阿智胡地亭のShot日乗

日乗は日記。日々の生活と世間の事象記録や写真や書き物などなんでも。
1942年生まれが江戸川区から。

山藤章二著「昭和よ、」は、昭和12年生まれの日本人がこれまで生きてきた中の思いを、ありのままそのままに書いている面白い本だ。      4月10日発行

2019年06月02日 | 乱読は楽しい

内容紹介

元号がかわる節目を迎え「さらば、平成」と、惜別の思いを綴ろうとしたら、脳裏に浮かぶのは昭和の出来事ばかり―。昭和十二年に生まれ、戦争、復興からバブル景気まで、著者が生きた昭和は激動の時代だった。著者は、「私の芯の部分は昭和という時代によって培われた」と語る。本書では、昭和を振り返りながら、八十二歳のいま思うことを、おなじみの一人語り調で、包み隠さず書き下ろす。ユーモラスで、とりとめのないようだが、時代を読み解く感性の鋭さが、随所に光るエッセイ集

目次

〈その一〉
一生とは十二センチの幅
しあわせのおまじない
老子とその弟子
八月が厭
甲子園
流行りもの

〈その二〉
遠くの風景
和田誠という洗練
休火山爆発
落語家気質
見返り老人図

なかがき
(あるいはインターミッション)

〈その三〉
「人生の贈りもの」
伝える人たち
江戸っ子の言語感覚
吉行淳之介という野次馬
退屈願望
父,在りせば
ふたりの女流漫画家
魔法瓶はいい!

〈その四〉
半分,堅い.
四字熟語
森繁さん

著者略歴

山藤章二(やまふじ しょうじ)
1937年東京生まれ.武蔵野美術学校デザイン科卒業.広告会社をへて,64年独立.講談社出版文化賞(70年),文藝春秋漫画賞(71年),菊池寛賞(83年)などを受賞.04年,紫綬褒章受章.
主な著書に『山藤章二のブラック・アングル25年 全体重』(朝日新聞社),『アタクシ絵日記 忘月忘日』1~8(文春文庫),『山藤章二イラストレーション 器用貧乏』(徳間書店),『山藤章二戯画街道』(美術出版社),『山藤章二の顔事典』(朝日文庫),『対談「笑い」の構造』『対談「笑い」の解体』『対談「笑い」の混沌』『山藤章二のずれずれ草「世間がヘン」』『駄句だくさん』(以上,講談社),『カラー版 似顔絵』『ヘタウマ文化論』(以上,岩波新書),『まあ,そこへお坐り』『論よりダンゴ』『自分史ときどき昭和史』『老いては自分に従え』『はじめての八十歳』(以上,岩波書店)など. 以上はネットから引用。

 ◎この本も図書館の予約の順番が来たと連絡があって、借り出して読みだしたとたん、手から離れなくなった。

ただ、一気に読んでしまうのはあまりに勿体ない内容だったのでまずは〈その一〉まで読んでいったん横に置いた。

 図書館の借り出し期間は基本2週間だが、予約のない時は一か月間延長して借りられる。ゆっくり楽しもうと思う。

彼は大東亜戦争で日本が米国を筆頭とする連合国に無条件降伏した敗戦の日に8歳だった。

山藤さんは彼の記憶にある「戦前の国体の下の国民の暮らしのありよう」と、敗戦の日からの「大人たちの手のひら返しの

米国から与えられた民主主義の下の社会のありよう」を具体的に言葉できっちり表している。

 昭和10年代生まれの日本人は大日本帝国兵隊に出た体験を持つ学校の先生方からみんな義務教育を受けた。

それだけに教えを受けた私たち生徒も、言うことを聞くおとなしい人間とそうではない人間の二つに分かれた。

おとなしくない方の山藤さんが、82歳の眼でありとあらゆる今の日本の世相を縦横無尽に取り上げてくれている。

文章は一見軽いように見えるが実はとんでもなく深い! ウイットと真実とひねりが効いたエッセイは極上の酒に近い(笑)。

(全部読み終わったらもう一度感想を書きます)



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