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 玉川上水の木漏れ日の下

 ワヤン・トゥンジュク梅田一座のメンバー katakura のブログ  since 2013

映画「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」

2024-03-08 | 映画と美術と音楽と

映画「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」
監督:ポール・キング/原題:Wonka (ウォンカ)/2023年

ロアルド・ダールによる児童小説が原作。チョコレート職人ウィリー・ウォンカが "魔法のチョコレート工場” を作るまでを描くファンタジー・ミュージカル映画。
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 今回のティモシー・シャラメ演じるウォンカはとてもいい奴に描かれています。前作ティム・バートン監督「チャーリーとチョコレート工場」のジョニー・デップ演じる不気味なウォンカとまるで違います。今回は完全オリジナル、前作にとらわれないまったく新しいウォンカの若い頃の物語です。
 そもそも今回はミュージカル映画ですから、全員で歌って踊っているうちにみんな幸せになっていくようにお話はできていますが、人びとを幸せにする ”魔法のチョコレート” を作り出すウォンカ本人が一番楽しそうでした。楽しくてどこか懐かしいミュージカル映画です。
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 ウォンカの ”魔法のチョコレート” を食べた人たちは、あまりの美味しさに踊りながら空中に浮かんでしまうのです。ハハハ・・・食べてみたい!
 この映画を観てからは我が家のチョコレートの消費量が少し増えたような気がします。このブログも不二家の ”チョコまみれ” を食べながら書いてます。


 瓶に捕らえられた小人のウンパ・ルンパはウォンカに言います、
「クセになる歌だぞ、頭から離れなくなる・・もう手遅れだ、踊り始めたら止まらない・・♫ウンパ・ルンパ・ルンパティドゥ〜 ♫お利口ならば聞きなさい〜」と突然歌い踊り始めるのでした。
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 人気キャラクターのウンパ・ルンパも、前作とはまったく別のキャラになっています。なぜこの小人がウォンカをつけ狙い悪さをするのか?・・・その謎が明かされます。ヒュー・グラント演じるウンパ・ルンパがとても良い味を出してます・・・カカオ豆の復習か?ハハハ

クセになる♫ウンパ・ルンパの歌


Get Back

2024-02-22 | 映画と美術と音楽と

「51年ぶりにヘフナー・ベースがポールのもとに戻ってきた!」そうです。
あまり関係ないお話ですが、それにしてもよくありましたね、良かったですね!
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 ポール・マッカートニーといえばこのヘフナー・ベースですね、実はこの初代の楽器は盗まれていたそうです、その楽器が51年ぶりにポールのもとに戻ってきたというお話、まさに「Get Back」。


Lost Bass が本来あるべき場所に戻る。
おそらくここ数年での音楽界最大のニュースだろう。 ポール・マッカートニーが1961年に紛失し、51年間行方不明だったヘフナー・ベースがポールのもとに戻ってきた。(The Lost Bass Project:Google 翻訳)

ベース盗難事件は1972 年10 月10日の夜に起きた。ロンドンのノッティング ヒル地区でバンの後から盗まれた楽器は誰が盗んだのかも突き止めることができた。 その泥棒はその楽器を近くのパブの家主のロナルド・ゲストに売った。(略)楽器は家主に買われて以来、ケースに入ったまま屋根裏部屋に放置されたらしい。 このことがわかりニュースとなって、今の持ち主がポール・マッカートニーの会社に連絡し、楽器を返却したという。その後楽器はメーカーにより盗難にあったポールの本物と鑑定された。
メデタシメデタシ


