予約購入した小澤征爾指揮、サイトウキネンオーケストラによるブラームスの交響曲第1番です。
同氏は昨年、食道がんを発症。
これを克服して復帰しましたが、闘病生活の過程で持病の腰痛が悪化、長時間の指揮ができなくなったそうです。
この結果、昨夏のサイトウ記念フェステバル(松本)では、チャイコフスキーの弦楽セレナーデ第1楽章のみの指揮にとどまりました。
上記のような経過から、果たして完全復活なるかファンを心配させましたが、年末(12月14日)のカーネギーホールでは、ブラームスの交響曲第1番を振り、奇跡の復活を遂げました。
このCDは、その際のライブ録音です。
久しぶりに、階下の大型システムで聴きましたが、ゆったりとしたテンポとテライのないまっとうな演奏で、何か人生を達観したかのような印象でした。
それにしても、演奏終了後のすさまじい拍手と喝采は、小澤氏の人気のすごさと復活を喜ぶファンの心境を物語っているかのようでした。
ご一聴をお勧めします。