家と人、自分や仕事について

仕事で訪れる各地のこと、家のこと、自分の考え方など、出来る限り発信して行くつもりです。

営業マン

2009年04月24日 | 考え方
営業マンは自分自身を使って商品の販売を行うので、良い商品を扱わないと自分自身を傷つけてしまいます。その点、世界1の性能を誇る日本車を販売する営業マンはとっても幸せだと思うんです(競争が激しいので大変は大変なのですが・・)。

一流と言われるメーカーがしのぎを削る業界なので、母体やサービスが充実していて、販売後のトラブルが極端に少ないと言えます。そんな背景から車業界では、優秀な営業マンはドンドンと実績を上げ、社会的にも評価されます。

しかし住宅の営業は「単純に商品を売る」という訳には行きません。営業マンを信頼してお施主様が住宅を契約したとして、その後、図面を書いて施工をして、竣工後にメンテナンスを行って行く過程で、営業マンの範囲以外でお施主様とのトラブルが発生する可能性が非常に高いのです。

売れる営業マンは、大体どの業界にいても実績を出すことができますが、住宅業界の場合、売れる営業マンを抱える会社ほど、営業以外の分野でも高いスキルが求められます。売るだけ売って後はメチャメチャ・・・では、営業マン個人はもちろん、会社の社会的評価も没落してしまいます。

特に地域に密着した工務店は、営業力をどうこう言う前に、自社が提供する住宅やサービスが、住んでいただいてから長い期間、お施主様に喜んでいただけるレベルにあるかどうかの検証が必要です。奇麗事を言えば、喜んでいただける住宅を提供できる自信があって、はじめて営業を意識するべきだと思うんです。「そんなこと言っていたら潰れるよ」と言われますが、喜んでいただける住宅とサービスを提供している工務店さんは、実際営業にそれほど苦戦されていないようなんです。

とはいえ住宅業界はこれから更に厳しさを増します。全てのレベルを同時進行で引き上げなければ間に合いません。写真は「ファースの家」の換気システムの一部ですが、お施主様に長い期間満足頂くための一助となるために、日々努力です。