今まで、よく「国語の成績を上げるにはどうすればいいのですか」と聞かれる方に、問題集の問題文を繰り返し読む問題集読書の方法を説明してきました。しかし、この方法を実行できる人はあまり多くいませんでした。単純すぎて物足りない学習法だからです。また、成果が形として残らない学習でもあるからです。 やったあとが形に残らないので、始めてはみたものの結局しばらくやって飽きてしまい、続かなくなってしまいます。そして、問題集を解くような形に残る学習をしてしまうのです。
問題集を解く学習がよくないわけではありません。しかし、解く学習は時間がかかります。問題集を解く時間をただ読むだけの時間にあてれば、5倍から10倍も学習をしていることになります。 そこで手順をもっとわかりやすくして、チェックが入る方法にすれば、この問題集読書も実行しやすいのではないかと考えました。
方法は、まず昨年の全国の入試問題集を買ってもらいます。国語という教科は英語、数学などの他の教科と違って、高校1年生でも大学入試の問題文を読むことができます。同様に、中学1年生でも高校入試の問題文を読むことができ、小学校5年生でも中学入試の問題文を読むことができます。 用意した問題集をまずバラバラにします。これは1冊丸ごとのまま利用すると、結局問題集が重くて持ち運べないからです。その結果、問題集を家に置いていくことになります。すると、学習の方法は本人任せになり、実行できなくなってしまいます。
買ってきた問題集を1ページごとバラバラにして、それを3枚ぐらいにまとめてホッチキスなどでとじます。3枚の中には、だいたい2、3編の問題文が載っているので、全部黙読で読むと10分ぐらいかかります。毎日10分読んで1週間読んだ分を保護者の方が確認したり、教室に持っていきます。保護者の方や講師が印を押して返却します。そして、1年間の間にどのページも4回以上繰り返して読むといいう仕組みにします。(まとめるのは1日3枚でなく、1週間20枚という形でもかまわないでしょう。)
文章を読むときに大事なことは、面白いところ、よくわかったところに線を引くことです。そして、線を引きながら読むだけでなく、その読んだ文章の中の一つを選んで、4行で感想を書くという練習をすれば更に深い読み方ができます。小学4年生までの生徒は、入試問題の問題集読書をするのではなく、普通の読書をしていきます。この読書は、付箋をはりながらの読書で、読み終えたあとにやはり4行で感想を書きます。教室には、その感想を提出するという形にします。でも、これはただ一つ難点があります。管理する方に根気が求められるという点です。これが私がいまだに、始められない理由です。いいのは解っているのですが…。
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