1本のわらしべ

骨肉腫と闘う子供とその家族とともに

ポートのこと

2007-10-08 23:30:27 | Weblog
新しい病院に移ってから最初にポートの埋め込みを行いました。
抗がん剤はふつう腕の静脈にその都度点滴針を刺して投与します。
しかし何度も針を刺すうちに血管が硬くなり針が刺せなくなります。
特に子供の場合、血管が細くすぐに使えなくなってしまいます。
また抗がん剤は血管の細胞も攻撃するので血管はボロボロになってしまいます。
娘も血管が細く、点滴には苦労しました。一度は刺さるのですがすぐに漏れてしまい針を刺しなおさなくてはなりません。そのたびに痛い思いをするのです。
そこで中心静脈ポート留置という方法を選択しました。
鎖骨の下の太い血管(腋窩静脈)にカテーテル(抗がん剤を送るための管)を留置
します。皮膚の下にはそのカテーテルと接続されたポートというボタン型の装置を
埋め込みます。
この処置はふつう部分麻酔で行いますが娘は「恐いから眠らせて下さい」と先生にお願いしていました。
最初、娘はこの方法を嫌がっていました。「痛くないし、点滴がうんと楽になるよ」と看護婦さんが話をして下さってもなかなか「うん」と言いませんでした。
ポートを埋めたところが襟元から見えるのが嫌だったようです。そういう年頃の女の子だったんですね。
ポートのおかげで腕の自由も確保できます。手術の後、唯一動く右手を点滴で縛られずにすみました。

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