッセ関係読んだりしばらく余裕ができた話する。叔父さんは一遍聖絵や明恵・夢を生きるや、最澄と空海の話をする。空海にお願いして最澄が密教のお経を借りていたが、最後に理趣経を借りようとして、師と弟子が口伝で教えないと意味がないと空海に断られたのは当然だ、と喋る。叔父はデミグラハンバーグ食べて生ジョッキ飲んでいた。旅した縁でアボリジニ関係の本を前に読んでいたから何かの役に立つと思って持ってきたと言って5冊呉れる。ずっしりと知識の重み。年度末の締めくくりに楽しい時を過ごせた。
ヘッセから時空を飛んで最澄や砂漠の民を行き来する午後

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今日のブック・オブ・デイズ

2019-03-24 08:47:10 | 無題
昨日は寝る前にオリビエ・メシアンのオルガン作品集を聞く。底抜けに深いな。バッハ以来のオルガン作曲家。カトリックの神秘を独自の音階で即興的にも聞こえる旋律で表現した。この深さはヤコブ・ベーメの言う無底である。
念願の清水書院の人と思想ヘッセを読む余裕ができた。人と思想ヘッセ、半分読む。
ラテン語やギリシア語ができたこと、車輪の下みたいに、神学校から逃亡したこと、書店で何年も番頭をしていたこと、「ペーター・カーメンチント」の青春小説で世に出て、ヘルダーリンの詩を読んで詩人になると決意し、ゲーテやニーチェから多くをまなんだことが書いてある。
ユングの弟子のラング博士の影響で「デミアン」を書いたこと、ユングと実際の付き合いもあったこと、ユングとフロイトを作品に活かしたこと、特にユングは熟読していたこと、先の大戦から平和主義者であり続けたことなどを知る。
クラシックの他に聞いたのは、デヴィッド・シルヴィアンの「エヴりシング&ナッシング」、コクトーツインズの「4カレンダーカフェ」である。
他にも数枚80年代ニューウェーヴ音楽を取り寄せている。音の花束である。
教会で弾くオルガンの無底から聞こえる音で一歩目覚める

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