Get back, get back
Get back to where you once belonged
戻っておいで
戻っておいで
かつてお前がいた場所に




メイキング・オブ・ムナカタ

2023-11-14 | 映画と美術と音楽と

この無邪気な笑顔に誘われて竹橋の棟方志功展に出かけた。

 映像作品で眼鏡が板木に触れるほどに顔を近づけて軍艦マーチを口ずさみながら彫っている姿や、私たちに親しみのあるこの笑顔は対外的なもので、ご家族のお話によると「自宅での棟方は物静かな読書家で、大変な努力家だった。いざ実作にかかると仕事は早かったが、アトリエには他人を入れず、制作にあたっては冷静かつ入念な準備を重ねて細心の注意を払い、刀物での怪我には気を付けていた」という。確かに、いつも笑ってはいられない・・・でもこの笑顔が好きだな〜。

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「生誕120年 棟方志功展 メイキング・オブ・ムナカタ」
 会期 2023.10.6 〜 12.3
 会場 東京国立近代美術館

 会場は小さな作品から壁画のような大きなものまで棟方志功が溢れていました、凄いボリュームでした。よく知っているものも初めて見るものも、やはり本物はどれもとても迫力があって面白かった。棟方志功、やっぱりすごい!「板画は爆発だ!」

どの作品も迫力でした!







会場は撮影ができました。


こんな展示もありました。
まるでビンの底のような分厚いレンズの黒ぶちメガネ、
棟方の笑顔が目に浮かびます。

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皇居のほど近く、地下鉄竹橋駅のあるパレスサイドビルを出て
お濠にかかる竹橋を渡ると右手に東京国立近代美術館があります。
建築家谷口吉郎の名建築、いつ来てもカッコイイね!








マティス展

2023-09-19 | 映画と美術と音楽と

眠る女性 1942年 アンリ・マティス(1869-1954年)
1942年の作なので・・1969年生まれだから、え〜とマティス73歳の作品です。凄い!

先月、上野の東京都美術館「マティス展」に出かけた。(展覧会は8月で終了しています)
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マティスはとても好きな作家です。
いろいろな美術館でも見ていたしパリのルーブルやポンピドゥーに出かたこともありましたが、今回のような大規模な回顧展は初めて(日本では約20年ぶりらしい)、とても充実した展覧会でした。
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マティスの太く力強い線も好きだし、キラキラと色彩が踊っているような切り紙絵の作品も素晴らしい。
彼はスケッチをとても大切にして、描く対象を観察しながらの膨大なスケッチを繰り返し、その結果数本の単純な線になったそうです。一見するといきなり線を決めているように思いますが、巨匠になっても基本には観察と膨大なスケッチがあるのですね、素晴らしい!
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会場の最後には、マティス晩年の傑作、南仏ヴァンスのロザリオ礼拝堂に関する資料もたくさん展示されていました、素晴らしい教会です。綺麗な光に包まれたロザリオ礼拝堂に行きたくなりました・・・まずヴァンスがどこにあるか、どのぐらい時間と費用がかかるのか、調べてから考えます。(ちょいと深大寺に行くのとはちがいます)


ロザリオ礼拝堂 (写真:アトリエブランカ blog )
ステンドグラスからの光が美しいですね。


作品「イカロス」
晩年の切り紙絵のシリーズ「ジャズ」より

切紙に塗られた色は彼が考えたオリジナル、とても綺麗でした。
帰りに売店で展覧会のカタログとこのポスターを買いました、
目の前でどんどん売れていました。どんどん
今頃は日本中このポスターだらけ?




映画「バートン・フィンク」

2023-06-12 | 映画と美術と音楽と

「なんなんだこのホテルは・・?」 映画:バートン・フィンク(1992年公開)

