
「 ワヤン人形制作工程のご紹介:バリ島ワヤン展会場内に実物の展示があります。」
人形の下図を、よく乾燥させた平滑な牛の革に描いていきます。(撮影:うめだ)

各種の彫り道具を使いわけ、小さく、多様な形状の穴を
あけて光を投影できるように彫り抜きます。

彫り抜かれた革に、遮光のための黒を塗り、さらにその
上に仕上げの発色を良くするための下地の白を塗ります。
最後に鮮やかな色を塗って仕上げます。

完成するとこんな落ち着いた良い感じになります。
もちろん人形のことです。(か)
(撮影:びっくりぽんYukie)
ギャラリートーク「バリのワヤン人形の面白さ」のお知らせです。
ダラン梅田がワヤン展会場を案内しながら解説をします。
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静岡文化芸術大学「バリ島の影絵人形ワヤン展」の関連イベントとして開催されます。
どなたでも入場いただけます。入場無料。お申し込み不要。
お気軽においでください。
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日時:2015年12月16日(水)、19日(土)、2016年1月12日(火)の3日間
3日間ともに 12:20~12:50
お話し:梅田英春(静岡文化芸術大学 芸術文化学科教授)
[お問い合わせ]
静岡文化芸術大学・立入研究室
TEL : 053-457-6187 E-mail : m-tachi@suac.ac.jp
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ワヤン(wayang)とは
ワヤンは、ジャワ島とバリ島で盛んに上演されるインドネシアの伝統影絵人形芝居の総称です。またその芸能の中で用いられる人形の名称でもあります。
主に『ラーマーヤナ』や『マハーバーラタ』といったインドからインドネシアに伝わった物語が演じられ、百以上の登場人物の異なるワヤン人形が存在しています。10世紀頃にはすでにジャワ島で上演されていた記録もあり、長い歴史を持っています。
今回、展示するバリ島のワヤンは、牛の革に、小さく、多様な形状の穴をあけて光を投影できるように制作されています。また影絵として上演されるため、スクリーンには色が投影されないにもかかわらず、美しい色彩が施されています。
なお、ワヤンは2009年にユネスコにより世界無形文化遺産として登録されました。