2020年4月30日(水)晴 21.3℃ 2.3℃
「ストレス・外出自粛」
新型コロナウイルスの感染拡大の終息が見えてきません。政府より不要不急の外出、各種イベント等の自粛を控えるようにとの要請、また5月6日までの「緊急事態宣言」が全国都道府県に発出された。さらに延長が予測される。すでに5月31日まで延長した県や自治体がある。
「人との接触を8割減らす」の首相の呼びかけに大半の国民は応えて活動を自粛してきた。その結果、学校休校、テレワーク、休業などで家庭内で児童虐待、DVなどが起きている。例年なら梅、桜の花見を楽しんだり、各種まつりのイベント参加したり、観光地へ出かけたりとゴールデンウイークを過ごしていた。しかし、今年は外出を自粛する一変してしまった。ストレスが溜まっている。
ストレスという言葉は一般に浸透しているが、精神医学,心理学、工学などの用語でもある。この言葉をつくったのは、カナダの生理学者ハンス・セリエ博士だ。セリエ博士が研究室で実験用のネズミに注射液でなく、注射針の刺激でネズミの体調が悪くなるということに気が付いた。これが、ストレス学説につながったそうだ。
セリエ博士はストレスを「生体が何らかの刺激を受けたとき、生体側に生じるゆがみ」と定義した。その刺激というのは、必ずしも邪魔なものというわけではなく「温度の変化や騒音、薬物、化学物資などあらゆるものだ」としている。
ネズミの心身に強い緊張を与えた注射ばりのように、ささいな出来事や人の言葉が、人によっては、ストレスになりうるのだ。日本にセリエのストレス学説を紹介した杉晴三郎氏は「現代人をストレスから救う良い方法は?」と尋ねたところ、「それは、東洋の『感謝の原理』です」と答えたそうだ。感謝の思いがストレス解消の近道になるという。