「素晴らしい創作のためなら悪魔に魂を売ってもいい」そんなセリフを聞いたことがあります、平凡な芸術家ほどそんなことを考えるものです。この映画はまさに創作に苦しむ芸術家が悪魔の棲家に知らぬ間に入り込んでしまうような怖〜いお話・・・恐ろしい!でもコーエン兄弟の作品だからどことなく可笑しい。
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「物語」 1941年のニューヨーク。社会派劇作家のバートン・フィンクは、ハリウッドに招かれて映画のシナリオを依頼された。早速ホテルにチェック・インしたが、そこは薄暗く、不気味な雰囲気が漂っていた。とりあえず部屋に入った彼だったが……。蚊の飛ぶ音、暑さ、息苦しさ--それらの生理的な感覚を、主人公の悪夢になぞり、独自の映像センスで描いたコーエン兄弟の傑作。(Yahoo!映画より)
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コーエン兄弟の作品「バートン・フィンク」を久しぶりに観た。ずいぶん昔に観たのでほとんど忘れていましたが、炎に包まれたホテルの廊下をまさに悪魔の形相の大男がショットガンを持って走るシーンを観て思い出しました・・・恐ろしい!あとは観てのオタノシミ。
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カメラワークのとても素敵な映画です、1941年代のアメリカの粋なインテリアも楽しめます。
1941年は真珠湾攻撃・日米開戦の年です。


・・・隣の部屋から微かに何か聴こえる


蒸し暑くじめじめした息苦しいホテルの部屋に飾られた一枚の写真
なんなんだこれは・・・さわやかすぎませんか?・・・最後にわかる、かも?





背景の描き込みが凄い!

2023-06-01 | 映画と美術と音楽と

エドワード・ゴーリー 「不幸な子供」
(物語) 幸せな家庭に生まれた可愛い少女シャーロット、しかし仕事先での父の死を知らされ、母は心労でやつれて死に、叔父も事故死、身寄りのないシャーロットは寄宿学校に入れられてしまいます、不幸の連鎖はさらに続き・・・そして物語はとても悲しい結末で終わります。「こんなに辛い目にあったのだから最後は幸せになってほしい!」・・・しかし読者の思いは届きません。最後までハッピーエンドにならない作品「不幸な子供(Hapless Child)」


展覧会「エドワード・ゴーリーを巡る旅」を見に渋谷の松濤美術館に出かけた。
会場は平日の昼間なのにたくさんの人、若い女性が多かった気がする、皆さんとても熱心に鑑賞していました。私も読書用の一番細かいものを見るメガネをかけ超至近距離で鑑賞しましたが、それでも細かすぎてよく見えないところもありました、それぐらいどの作品も緻密な線描で入念に描き込まれていました。とくに壁紙やカーペットなどの背景が凄かった!(PCのない時代です)
みなさんもこの緻密な原画を見るときっと驚きますよ。目は少し疲れましたがとても面白かった、拡大鏡メガネを持っている人は必携!・・・オススメです。

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(展覧会プレスリリースより)
不思議な世界観と、モノトーンの緻密な線描で、世界中に熱狂的なファンをもつ絵本作家エドワード・ゴーリー(Edward Gorey,1925‒2000)。近年、日本でも『うろんな客』『不幸な子供』などの絵本が次々と紹介されてきました。ゴーリーは、自身がテキストとイラストの両方を手がけた主著(Primary Books)以外にも、挿絵、舞台と衣装のデザイン、演劇やバレエのポスターなどに多彩な才能を発揮しました。本展は(略)、「子供」「不思議な生き物」「舞台芸術」などのテーマを軸に約250 点の作品で再構成するものです。

