超人日記・作文

俳句を中心に、短歌や随筆も登場します。

#俳句・川柳ブログ 

いだてん前半の印象

2019-03-07 06:51:30 | 無題
いだてん前半は、日本初参加のオリンピックに、いだてんと呼ばれる健脚の金栗四三(中村勘九郎)がマラソンでスウェーデンのストックホルム大会に出る話。柔道の創始者・嘉納治五郎(役所広司)が日本のオリンピック参加を決め、国内スポーツをリードした。
当時はスポーツというより、軍国的な体育教育か、押川春浪らの天狗倶楽部のようなバンカラ・サークルしかなく、平和のために、万国民が、スポーツを競うこと自体が、政府や教育者にはよく理解できていなかった。治五郎はその精神に大いに共鳴し、初代日本人IOC委員となって、大日本体育協会を作り、羽田の空き地で国内オリンピック陸上選考会を開催し、そこに颯爽と現れたのが、金栗四三。治五郎が夢にまで見た韋駄天だった。話は東京オリンピック前夜と行ったり来たりする。その間をつなぐのが古今亭志ん生(たけし)。何とも威勢のいい、元気が余っていたころの日本の黎明期の話で、あまちゃん同様、底抜けに明るく、テンポがいい。映像は海外の映画みたいに高品質で、舞台装置も凝っている。何しろ、宮藤官九郎と大友良英とあまちゃんチームである。オープニングの絵が横尾忠則。志ん生がたけしと、豪華な布陣である。嘉納治五郎が韋駄天の夢を見るところが、味噌となっている。さすが、柔道は治五郎さんが元祖だけあって、今ではオリンピックの花形のひとつとなっている。治五郎先生(ヤワラ!)もお喜びのことと思う。押川春浪や天狗倶楽部のことは活字で知っていたが、映像で見ると何とも新鮮。近代日本の青春である。
治五郎が夢にまで見た韋駄天が42キロの旅で勝ち抜く

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