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ニキ・ド・サンファル「ミス・ブラック・パワー」1968年
ポリエステル樹脂 ポリウレタン塗料 500×230×75cm
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〈ナナ〉はハリボテで作られた巨大な女性像のシリーズで、この作品もそのひとつ。カラフルな模様のドレスを着て陽気さを振りまきながら堂々と立つ〈ナナ〉。(美術館解説より)
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箱根の山の中にドカンと立っている女性がいた、〈ナナ〉と言う名前らしい。たくましく自信に満ちた立ち姿の素敵な女性だ。自慢げにブルーの可愛いバッグを持っている、なかなかオシャレだね〈ナナ〉。脚は黒く力強く太い。大迫力の作品だ。
自然の中のこのロケーションも良いのだが、この作品は都会の雑踏の中に立っているともっと素敵だ、足元にゴチャゴチャと慌ただしく人達がいた方が面白い。
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50年前、1968年のメキシコシティオリンピック。
男子200メートルで表彰台に上がったアフリカ系アメリカ人選手2人が星条旗掲揚の際、黒いスカーフを首にまとい、目線を外し頭を垂れ、黒い手袋の握り拳を突き上げ、黒人への差別と貧困を世界中に訴えた事件があった。「ブラック・パワー」だ。
「ミス・ブラック・パワー」はこの事件と同じ1968年の作品。作者ニキ(1930〜 2002)はフランス国籍の華奢な感じの白人女性、この時代をたくましく生きた人だ。
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拳を掲げる金メダリストのスミスと銅メダリストのカーロス。
銀メダリストのノーマンも2人の行為に賛同した。
スゴイ事件ですね!
当時高校生の私もテレビを見て感動した。
このあと、この3人は様々な形で迫害を受けることになる。
ちょうど50年前の出来事です。