(展覧会情報)
渋谷区立松濤美術館
会期 2023年4/8(土)~6/11(日) 月曜休


お気に入りのお人形で遊ぶシャーロット「不幸な子供」より
この頃はまだまだ幸せだったのです。


美術館入口


お知らせ


星野道夫「悠久の時を旅する」

2022-12-26 | 映画と美術と音楽と


 星野道夫「悠久の時を旅する」予告チラシより
 ホッキョクグマ 撮影:星野道夫 ©Naoko Hoshino


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 恵比寿ガーデンプレースにある東京都写真美術館に星野道夫の写真展を見に出かけた。天気は良かったけど風が冷たかった、きっとビル風の影響もあるのだろう。
 だいたいビル風などとは縁遠い田舎暮らしの私は、巨大なビルに挟まれて辺りをキョロキョロ見上げながら、一人で襟を立て寒がって会場に向かった。
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 会場はたくさんの人が訪れていた、とても盛況だった。星野道夫がカムチャッカ半島で取材中にヒグマに襲われ急逝してから26年が経つが、星野の人気はますます増しているようだ。
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 会場に入った途端、極北の大地アラスカの透明な冷気の世界に引き込まれていく、とても爽快で気持ちがいい。(空調は暖かいですよ)
 アラスカの大自然と無数のカリブー、ホッキョクグマ、アザラシ、グリズリー、そしてそこで力強く暮らすエスキモーやインディアンたちの世界を写真を通して体験することになる。素晴らしかった。
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 アラスカの極寒の冷気を体感して会場から出てみると、恵比寿あたりの寒さなんてチャンチャラおかしくて気にならなかった。美術館を出ても辺りをキョロキョロ見上げることもなく、まっすぐ前を向いて歩いて帰った。ハハ
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 とても素晴らしい写真展でした。おすすめです。


タテゴトアザラシの親子 撮影:星野道夫 ©Naoko Hoshino


草むらに潜むグリズリー 撮影:星野道夫 ©Naoko Hoshino


氷原をゆくホッキョクグマの親子 撮影:星野道夫 ©Naoko Hoshino

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 以前のことですが、私はカナダの友人に、シロクマのことを「ホワイトベア」と言って笑われた、だってシロクマだからそう思ったのだ。現在はまずシロクマのことはホッキョクグマと呼びます、地球軸の北極にいるクマだから正確には「ホッキョクグマ=ポーラーベア polar bear」と言うそうです。
 でもやっぱりシロクマの呼び方の方が好きだな〜と思っていたのですが、今回の展示に星野さんの直筆原稿があって、その中に「シロクマ」と言う記述を見つけてなんだかうれしくなりました。
 そうなんです、星野さんや私たちの世代は「シロクマ」の方が親しみがあります。だって白いクマさんだから。




「アーツ・アンド・クラフツとデザイン展」と鴨汁せいろ

2022-11-09 | 映画と美術と音楽と

ウィリアム・モリス「いちご泥棒」内装用ファブリック  1883年 モリス商会
(いちご泥棒たちのまん丸な目が可愛いね)
この繰り返し連続する図柄、どの範囲でどのように版が分かれているかわかりますか?
この展覧会ではそれがわかります。
オリジナルは手彫りの木版でした、140年前の技、すごい技術です!

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府中市美術館で開催中の「アーツ・アンド・クラフツとデザイン展」に行きました。
この美術館には妻とよく行きます、いつも面白い企画をやっている。
我が家から自転車で25分の、ちょいと美術館。
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 アーツ・アンド・クラフツはイギリスで1880年代から始まったデザイン運動。産業革命の結果として、大量生産による安価で粗悪な商品が溢れていた当時のイギリス。「庶民の暮らしに良いデザインを!」とウィリアム・モリス(1834年-1896年)が中心となって始めた美術工芸運動です。
(と、その昔大学で習いましたがすっかり忘れていました・・・)
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 現在でもアーツ・アンド・クラフツのデザインは日常的なプリント製品などで目にします。
 ロンドンの洒落た百貨店「リバティ」の有名なリバティプリントはアーツ・アンド・クラフツ時代のデザインが発祥です。昔、私もリバティ百貨店で小さなお土産を買いました、まだベルリンが東西に分かれていた頃です。(いつもすっごく古い話でスミマセン)
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 この展覧会ではアーツ・アンド・クラフツのオリジナル作品を見ることができます。木版、染色、家具、工芸、本など、どの作品も「ヘ〜これがあの有名な作品のオリジナル?これが本物ですか?本物は木版なんだ?ヘ〜」と面白かった。
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府中市美術館エントランス付近(空がきれいでした)
「アーツ・アンド・クラフツとデザイン展」2022.9/23〜12/4 開催


会場入口
「ここから先は撮影禁止なのでここまでは撮っても結構です!」と係りの人に言われた。
そう言われて思わず撮ったけど・・何が面白いのかわからない写真になった、ハハ。


「鴨汁せいろ」
これはアーツ・アンド・クラフツの作品ではありません、蕎麦です。
帰りに美術館から自転車で5分、蕎麦「心蕎人さくら」に寄りました。
毎回このお店に寄るのが楽しみです、とても結構でした、ごちそうさまでした。
私の中では蕎麦屋に行くついでに、ちょいと美術館に寄る感じです。



楽しいね「ミロ」!

