Getz/Gilberto#2/Stan Getz-Joao Glberto
recorded live at Carnegie Hall
(Verve V-8623)
recorded live at Carnegie Hall
(Verve V-8623)
ボサノバがアメリカでもてはやされたのは63年のGetz/Gilbertoの大ヒットが引き金になったことは誰もが認める所でしょう。同じタイトルで2匹目のドジョウを狙ったVerve Recordsは有名なカーネギーホールに録音機材を持ち込み64年10月9日の夜のコンサートを録音しています。これが本日アップの"Getz/Gilberto#2"です。A面がスタンゲッツカルテットの演奏でGetz(ts), Gary Burton(vib), Eugene Cherico(b), Joe Hunt(ds)のメンバーで得意の"Here's That Rainy Day"等やっているのですが、どうも影が薄い印象は拭えません。
すばらしいのはB面全体を占めるジョアンのギターから繰り出されるバチーダとそれに見事にとけ込んだポルトガル語のジョアン自身のボーカルです。明らかにA面を凌駕する聴衆の拍手の大きさはライブで初めて目にした、あるいは耳にしたボッサのダイナミズムに対する驚愕の証しであるような気がします。アメリカの聴衆が興奮している様子が伝わるライブパフォーマンスですね。メンバーはKeeter Betts(b), Helcio Milito(ds)のトリオです。選曲はジョアンのオデオン盤で紹介されている尾馴染みのモノばかり。B-1の"Samba De Minha Terra"のイントロのギターを聴いただけで清々しい気分になれる筈です。ガットギターでこのサウンドの芳醇さはジョアンならではですね。"Rosa Moreno", インストのみの"Um Abraco No Bonfa", “Bim Bom", "Meditation", "O Pato"と続く演奏は、この時代のジョアンのエッセンスとも言える快演でライブというのが貴重ですね。
所有盤はMGMのT字ラベルのモノラル盤です。ゲッツのA面に比べ、B面に格段に録音の良さを感じるのは自分だけでしょうかねぇ?恐らくジャズファンにはA面偏重で聴かれていると思います。あるいはゲッツのボッサ自体を認めない方も結構ありますから・・・。いつもこの辺りは賛否両論ですね。
ホント、このB面のライヴはすばらしいですね。
ジョアンというよりボッサの最高峰だとおもいます。ヴォーカルとギターのリズム感が前人未踏の領域です。
何年か前に彼の来日公演を聴きに行きましたが、やっぱり年は取りたくないなあっていう感じでした。
それとおっしゃってる聴衆の拍手ですが、よく聴きこんでらっしゃいますね、私もこの拍手はベスト3にはいる気持ちよさなんです。