四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

平和のために手をつなぎあう時

2016-12-11 06:31:33 | 元気を頂く言葉(庭野日敬師

 『心の中で平和を願っているだけでは、いつまでたっても平和は実現しません。それは、たとえば種を納屋(なや)にしまっておいたのでは芽が出るはずがないのと同じです。種は畑にまいてこそ芽を出し、それに水をやり、肥料を施すことで、花を咲かせ、実をみのらせます。平和も、その願いを一つ一つの行動にして積み上げていかなくてはならないのです。

ところが、そんな努力もしょせんはむだなことと、初めからあきらめている人がいるのです。人間の闘争本能は永遠に変わるものではなく、人類の歴史は戦争の歴史であり、それはこれからも果てしなく続くのだと、暗い面だけを見ているのです。

そういう人に出会うと、私はナイチンゲールを思いだすのです。クリミア戦争で多くの看護婦を率(ひき)いて傷ついた兵士を敵味方の別なく助け、クリミアの天使と呼ばれたナイチンゲールの献身が、スイスの医師アンリ・ジュナンを動かして国際赤十字が誕生しました。

私たち志を同じくする世界の宗教者が力を合わせて平和のための世界会議を開くのも、まったく同じ精神です。お互いに出会い、対話を重ねることによって平和の種が芽を出し、多くの共鳴者を集めて大樹に育っていくのです。』

 

庭野日敬著『開祖随感』より

 

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