2022-09-24 | 映画と美術と音楽と

今年の春、渋谷で開催されていたミロ展のお土産で買った「不思議な絵」、とても気に入っている。
確か・・1,800円かな?木枠は吉祥寺の画材屋さんで・・2,000円かな?(少し高かったな)
(最近雨ばかり降っている、どこにも出かけられないので暇つぶしに家にあるものを撮ってみた)

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ジョアン・ミロ「絵画(パイプを吸う男)」1925年(ミロ37才)
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髭かと思ったらパイプらしい、黄色い煙の先端はまだ燃えているようだ。
全てが平面のように見える。
不思議な絵。
会場でこの絵を観てとても気に入った、会場を出ると売店で、なんと!その絵が売っていた。
迷わず買った、嬉しかった。
本物もオークションで迷わず買ってみたい、1,800円では無理だけど。
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「ミロ展」2022.2.11 ~ 4.17 Bunkamura ザ・ミュージアム
この展覧会は作品がほぼ制作順に並んでいたので、順番に観ていった印象ですが、ミロはこの作品で何かが「ふっ切れた」ような気がしました。これ以降の作風はとても「自由」になったように思いました。
楽しいね「ミロ」!もっとよく「ミロ」!
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ジョアン・ミロはスペイン・カタルーニャ州バルセロナ生まれの芸術家。
4年ほど前にバルセロナに行きました、モンジュイックの丘に建つ「ミロ美術館」を訪ねました。
その様子はこちらから ↓↓↓
スペイン旅 19「自由なんです」ミロ美術館




ひまわりと青空

2022-09-18 | 映画と美術と音楽と

ひまわりと青空 (9/17 7am 小金井公園)

「ひまわりと青空」まるでウクライナ国旗のような美しい配色です。
あの凄惨な戦時下でもウクライナの人たちはひまわりの花束を大切にしているそうです。
ウクライナの人たちに一刻も早く平和が訪れることを祈っています。

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ひまわりはマイケル・ジャクソンが好きだった花。(余談です)
ひまわりの花言葉は「愛」。
ひまわりはウクライナの国花であり、奇しくもロシアの国花でもあるそうです。

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映画「ひまわり」1970年
出演:ソフィア・ローレン、マルチェロ・マストロヤンニ
監督:ヴィットリオ・デ・シーカ 
第二次世界大戦が終わる。
ソ連の戦地から戻らない行方不明の夫を探して、イタリアの女性が戦場となったウクライナへと訪ねていく、そしてついにウクライナの地で生きていた夫を見つけるのですが・・・悲しい物語です。
ウクライナのシーンでは地平線の彼方までひまわり畑が広がっています、ウクライナの人から「このひまわり畑の下には、大戦で亡くなったたくさんの兵士や捕虜、そして農民が埋まっている」と聞かされます・・・。
この映画からすでに52年が経ちましたが、再び「ウクライナのひまわり畑」は戦場になってしまいました・・・。

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私は泣きたくなると、デ・シーカの「ひまわり」かフェリーニの「道」を観ると必ず泣けます。
・・・音楽だけでも泣けます。
「ひまわり」ヘンリー・マンシーニ

・・・私のこの音楽を聴いただけで泣ける体質を「パブロフの犬反応」と言うそうです。
ワン!
・・・犬といえばNHK「オリバーな犬」がまた始まりますね。9/20から。
ワン!


