5日「子どもの日」には、毎年減り続けている15歳以下の子供の数がニュースになっている。仙台市内でも市内公立小中学校の児童・生徒数の減少が続いている。仙台市内で現在児童数が増えている地域は約三か所。四月に市内124番目の小学校が開校した愛子地区と、125番目開校予定の富沢地区、そしてJR小鶴新田駅のある新田地区などに限られている。市内で子供が生まれる割合(出生率)は1.2程度となっていて一年間に生まれる子供の数は1万人を割っている。
仙台市では保育所整備を最重点施策として力を入れているが、当然ながら保育所が増えただけで生まれる子供の数が増えるものではない。子供が生まれる手前の時代環境はどうかと考えてみれば、先ず男女が自然な感情(本能)として愛を育み結婚する意思の希薄化、結婚して家庭を築けるだけの仕事(給料)が限られた雇用環境、時代の意識として夫婦となっても子供をつくることは選択肢のひとつ、などが挙げられる。しかしながら子供が生まれない最も大きな要因は、生まれる子供の未来/将来に親として不安がいっぱいあるということだと思う。将来に夢と希望を描けない時代環境の責任は言うまでもなく政治の責任なのです。
また連休の中日3日は「憲法記念の日」。今年はNHKの番組で第25条国民の生存権について放送していた。生存権の保障としては「生活保護」がある。雇用環境の悪化から、生活保護申請の急増が昨年末以来マスコミで取り上げられている。仙台市では約8000世帯12000人の市民が「生活保護」を受けて暮らしている。市民100人に1人以上の割合ということになるが、昨今増えているのは高齢者世帯ではなく、30代から50代までの現役労働者世代の方々である。
生活保護経費は国から75%支給されて残りは市の負担となっているが、仙台市は一般会計予算約4000億円のうち生活保護関係予算は約190億円となっている。
生活保護は一時的な生活保障なので現役世代の方々は保護支給期間中、生活の自立に向けた可能な限りの努力をすることになっているが、自立へ向けて支援する福祉事務所職員は一人で100件以上を担当している状況にある。
担当件数が多すぎれば支援にも限界があるものだが、担当職員の配置にかかる予算も国のものである。では、仙台市が独自に支援職員を確保してはと考えたいが、市の限られた予算の割り振りに、福祉予算の中で特に生活保護関係を優先して他の予算は削るという了解は全体から得られないのだ。
連休中、子供たちを連れて野山へ行き、穏やかで平和そのものに感じられる時間を過ごすことができた。現実の厳しさから一時離れさせてもらったと言ったら怒られるかもしれない。明日から現実の日常に戻り、我が役目を果たすべし