息子のような年の知人が城山三郎さんの「そうか、もう君はいないのか」を電車の中で読んで、不覚にも涙が出たという話をしてくれました。
昔、同じ本を読んだ記憶があり、奥さんを後追いして自殺した方?かなとお借りしました。
城山さんは経済小説で一世を風靡した作家。3年前に79歳で急性肺炎で亡くなったようですが、癌で逝った4才下の奥さんを書いた遺稿が当時、話題に。
今の日本の平均寿命では、女性の方が10年も長生き。4歳違いでは、15年近く女性が1人で遺されるのが一般的ですので、奥さんが先に逝ったことは合点できずと、、。
全篇に溢れているのは、奥さんに7年前に先立たれた男性の喪失感と愛惜の情。今でこそ、残された男性サイドからの本も随分と見られるようになりましたが、当時は衝撃的。
全面的に信頼し合って人生を過ごした幸せなご夫婦、次の世でも出会うのでしょうね!