1本のわらしべ

骨肉腫と闘う子供とその家族とともに

ぱく子が死にました

2008-09-04 13:35:42 | Weblog
先週ぱく子が死にました。
静かに眠るように息をひきとりました。
同じ部屋で仕事をしていて、ちょっと目を離した間に、息絶えていました。
病院でもらった療法食も前日から食べなくなり、シリンジ(注射器)で与えていました。
その日は、数日出ていなかったウンチもたくさん出たので一安心していたところでした。
翌日、娘を荼毘に付した火葬場に連れていきました。
動物なので、もっと粗雑に扱われるかと思っていたのですが、お線香を上げるところもあり、職員の方が「丁重に葬らせて頂きます。」と言ってくださいました。

雨の中、遺族の方がバスから降りてこられました。
あの日を思い出します。

火葬が終って骨を拾いに入った途端、目に入ったのはたくさんの金属片。
ステンレスの板、板、ボルト、ボルト、ボルト、ナット、ナット、ナット...。
「私が生んだ子はサイボーグだったのか」不謹慎にもそう思いました。
それほどたくさんの金属片が白い骨と共に転がっていました。
普通なら骨に変わってしまったことを悲しむのでしょうが、そこにいた誰もが悲しみを忘れました。

レントゲンを見ながら、先生に聞いた事があります。
「この金属板は、また手術で出すんですか?」
先生はこう話されました。

「お母さん、その日が来ることを祈りましょう。」