芝犬エースの思い出
ワン!







映画「聖者たちの食卓」毎日10万食

2022-06-22 | 映画と美術と音楽と

「聖者たちの食卓」 2014/65分/ベルギー
インドの寺院で500年以上続く無料食堂の舞台裏の記録
公式サイト http://www.uplink.co.jp/seijya/

インドのシク教総本山にあたるハリマンディル・サーヒブ<黄金寺院> では、巡礼者や旅行者のために毎日10万食が無料で提供されている。そこは宗教も人種も階級も職業も関係なく、みなが公平にお腹を満たすことができる「聖なる場所」だ。想像すらつかない沢山の食事は、毎日どのように用意されているのだろうか?(アマゾン プライム ビデオより)

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ナレーションもなく記録映像が淡々と続きます。ただそれだけですが、面白い。見入ってしまいます。
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まだみんなが寝静まっている早朝の薄暗い厨房、火が入れられた巨大な鍋のシーンから始まります。
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「食事に参加する奉仕の人たち。」
畑から食材を収穫する人、運び入れる人、調理のために食材を刻む人、薪を用意する人、チャパティをひたすら作る人、焼く人(ちょっと日本の煎餅職人のようです)、みんな黙々と仕事をこなしています。食事をいただきに訪れた人たちは靴を預け、手と足を洗います。驚くことに預かった靴を磨く人たちもいます。食堂を整える人、食器を配る人、食事とお茶が配られます。食事はおかわり自由、食べ終わった食器はみんなが運び、みんなんが洗います。
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人々の無償労働で無料の「食事」が支えられていることがよくわかります。

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国連は、ロシアによるウクライナ侵攻のため、世界的な食料不足が発生する恐れがあると警告しています。
ちょっと古い映画ですが〝食べる幸せ〟の意味を感じる素敵な作品です。
・・・エンドロールのタブラの響きが心地よい。


〝食べる幸せ〟


シク教総本山ハリマンディル・サーヒブ (写真:Wikipedia)
「黄金寺院」・・池に映る夜景。
この池では沐浴も行われます。

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◾️寺院に入る ルールがあります。(映画「聖者たちの食卓」HPから)
 >寺院に入る前は、手を洗い、靴を預け、足を清める
 > 宗教、階級はもちろん、女性、男性、子どもがすべて一緒に座る
 >ターバンまたは、タオルを着用(レンタル有)
 >残さず全部食べること、お代わりは自由
 > 使った食器は指定の場所へ戻す
 > 酒、たばこ、革製品の持ち込みは禁止
 > 一度の食事を5,000人でとるので、譲りあいを忘れない

イイね!









国立西洋美術館その3 「イコン」ル・コルビュジエ

2022-06-19 | 映画と美術と音楽と

「イコン」 彩色/木、スチール 1963年
ル・コルビュジエ展「調和にむかって」より
展覧会に一点だけ木彫の作品がありました、作品名「イコン」とだけあり解説はありませんでした。
二人掛かりで「よいしょ」と持ち上げられそうなぐらいの大きさです。
(持ったことがないのでわかりませんが?)

イコンとはキリスト、聖母、聖人などの聖像のこと。作品は祈る女性のようです。
しっかり組まれた大きな赤い手が印象的でした、コルビュジエは作品の中で手を大きく扱うことが多い。単純化された頭部と胸部、背景の木の部分が翼のようにも見えました。構成要素をギリギリまで少なくしたシンプルな力強い作品。素晴らしいですね!

