時は幕末、戊辰戦争と函館戦争で犠牲となった千二百余の御霊を弔う弔魂碑が、仙台藩祖伊達政宗公が眠る瑞鳳殿の隣にあります。明治10年の建立から時を経て、碑は朽ちていましたが、今度、仙台藩志会をはじめ関係者の尽力により、改修され落成式を迎えました。
碑は鉄製であり、その躯体は相当に朽ちていたが、3.11の大震災時には、改修工事を終えて落成式の日を待っていたのでした。もしも、改修の段取りになっていなかったならば、碑は間違いなく3.11に倒壊していたのでした。
仙台藩志会参与、元仙台市議会議長の鈴木繁雄氏が祝辞。今日の仙台市に生きる私達は、先人の御霊に礼を尽くし、過去には奥州征伐や戊辰の役、そして今回の大震災が発生したが、東北の底力により必ずまた乗り越えられると誓うご挨拶。
碑の改修には、東北大学金属材料研究所の世界先端の学術の粋がありました。金属ガラス研究センターの後藤孝先生を中心に、各専門教授がプロジェクトチームとなり仙台(千代)千年保証の弔魂碑がお目見えしたのでした。学と官と歴史の新しい連携のかたちを140年の歴史が導いてくれたのです。