『ソウルボート航海記』 by 遊田玉彦(ゆうでん・たまひこ)

私たちは、どこから来てどこへゆくのか?    ゆうでん流ブログ・マガジン(エッセイ・旅行記・小説etc)

嘘八百

2011年12月19日 20時23分39秒 | 航海日誌
嘘というものは曖昧模糊な精神に巣くうウイルスのようなものです。どうにかなるさ、気にしない気にしないで通る世はもう過ぎています。

それでも気に留めない人々は、まさかの事態から今の気晴らしで生き通したいと思って、わざと気をそらしているのだろう。

これほどおかしな世の中になっているのに、やはり火の粉が降りかからない限り、人は、動かない、野田。政治家のせいにして唾を吐いている場合ではない。

なぜ、国民運動が起こらないのか。目に留める度に「原発停止」「廃棄物の移送反対」「福島の子どもを護れ」といった活動に署名しているが、国民のうねりにならない。デモも海外のように数十万人規模に達しない。

どうしてだろう?

日本人は温和しい民族だからというのは、違うだろう。江戸時代なら百姓一揆も起こしたし、幕末は日本中で大騒動となった。戦前は民権運動盛んで、戦後は労働運動も学生運動も大騒ぎ。第5福竜丸がビキニ環礁の核実験で被爆した時は、核反対の署名が3000万人分集まった。

やはり戦後の占領政策が半世紀も過ぎ、日本人は骨抜きにされたのだろう。そう思いたくもなるが・・・

それにしても?

私が感じるのは、臨界点。そこへ今の日本は世界を代表して向かっているのだ。嘘つきは世界中にごまんといて、欧米連中のつく嘘は、それはそれはえげつないもんです。その嘘の肩代わりをしているのが今の日本人の哀しさですが、今に化けの皮が剥がれます。脅されているのですよ。だから、政治家連中はお首を揃えて嘘つきを演じている。ローマの後の中川経済大臣の事態を思い出せば、おわかりでしょう。

では国民は? ワケが解らなくなっていて、何かが動くのを待っているのです。その臨界点に達すれば、皆が声を上げるはずです。もう一歩でしょうか。嘘に飽き飽きするのは。