The Champ/Dizzy Gillespie
(Savoy MG 12047)
ジャズ史上においてトランペッターの歴史を紐とくと,避けて通れないのがサッチモとマイルスであることは誰もが認めるところだと思います。マイルス以降のハードバップ期にキラ星のごとく出て来たブラウニー,モーガン,バード,ミッチェル,ハバードといったところが個人的には好きなのですが,マイルスとサッチモの間を埋める大スターがガレスピであることも忘れてはなりません。マイルス以降のトランぺッターの規範となったのもガレスピーに他なりませんよね。本日は,このガレスピーの初期の51-52年の録音を収録した「The Champ」をアップいたします。
ガレスピーの若々しいトランペットプレイもさることながら、後にビッグネームとなった多くのジャズジャイアントの初期のプレイが楽しめる好アルバムです。サイドメンとしてながあがっているのはJJ.Johnson(tb), Bud Johnson(ts), Bill Graham(as, bs), John Coltrane(ts), Milt Jackson(vib, p), Stuff Smith(vln), Wynton Kelly(p), Percy Heath(b), Art Blakey Bernie Briggs, Al Jones(ds)といったところがクレジットされています。ガレスピーはサッチモ同様に渋いボーカルを聴かせますが,Joe CarrollやMelvin Mooreと言ったボーカリストも大活躍してくれるのが楽しいですよね。A面では自分の名前をとった"Birks Works"をはじめ, "On The Sunny Side of The Street", B面では"Tin Tin Deo", "Stardust", "THey Can't Take That Away From Me"等の好選曲もうれしいところですね。録音は古いですが,音の悪さは感じることはほとんどないサウンドです。初期のガレスピーを充分に楽しめる一枚だと思います。
所有盤はサボイの赤ラベル,モノラルオリジナル盤です。ガレスピー、さすがジャイアントと思わせる一枚だと思います。
ご指摘のSomething Old Something Newは隠れた名盤ですよね。まったく話題にならないですが、結局はカバーで損してる盤の代表のような一枚です。swanさんもお聞きになったようですが,多分納得されたのではないでしょうか?
さてこの"The Champ", 初期ディジーの中でも有名な一枚ですよね。派手なカバーが印象に残る一枚です。
ここの表通りがVERVE盤の下地になっている気がします。ここでも渋いボーカルが聴けますよ!