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楷(かい)の木俳句会の仲間が手づくりの初句集「水引草」を出され、みんなで批評しあう合評会を開きました。主宰の鶴巻ちしろ先生はひょうひょうたる風格の人格者で、その人柄と学識とで私たちの敬愛を集めこの句会も16年を越えました。
ご指導はそれぞれの独自性、感覚の発揮でナウイ若若しい口語俳句派です。また製本ができる職人わざをお持ちで、この句集は先生の手づくりなのです。
句友菊池弘子さんは先生の高足です。なにげない日常の出来事を平易な言葉で、しみじみとさせる情感豊かな15年間の作品が並びます。題の「水引草」は早世の妹さんが好きだったことから選ばれました。氏のやさしいひとがらが滲んでいます。
鴨の水脈孫は遠くへ越しにけり
骨壷のミイ日向ぼこさせてやる
田の空に遥かな父を写すかな
点滴や窓越しに聞く聖歌隊
ひとり聞く祭囃子に慣れにけり
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