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オール電化住宅

2011年03月25日 | ファース関連

昨日、ファースの家にお住まいの先輩から「今回の計画停電の影響でオール電化住宅が悪いように言われているけどどう思う?」的なメールを頂きました。

 

このようにご心配いただけていつも感謝です。

 

確かに、オール電化住宅はたくさん電気を使うように思われるので、今回のような時には弊害のように思われそうですが、高い気密、断熱性能を持ったオール電化住宅であれば、消費電力はそれほど上がりません。

 

そもそも、現在の日本の住宅は調理機器と暖房機、給湯器以外はほぼ電化なので、オール電化住宅と言っても、その3点を電気に変えるだけの話なんです。

 

オール電化住宅ではない住宅に付いている灯油を使用する給湯器の場合、お湯を送るポンプは電気を使用するので、停電時は使えません。

 

一方、オール電化住宅に使用する給湯器は、深夜にお湯を溜めておくものなので、停電になってもお湯が出ちゃったりします。

 

暖房機にしても、FFストーブは停電時に消えますが、蓄熱暖房器は深夜に熱を溜めているので、停電の影響はとても少ないと言えます。

 

「オール電化住宅だから、停電には弱い」とはならない部分も結構あったりします。

 

ただ、調理に使用するIHなどの機器は停電時に使えないので、非常時用にカセットコンロなどを用意しておくと安心です。(ガスコンロ使用時は窓を開けるなど換気を意識する必要ありです。)

 

オール電化住宅は、設置する機器によってもその特徴は変わってきます。

 

蓄熱系の機器を使用していれば消費する電力ピークをずらすこともできるし、高性能のヒートポンプ系の機器を使っているとエネルギー消費はかなり少なくなります。

 

正しい高気密高断熱住宅に、正しい冷暖房機器や給湯機器が使われていれば「オール電化住宅=消費電力が高い」とはならないのです。

 

私達は「オール電化住宅=消費電力の少ない家」を前提に家作りを行ってきたので、どんな家でもオール電化住宅にすることをやめることには大賛成です。

 

北海道電力さんや東北電力さんでは、20年近く前からオール電化住宅の普及に力を入れていました。

 

最初の頃はオール電化住宅の性能にこだわっていなかったので「オール電化住宅は電気代が高い!」という実績を作ってしまいました。

 

そこで両電力会社とも、10年ほど前から「高気密高断熱じゃないとオール電化住宅に向きませんよ」とハッキリと線引きをしてきて、今では高い評価を得るようになっています。

 

オール電化住宅には「適した家」と「適さない家」があります。

 

今回のことで「適した家」もあわせて悪い評価になってしまうことは残念ですが、ここからまた一皮剥けたオール電化住宅の歴史が始まるようにも思います。

  

今朝の北斗市は雪が降っています。

 

家庭用の冷暖房にエアコンを使用している場合、一般的に消費電力は冷房時より暖房時の方が多く使うようです。

 

関東や東北地方は早く暖かくなって欲しいと願います。


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