Bags Groove/Miles Davis
(Prestige 7109)
(Prestige 7109)
プレステッジのマイルス・デイビスのセッションでは最も有名なものはコルトレーンを含むオリジナルクインテットによるマラソンセッションでしょうね。これとならんで有名なのがマイルスのハードバップ開幕宣言とも言うべきモンクとの競演でしられるクリスマスセッションですね。別名”喧嘩セッション”とも言いますが、一部は"Miles Davis And The Modern Jazz Giants"に収録されているのはご存知のとおりです。本日は、片割れの"Bags Groove"をアップいたします。超有名盤ですからみなさん所有されておられ、このアルバムにはいろんな思いを持っておられますよね。
説明の必要はないでしょうが、A面は54年12月の録音で、マイルス、ミルト・ジャクソン、モンク、パーシー・ヒース、ケニー・クラークの五重奏団でタイトル曲がテイク1.2の順序で収録されています。B面はマイルス、ロリンズ、ホレス・シルバー、ヒース、クラークのメンバーでA面の約6ヶ月前の録音です。なんと言ってもA面全体を占めるタイトル曲の2つのテイクのスリリングな展開がすばらしいですね。曲はご存知の通りのミルトのマイナーブルースですよね。テーマから、マイルスのソロにうつりますが、モンクのコンピングを入れないように頼んだというアドリブです。ミルトのソロについで現れるモンクのソロは、自分にとっては驚愕の一言でした。多分これが初モンクだったと思います。斬新なタイム感覚で現れる不協和音的なサウンドの意外性に聞き惚れてしまいます。最初はこれに慣れなかったのですけどね・・・。慣れるよ病み付き!モンクが入ることにより、B面を遥かに凌駕する仕上がりになっていると思います。
アップ盤はBergenfield, N.J.アドレスの2ndだと思うのですが、以前から所有していた国内盤に比べるとより重厚なサウンドと、上図(左がBergenfield, NJ, 右が国内盤)のようなグリーン系の背景色が微妙に異なり、国内盤に比べてより渋い趣がありますね。
ジャケも音質もやはり国内盤はやや劣るようですね。
しかし、54年ということを考えれば国内盤でも充分楽しめる音質かと思います。
さすがヴァン・ゲルダーですね♪
しかし、この「BAGS BROOVE」(TAKE-1)におけるマイルス、ミルト、モンクの3人のソロは筆舌に尽くしがたい素晴らしさ! どこを切り取ってもジャズのエッセンスが感じられるほどで、聴く度に部屋の空気が変わります。
僕はこのクリスマス・セッションをまとめて聴きたくて、古い国内盤ですが、こんなヤツで愛聴していますよ♪
http://bob.mo-blog.jp/blog/2007/09/post_00de.html
国内盤のカバーもいろいろあるのですね。
拝見しましたが、マイルスの吹奏姿を捉えたGOOD COVERですね!
一番出回っているのが、自分がかかげたVICTORのモノかと思うのですが、やはり中域に厚さがない感じがします。カバーはそれなりに分厚いですが、盤はフニャフニャですし・・・。
音質もさることながら、このカバーの色!全然違いますよね。
どうしてこんなに色が違うのでしょう・・・
色彩感覚があれば、このようなカラーリングになる筈はないのに・・・
記憶を紐解くとcamperさん同様自分も“初モンク”がこのレコードだったような気がします。(それだけ有名盤なんでしょうが)姉妹盤?のThe Man I Loveでの“弾かないモンク”もスリリングですが、本命はやはりこちらですかね!
喧嘩セッションというのは本当なんでしょうか?今年からクリスマスイブには達郎ではなくこのレコード聴くことにします(笑)
やはり初モンクはこれでしたか?!
このピアノには本当に驚きました。
不協和音と独特のタイム感覚にはとまどいすらありましたね。
実際は喧嘩したかどうかなんてわかりません。
誰かが、このように評したのだと思いますが詳細不明です。
喧嘩ではないと・・・マイルスがモンクに、俺は流暢にパラパラ吹くタイプじゃない、お前もパラパラ弾くタイプじゃない、だから同じタイミングで音がぶつかってしまう、だから俺のソロの後ろでは弾かない方がいいよ・・と。
モンクもそれは理解していたと・・・モンクとコルトレーンは対照的で反って合っていたと、マイルスは言ってますね。
こんな話は皆さんご存知とは思いますが・・・。
しかし、この曲はソロごと全部丸暗記して・・・そう高校時代に、モンクのこのソロをコピーしたなんて笑っちゃいますね。(爆笑)
聴いたヤツはあいつ本当にピアノ弾けるのか?って。
このセッションのいきさつはいろんなところでまことしやかに解説され、定説となっていますね。この辺りは一応、聴いたことがありますが、自伝も満足に読んでないので語れません(涙)。
モンクを完コピしようと言う思いつきが4438milesさんらしいですね。高校時代だと、なかなかモンクは馴染めなかったであろうと思います。あえてコピーしようとするところがすばらしいです。さすがです!