四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

六月の感銘句

2016-06-30 22:36:23 | 俳句

 早くも2016年の半ば、六月・水無月も去ろうとしています。今日6月30日は半年のけがれを流して頂く「夏越しの祓い」、茅の輪をくぐる日です。

今月私が参加した各句会での佳句をご紹介します。作者名は伏せておきました。

 

◎点滴をこばむ母の目五月雨るる

〇梅雨晴間ベンチのピエロ顔を脱ぐ

〇蔵書てふ過去すてにゆく昭和の日

 

〇牛蛙の呪文畦道湾曲す

〇鯔(ぼら)飛んで確かにこっち見たような

〇伴奏は耳鳴り辣韭の皮をむく

 

〇あぢさゐを分けて江ノ電現るる

〇里の宵母の形見の藍浴衣

〇相傘にへだてのありぬ今日は夏至

 

〇五月闇ここは遠流の船着き場

〇へそ曲がりの放談の会豆ご飯

〇梅雨鯰ゆかい愉快と浮きにけり

 

〇あめんんぼに雨の一滴命中す

◎教室の白いさざ波更衣

〇かなぶんのぶつかる闇や反抗期

〇涙とも汗とも第ニ反抗期


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