1本のわらしべ

骨肉腫と闘う子供とその家族とともに

病院のこと

2007-10-01 17:38:10 | Weblog
娘の場合、最初に掛かったのは近所の開業医の先生でした。先生も最初は首のゆがみから来るものだろうとおっしゃっていました。「でも年齢的なこともあるのでとりあえずレントゲンを撮ってみましょう。」先生は過去に1度だけ骨肉腫の患者を診たことがあるそうです。外科の医師が骨肉腫の患者にあたるのは生涯で1度あるかないかだそうです。
すぐに市内の総合病院へ紹介され、そこでレントゲンとMRIを撮りました。「おそらく上腕骨骨肉腫でしょう。」と言われ、紹介状を手にがんセンターへ。
すぐに生検を行い骨肉腫と診断されました。
入院した次の日から抗がん剤の治療が始まりました。当初の治療計画は4クールの抗がん剤投与を行った後、腕の切除。その後4クールの抗がん剤投与。治療は1年で終了というものでした。ところが、入院時に撮った骨シンチの結果、上腕骨だけでなく両膝上、肋骨にも骨肉腫があることが判明しました。
担当の先生は「これだけの転移がある以上、手術は出来ません。余命6ヶ月と考えて下さい。」とおっしゃいました。
片腕は失くしても1年後には元気に退院できると希望を持った矢先の宣告でした。
一旦は納得しましたが、あきらめきれません。先生にセカンドオピニオンを申し出、東京の癌センターにも行きましたが同じ判断が下されました。
その後、私の友人が「ここなら新しい治療をやってくれるかも」と紹介してくれた病院へ藁をもすがる思いで向かいました。
そこで出会った先生は「これだけ広範囲に病巣があるのに肺に転移していないのは通常の骨肉腫ではない。治療を続けましょう。一緒に闘いましょう。」と言ってくださいました。
子供が膝や肩の痛みを訴えたとき、大概の親は軽く考えて、近くの開業医か接骨院に行きます。運よく骨肉腫が発見されたとき、次に紹介される病院はその病院を管轄している大学病院か、その医師の先輩、後輩のいる大きな病院です。同じ系列の病院を紹介されるので診断もおそらく同じものになるでしょう。
それがいけないと言うわけではありません。ただ、一つでも疑問に思うことがあれば担当医に気持ちを伝えましょう。それを受け入れてもらえないときは、系列の違う病院でセカンドオピニオンを受けたいと申し出ましょう。そのことで怒り出すような医師ならこちらからお断りです。これからの長い闘いの中、医師との信頼関係は必要不可欠です。安心して子供を任せられる先生を探しましょう。

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