馬糞風リターンズ

世ノ中ハ何ノヘチマトオモヘドモタダブラリト下ツテモオラレズ

関空・南ゲート国際線到着ロビー・スターバックで・・。

2011年08月27日 | ぼやき
九寨溝へ観光旅行に行った人を迎えに関空に行きました。
上海から21時に到着の便が1時間10分遅れるとの事です。
時間潰しをする場所も無いのでゲート前のスターバックスでコーヒーを飲んでいました。

オープンテラス形式の客席に15~16人の学生と思われる男女の集団が陣取って楽しそうに会話をしています。
男女の比率は半々、外国人と思われす人も5~6人います。ただ、韓国・中国・台湾などの人がいるかもしれませんので、外国人は半数以上かも知れません。
 1つのテーブルに3~4人が座り、4つのテーブルに分かれて何やら楽しそうにはしゃいでいます。
僕の後ろのテーブルには、フランスとマレーシアのの女子学生と日本人男子学生が議論をしていました。
(国籍は、「私の国、フランスでは・・」とか「マレーシアでは・・」という会話で判断しました)

 話しは、日常生活の事や友人の話、若者らしい遊びの事などでしたが、その内に「福島原発」に話題が移りました。
いろいろ話しが交錯しましたが、「原発」賛成、反対の議論になりました。

 マレーシア人女子学生のセンスの良さに僕は感心しました。
先ず「原発」は「安全か」と云う議論で、他の学生は「現実に事故が起こり、今なお収束していない」事実から「安全ではない」とか「チャイナシンドローム」と云う現象の「メルトダウン」が起こった、などと概ね「原発反対」という意見のように思えました。
所が、マレーシア人女子学生「私はまだ判断できない」とそしれその理由を簡潔に語りました。
1、福島原発事故は「地震の揺れ」が原因なのか「津波による水の力」が原因なのか?
2、原発のどの部分がダメージを受けて事故になったのか?
3、原発の寿命は40年と言われるが、福島原発は古いからダメージを受けたのか?
5、外部電力による炉心冷却装置のバックアップが完全であればどうだったのか?
6、想定外と言われるが、危険の提言はあったにに何故それをフォローしなかったのか?
7、それらをチェックする体制が、機能しなかった原因は何だったのか?
8、・・・・、9、・・・などなど。
 これらの問題の情報が全く報道されないし、また議論がされていない、不思議なことだ。
そして、「あぶない!」「危険だ!」とか、あるいは「反原発」は「国益を損ねる」「原発に代わるエネルギーはない」とか言う結論ばかりが衝突している。
福島原発事故での「人間は1人も死んでいない」、あれだけの事故があっても「死人は出ていない」のは寧ろ言われているより危険が少ないようにも思う・・・・・。
 原発のリスクとベネフィットの議論にもなった様ですが、この女性の冷静な観察眼に感心も得心もしました。

そして、秀逸は「100年に1度、1000年に1度の危険に対処せよ」と云う人が「30年に1度や50年に1度、或は場所と所を変えれば毎日でも起こっている戦争やテロ」に対処する「軍隊」には反対する日本人の考えが分からない、と・・・・・。

 日本が他国からの攻撃を受ける訳がない、日本が戦争に巻き込まれることは無い、と言う根拠はどこにあるのだろうか?
「原発は安全」と言って来たのと同じで「日本の平和で安全は永久に続く」という神話を後生大事に信じて「軍事費削減」などと
実際にそんなことが行われたらどうなるのだろうか?

 確かに彼女の指摘は、我々戦後の平和教育を受けた者には「及びもつかない視点」です。
彼女のセンスの良さに感心させられました。