二言瓦版

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設計の失敗かも

2015年08月11日 03時25分11秒 | ニ言瓦版
売れてないのかもしれない。
スズキと、取られたこともあるか。



「ホンダが、軽自動車「N-ONE(エヌワン)」をマイナーチェンジしたことは、すでにいくつかのニュースで紹介されているのでご存知の方も多いだろう。そのポイントは車高が65ミリ下がった点にある。ただ、web上のニュース読んでみてもちっとも判然としない。疑問を感じてホンダのリリースにも目を通してみると、そこにはニュース原稿とほぼ同じことが書かれていたのだ。

“Hondaは、プレミアムな軽としてご好評をいただいている「N-ONE(エヌワン)」をマイナーモデルチェンジし、7月17日(金)に発売しました”

“今回のマイナーモデルチェンジでは、内外装の充実を図るとともに、全高を65ミリ下げることでスポーティーな外観とし、多くの立体駐車場にも対応した低全高モデルを追加。さらに、スポーツタイプのコンプリートカー「Modulo X(モデューロ エックス)」を追加し、より幅広い層のお客様にお選びいただけるモデルラインアップとしました”

~中略~

“新デザインのルーフ、スポイラー、ローダウンサスペンションにより全高を65ミリ下げ、1545ミリとすることで多くの立体駐車場に対応した、スポーティーな外観のLOWDOWNL(ローダウン)を追加”

 さて、何がおかしいかお気づきだろうか? もったいぶっても仕方ないのでさっさと書くと、車高を65ミリ落とすのはそんなに簡単なことではない。一部のニュースでは「サスペンションによって」という誤報をしているところもあったが、65ミリも下げたらサスペンションのストロークをゼロにしてもまだ足りない。ジムニーのような車高の高いクロカンならともかく、N-ONEにそんなことは不可能だ。

 ではどうしたのか? ホンダがHPに掲載している図によれば、車高ダウンのうち10ミリがサスペンション、55ミリがボディである。そしてこの55ミリを稼ぎ出した方法については極めてあいまいに書かれている。「新デザインのルーフ、スポイラー」とだけ説明されているのだ。

 普通こうしたバリエーションの製作では、ボディには手を入れない。衝突安全のテストも含む膨大なコストがかかるからだ。しかし、マイナス55ミリはボディも変えない限り無理な数値だ。スポイラーだけで55ミリを稼ぎ出すことは形状から見て考えられないからだ。

 そうなるとムクムクと好奇心が湧き上がる。一体、どんな手法でルーフを下げたのか、またホンダはなぜそんな大変なことをしてまで車高を65ミリも落としたのだろうか?

マイナス「55ミリ」をどう実現したかサスペンションで下げた部分は後述するが、ボディで55ミリ落とすには、ざっくり言って二つのアプローチがある。ルーフを支える柱(ピラー)を切り縮めて「だるま落とし」の様にルーフを下げる方法。もうひとつは、一番上のだるまを小さくする方法だ。

 ピラーを切り縮める方法を「チョップトップ」と言うが、これをやろうとするとコストが大きく増大する。全部のガラスを作り直し、ドアや窓枠、そこにつかわれているパッキン(シールやランチャンネル)やガーニッシュ(樹脂の飾りパーツ)を全部変えなくてはならないのだ。

 しかも最近のピラーは特別な鉄板(高張力鋼板)を使って綿密に強度設計されているので、その基礎設計がやり直しになる。それはもうクルマの作り直しに足を踏み込む話だ。

 となれば、ルーフパネルの厚みを削ったとしか考えられない。ホンダの広報に電話して確かめたところ、果たしてそれが正解だった。細かいところでは後ろ上がりのルーフの後端に付いていたアンテナベースを、より影響の低いフロントに移設したり、スポイラーの形状見直しなどもしているが、それはメインではない。ルーフパネルを、よりフラットな専用の形状に改めることでマイナス55ミリを実現しているのだ。方法は分かった。ではその理由だ。

「高めの車高」は失敗だった?

 N-ONEの販売成績は、コンスタントに車名別のベスト15には入っているものの、確かにあまり芳しいとは言えない。例えば5月の軽自動車販売台数トップはホンダN-BOXの1万397台。2位は日産デイズで9453台。10位のN-WGNまでが5000台越えで、N-ONEは14位の1323台だ。

 軽自動車の車高クラスリストという表を作成してみたのでご覧いただきたい。この中で左端にあるのが車高の種別だ。現在の軽自動車は原則的に3つの車高クラスに分かれている。スズキで言えば、低い方から、アルト、ワゴンR、スペーシアだ。基本シャシーを流用しながらこの3種の車高モデルを作り出すことになっている。

