VÊ/Milton Banana
(Odeon MOFB3431)
(Odeon MOFB3431)
ボサノバが我が国、いやジャズの本場米国に紹介されるきっかけになったゲッツ/ジルベルトは好き嫌いは別として誰もが知る超名盤ですよね。メンバーにゲッツ、ジョビン、アストラッド&ジョアンが参加していることは誰でも知っていますがベースとドラムスとなると即座に答えられる人はそういないし、答えられる方は相当コアなボッサファンかドラマーをはじめとするプレイヤーの方ではなかろうか?このドラマーがミルトン・バナナです。名前は聴いた事があるでしょ?ジョアンの名盤"Chega De Saudage"でも彼のドラミングが聴け、ひょっとしたらボッサの発展にもっと貢献した打楽器奏者なのかも知れませんね。本日はこのミルトン・バナナのトリオアルバムをアップします。
このトリオはレギュラートリオでキーボード奏者として有名なWalter Wanderley(p)とGuará(b)のピアノトリオです。ジャズのピアノトリオと少し違うのは、ベースやドラムスはソロがない事でしょうか?。しかし、バックに回っているミルトンのリムショットと「電気を通してんじゃないか?」と思われるような音圧で絡むガラー(発音はこれでいいのかな?)のピチカートは決してピアノに負けてないんですよね。勿論、ワンダレイのテクニックに裏打ちされた豪華絢爛たるピアノも健在です。A面ではタイトル曲の"VÊ"が最高です。半音ずつ下降し転調して行く難曲ですがピアノのワンダレイがすごいですね~。B面ではやはりジョビンのB-3"So Tinha de Ser Com Vocé"がいいですね。ジョビンらしい美しい曲で記憶に残っている方も多いのでは?おそらくジョビン&レジーナやアストラッドのヴァージョンが有名ですので聴いてるのはこっちでしょうけど・・・。
所有盤はブラジル・Odeonのモノラルオリジナルでターコイズラベルです。と言う事でミルトン・バナナがタイトルの答えなのです。ちょっと注目してもいいのかも?
追記:新年早々、浅学をさらけ出してしまいました。ブログ仲間のシュミットさんからコメントにご指摘いただき、Wanderleyはキーボード、オルガニストとして有名なWalter Wanderleyとは別人ということでした。VÊのジャケ写をよく見ると確かにあのワンダレイとは少し違うような・・・【ジャケの裏解説にはWanderley(piano)と記載されており、てっきり同一人物かと早とちりしてしまいました。】。今後もこのようなミスはあると思いますが、ログ自体はオリジナルを重視し訂正せず、追記という格好で記載させていただきます。皆さんご容赦を!
ワンダレイはもうちょっと後のオルガンのLPしか持ってません。このブラジル・オデオン盤・・・けっこうレアな感じです。これは欲しいです(笑)
こういう盤をアップするのは、結構リスキーで何もコメントが付かない事が多いんですよ(笑)。こっちもかなり限られた資料で書いてるので、ミスが多いかも?。何たってライナーがポルトガル語で資料としてまるで役に立ちません。
またどんどんコメント、ご指摘くださいね。
サマーサンバで有名なワンダレイのピアノ、テクニックに溢れているように思います。VÊにおけるピアノ、クリシェで下がりながら転調して行くあたりはボッサならではのところでしょうか?テクニックの相当なんじゃないでしょうか。
ODEONのモノ盤は録音レベルが高くてラウドで、こんなトリオにはピッタリな印象です。
私はリイシュー盤でたのしんでおりますが、オリジナル盤をお持ちとはcamperさん、さすがですね。ボッサドラマー数々いますが、バナナのハギレよさは抜群です。バナナって名前ですけど、バナナが好きでつけたみたいですよ。ブラジリアンらしいですね。
それとピアノはあの「summer samba」で有名なオルガニストとは別人らしいです。
今回は、貴重なコメントをありがとうございます。やはり別人でしたか?!強引な思い込みで申し分けありません。本文末に追記という格好で記載させていただきました。ボッサアルバムに関しては、資料不足でオリジナルライナーはPortugueseで読めないんですよね。浅学故、ご容赦ください。今後とも鋭いご指摘期待しております。