The Swinging Buddy Rich/Buddy Rich
(Verve MGV-8142)
(Verve MGV-8142)
このタイトルを見たら、「当たり前田のクラッカー」、ドラマーに決まってんだろう!とお叱りを受けそうです。さにあらず,今までアップする機会に恵まれず,当ブログでは「Just Sings」なる彼のボーカルをフィーチャーしたアルバムを最初にアップしていましたね。今日はドラマー/バディ・リッチにスポットを当ててみましょう。ジーン・クルーパ、ルイ・ベルソンと並びこの時代の、ノーグラン,クレフを代表するドラマーで,1917年ブルックリンの生まれです。彼もビッグバンド出身でトミー・ドーシー,アーティ・ショー、バニー・ベリガン,ハリー・ジェームス楽団で活躍しJATPで名を挙げます。1940年以来,ダウンビートの多くのアワードを受賞しているプレーヤーです。
このアルバムも昨日のホッジス同様、ノーグランの"The Swingin' Buddy Rich" (MGN1052)の再発、トランぺッターラベルです。53-55の録音で当時のジャズシーンを代表するような渋いメンバーですよね。リッチのドラミングに関してはA面の"Me And My Jaguar", "Just Blues", "Sweet's Opus No.1"の3曲で聴かれるドラムです。前2曲はリッチ自身のオリジナルであり,"Sweet's Opus No.1"はトランぺッターのハリー・エディソンのオリジナルですが3分にわたる豪快なソロが聴けます。共演陣は豪華で、めぼしいところではアルトのベニー・カーター,ウィリー・スミス、ソニー・クリス,テナーではジョージ・オールド,トランペットのハリー・エディソン、ピアノのジミー・ロウルズ,ギターのバーニー・ケッセル等が名を連ねています。なかでも好調なのがトランペットのスウィーツ,さらに"Just Blues"でゴリゴリと逞しいソロをとるジョージ・オールドのテナーが聴きモノですね。
所有盤はトランぺッター・ヴァーブのモノラル盤です。