 右端の販売台数を見ると、ホンダは車高の「高いクラス」ではN-BOXで圧勝している。車高「中」ではスズキ、ダイハツに先行されているが、まあ食いついて行っていることが分かる。

 問題は車高「低」のクラスだ。ここはダブルスコアどころではない惨敗。目も当てられないことになっている。N-ONEはホンダにとってこのクラス唯一のタマだ。それでは困る。なぜそんなことになったかは、クラス内での車高を比較してもらえばわかるだろう。ホンダは車高低クラスで、競合を出し抜く奇策「飛び抜けて高いルーフによる広々とした室内」を仕掛け、外したのだ。そういう作戦を取った背景には「もっと広くならないのか」というマーケットの声が大きかったとホンダは素直に認めている。

 実際、1610ミリのN-ONEは車高だけ抜き出してみれば、一つ上に入れるべき高さである。ムーブとさほど変わらない。しかしそのクラスには1655ミリのN-WGNが配備済みだ。常識的に考えてN-ONEの守備範囲は車高「低」クラスなのは明らかだ。

 奇策の失敗そのものは一つの仮説の検証であり、試してみて「違う」ということが分かればそれでいい話だ。結果が出たトライにいつまでもしがみつかず、低いルーフのモデルに転進する。こういう場面では、ホンダらしい華麗な前言撤回が有効に生きてくる。

スポーティーさでクラス内競争に挑むホンダの広報に筆者が尋ねたのは「立体駐車場に入らない」というクレームが営業から頻繁に上がってくるのかという点だった。要するに、車高「低」クラスでの惨敗原因は立駐なのかということが聞きたいわけだ。それに対するホンダの回答を要約すると、以下の様な話になる。

 確かに立体駐車場で困るという声があるのは確かだが、実はそんなに多くはない。むしろN-ONEにはスポーティーな方向性での期待が高いことが様々な声から分かっていた。だからこその「低」車高モデルのリリースであり、それはN-ONEが本来持っている可能性を強化するという戦略である。

 そのためにも今回は「Modulo X」を同時にリリースした。こちらはサスペンションでのダウンをマイナス20ミリにして、トータルで75ミリのダウンに成功している。

 「Modulo」とはホンダ純正のアクセサリーブランドで、ホンダ自身は“Honda車の開発時と同じ、極めて厳格な基準をクリアしたものだけが、その名を冠することを許されます”と説明する。筆者が耳にする評価も上々で、むしろ最初からこっちのパーツを付けてくれという声も聞く。

 実際、車高のダウンも世間で思うほど簡単な話ではない。N-ONEのリアサスペンションは、近年の小型車で一般的なカップルドビーム方式だ。これは踏切の遮断機のような腕がクルマの前方を軸にして取り付けられている。つまり前方固定軸で後ろが上下する。これだけだとコーナーで横から力が加わった時に竿がたわんでしまうので、左右一対の遮断機の竿の途中を梁(はり)で繋いで剛性を確保している。

 竿部分の剛性を上げても、コーナリング時に横から力が加わると、一対の遮断機が根元から一緒にねじられるため、タイヤはトーアウトになる。それではオーバーステアになってしまって市販車としては非常に都合が悪いので、遮断機の揺動軸を斜めにして、サスがストロークするとトーインして、ねじれ分を打ち消す様に設計してある。

 この仕組みについて何も考えずに車高を落とすと、普段からストロークしている(沈んでいる)状態になるので、必要のない時にもタイヤがトーインしてしまう。そんなことになっては困るので、慎重に調整をしながら車高を落とす必要があるのだ。それがホンダ自身による10ミリの意味だし、Moduloで多少の部品交換を行っても20ミリという数字に現れているわけだ。

 ホンダはもう一度、車高「低」クラスで、アルトやミラ・イースに戦いを挑もうとしている。キーワードは「スポーティー」だ。重量が変わらずとも、車高が落ちればロールが少なくなり、サスペンションの設計はラクになる。そういうリソースをどの様に使ってスポーティーさを実現するつもりなのかはとても興味深い。アルトとミラ・イースのモデルチェンジによる軽量化で置いていかれた重すぎる車両重量もなんとかしたいところだが、少なくとも筆者は、この「N-ONE LOWDOWN」と「N-ONE LOWDOWN Modulo X」に乗ってみたくなった。




子会社のエアバックの原因もある。
だが、どうか、新しいしたのは、売れるのかと、問われる。

この車のデザイン、設計をした人、馬鹿だろう。
国立競技場設計の失敗と似ている気がする。
駐車場が、問題が、考えない。
競技施設も、サブのグランドを考えない。

設計も馬鹿がすると、酷いものが、図面ができる、作ると、
最悪のものになる。

改善するも、廃棄というのが、現実。
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