杏林大学呼吸器内科 『あんずの呼吸 part2』

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Drug hypersensitivity (アレルギーは難しいっす!)

2006年09月22日 | Kanpo-Master の部屋
   Kanpo-Masterです
今日の青木眞先生の講義はアレルギーと感染症の話で非常に勉強になった。
やはり結論としてはアレルギーを考えるとき、
IgE-mediateか、non IgE-mediateなのか、を分けて考えることを
再度確認できた。そして自信ないときは無理にその薬は使わなくていいのだ。
とれたてほやほやMJAからのDrug hypersensitivityについて
は以下で参照です。
 http://www.mja.com.au/public/issues/185_06_180906/thi10282_fm.html
上記文献では、Adverse drug reaction(ADR)を以下に分けます

TypeA(pharmacological):全体の80%
 
TypeB(hypersensitivity):全体の10%~15%
はimmune-mediatedな3つとNon-immune-mediatedの一つに分かれる
 IgE-mediated: immediate reactionで1時間以内
 T cell mediated (non-immediate reaction): Stevens-Johnson syndrome,TEN
 Other:Cytotoxic or immune-complex reactions

 non-allergic(non-immune-mediated)
 Radiocontrast media, aspirin, vancomycinなどの感作なしで一回でも
 起こる反応(直接肥満細胞を介する作用もあるようだが、、)

本日の青木先生のレクチャーでも話が出ていましたが、減感作は低濃度から
維持量にまでもっていくのは15分から数時間で、という記載があり、確かに
適切な治療を急ぐ感染症の場合には悠長に数日単位で減感作などという状況
はありえない気がします。また維持量を投与し続けないと、一旦これを
休薬した場合には減感作の効能は数日で消失されるようです。さらに
減感作ができる薬剤も限られておりalloprinol, ST合剤、βラクタム剤、
aspirinなどです。ACEIでは数年たってもAngioedemaなどが起こりうるという
ことも認識したほうがよさそうです。いずれにしてもこのMJAシリーズは結構
使えると思います。

MJAはシリーズになっています。
http://www.mja.com.au/public/issues/185_04_210806/dou10258_fm.html
http://www.mja.com.au/public/issues/185_05_040906/bro10212_fm.html
http://www.aafp.org/afp/20020315/tips/8.html
上記はおまけです
http://www.mayoclinicproceedings.com/Abstract.asp?AID=860&UID=&Abst=Abstract
上記はKanpo-Masterのお薦め文献の一つです

>http://www.cmaj.ca/cgi/content/full/173/11/1317?maxtoshow=&HITS=10&hits=10&RESULTFORMAT=&fulltext=
dermatologic+emergencies&andorexactfulltext=and&searchid=
1&FIRSTINDEX=0&sortspec=relevance&resourcetype=HWCIT

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?db=pubmed&cmd=Retrieve&dopt=AbstractPlus&list_uids=11556301&query_hl=2&itool=pubmed_DocSum
青木先生もお薦めの文献だったと記憶しています。
側鎖についての理解が深まります。CAZとAztoreonamなど、、
 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=
15805383&query_hl=0&itool=pubmed_docsum

これもなかなかの文献だと思います。
今日は恒例のいせやの焼き鳥も、ラーメンもおいしかった、、
レクチャーも楽しかった、Kanpo-Masterは数日、遅い夏休みを
とらせていただきます、探さないでください
そのうちmorning conferenceでアレルギーをやろうと思います。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
減感作療法?? (wa)
2006-09-23 00:47:35
質問。減感作療法で、維持量まで15分から数時間で、ということは、抗菌薬を数時間かけて点滴すれば、いい?

 抗菌薬を30分かければ、維持量まで30分弱かかったことになるのでは・・・?とすると、減感作療法を最速15分でおこなう場合、何も考える必要がない?

Am I right???
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減感作療法??? (wawa)
2006-09-23 00:57:32
 減感作療法は、ご存知、(小児)喘息で使いますね。ATSやERSでも、そういう発表の場があります。

 喘息の場合は、hygiene hypothesisが同じアイデアです。この場合、T-cellの話も出てくるので、数分というような話ではないようです。 
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Unknown (Unknown)
2006-09-23 08:52:27
①waさん、wawaさん、コメントありがとうございます。ってもしかしてMrチンさんではないかと勘ぐっています。IgE-mediateなものに関してあくまで維持量に持っていくまでの時間をなるべく早くしていくという意味だと思います。減感作は維持量にまで持っていかないとおきないから、、



②T-cell mediateなものには減感作はできないと思いますが、もしあるとするとIgE-mediateな機序も加わっているからやっている

のではないでしょうか?小児喘息では何を減感作療法でやっているのでしょうか?

温泉地から、、のレスポンスでした





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