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馬糞風リターンズ

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「惜別の歌」4番の歌詞

2011年05月23日 | 雑学
惜別の歌」は通常3番までです。
歌集「昭和思い出のうた」(野ばら社)は、四節までを掲載してあるそうです。
「君が優しき なぐさめも 君が楽しき うた声も 君が心の 琴の音も またいつか聞かん この別れ」

若菜集に「高楼」と云う1篇ががあります。この「高楼」が「惜別の歌」の元になります。
もともとは全て「平仮名」で書かれており、姉妹の別れの情景を詠ったものです。

高 楼 わかれゆくひとををしむとこよひより とほきゆめちにわれやまとはん

妹:
とほきわかれにたへかねて このたかどのにのぼるかな かなしむなかれわがあねよ たびのころもをとゝのへよ 
姉:
わかれといへばむかしより このひとのよのつねなるを ながるゝみづをながむれば ゆめはづかしきなみだかな 
妹:したへるひとのもとにゆく きみのうへこそたのしけれ ふゆやまこえてきみゆかば なにをひかりのわがみぞや
 
姉:あゝはなとりのいろにつけ ねにつけわれをおもへかし けふわかれてはいつかまた あひみるまでのいのちかも
 
妹:
きみがさやけきめのいろも きみくれなゐのくちびるも きみがみどりのくろかみも またいつかみんこのわかれ 

姉:
なれがやさしきなぐさめも なれがたのしきうたごゑも なれがこゝろのことのねも またいつきかんこのわかれ 

妹:きみのゆくべきやまかはは おつるなみだにみえわかず そでのしぐれのふゆのひに きみにおくらんはなもがな

姉:そでにおほへるうるはしき ながかほばせをあげよかし ながくれなゐのかほばせに ながるゝなみだわれはぬぐはん

この元々姉妹の別れの情景を友人との別れの歌としたもので、その為、一部語句の改変がされています。
例えば、1節目の「かなすむなかれわがあねを」は「悲しむなかれわが友よ」と云う風になります。
4番とされる1節も「なれが・・・」が「君が・・」と改変されて友との別れの歌となります。
高楼は8節までありますから、情景に応じて同じように少し改変すれば「惜別の歌」として8番まであっても不思議ではないのですが、3番までが普通唄い慣わしています。4番は歌詞として記録されていますが、恐らく唱歌として聞いた人は無いのではと思います。

「惜別の歌」は中央大学の「学生歌」で、中央大学の卒業式に「蛍の光」の代わりに歌われているそうです。
最近の中大生が「何故、俺達の卒業式に小林旭の惜別の歌を歌うのだ」と疑問を投げかけるそうです。
この件については次回に・・・。

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