絵画などの平面とは違い、この木彫の展示に際して担当の人は透明ケースと木彫の「角度」にきっと気を使ったと思います。・・大丈夫です、ベストな角度です。

国立西洋美術館その2 コルビュジエ展「調和にむかって」 65歳以上無料

2022-06-15 | 映画と美術と音楽と

国立西洋美術館 ル・コルビュジエ展「調和にむかって」が開催されています(9/19まで)

上野駅から奏楽堂に向かう途中、西洋美術館の前を通ると「ル・コルビュジエ展」の小さなポスターを見かけた。「これは良い!帰りに寄ろう」と決めた。コルビュジエ展のことは知らなかったのでなんだか得をしたようで嬉しかった。
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奏楽堂からの帰路、西洋美術館入口付近には「コルビュジエ展」の案内がない。「あれ?まだやっていないのかな〜あのポスターは次回のお知らせ?」とチケットカウンターで尋ねると、「開催しています、松方コレクション常設展の入場でご覧いただけます」との案内だった。
コルビュジエ展が常設展のおまけなのがそもそもすごいのだが、この日はさらにすごいことが。
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なんと!入場無料。(前回来た時は払ったような・・・常設展だけではなかったのかも?)
松方コレクション常設展ならば65歳以上無料なのである。
・・いつ来ても・・毎日来ても無料!・・上野に引っ越して来たくなった。
「毎朝ジョギングついでにルノワール」も夢ではない
・・昼時に雪駄つっかけて「ちょいとソバたぐって帰りにモネでもみてくら〜」とかね?・・いいね!
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この日はあまり時間がなかったので、係りの人に「コルビュジエ展」の会場を訊き直行した。ショートカットのルートなので早かったが、常設展を鑑賞していると結局一番最後に「コルビュジエ展」会場に着くことになったようだ。・・こんな時も無料なのは心に余裕を持てるからイイ!
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コルビュジエ展は素晴らしかった。
これなら有料でもイイけど・・・また来よう!無料だから。


「女性のアコーディオン弾きとオリンピック走者」1932年 ル・コルビュジエ
オリンピック走者がわかりますか?・・・楽しいね。


「長椅子」1934年 ル・コルビュジエ
長椅子に横たわった何かがドロドロと溶けていた・・・面白いね。


国立西洋美術館「エントランス・ホール」1959年開館 ル・コルビュジエ設計

ここに来るたびに感動します。
建築はドロドロしないでシャキン!としています。カッコイイ






国立西洋美術館 前庭と「カレーの市民」

2022-06-12 | 映画と美術と音楽と

国立西洋美術館 前庭と彫刻「カレーの市民」
上野の国立西洋美術館が一年半の休館後、この春にリニューアルオープンをしました。

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建物全体のメンテナンスだったようですが、外観的には「前庭」が開館当初(1959年)の姿に戻りました。彫刻の配置も開館当初の位置に戻ったそうです、これがル・コルビュジエ設計のオリジナル。
改修前とどこがどう変わったのか、私には正確にはわかりませんが、植え込みがなくなり広くのびのびとした印象になりました・・ノビノビ。
「カレーの市民」の下の芝生の楕円形がとても効いています、建物の角ばった印象とこの楕円形とのコントラストがとても面白い。
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この美術館は私が小学生のころに開館しました。
記憶では、私の両親は「西洋美術館」ではなく「松方コレクション(の美術館)」と呼んでいました。
日本はまだまだ戦後、当時1ドルが360円だったころ、鯨カツが給食だったころ、まだバナナが高価だったころ、「松方コレクション」の言葉の響きには、「日本が誇る西洋に対抗できる素晴らしいコレクション」の印象がありました。
「松方コレクション」は憧れの素敵な言葉でした。
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この美術館で「ミロのビーナス」を「もの凄〜く並んで一瞬だけ観た」ことを思い出します。
当時、はるばるパリからやって来た「ミロのビーナス」に並ぶのは当然でした。一般庶民は将来日本人がパリのルーブルまで行ってビーナスを観るようになるとは誰も思っていなかったからです。「今観ておかいないと、も〜一生観れないからな!」と親にも言われ、仕方なく並んだ記憶があります。
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西洋美術館はそんな「憧れの西洋の空気」を感じる建物でした。
子供心にも建物がカッコよかった!(・・今でも)


前庭中央の群像「カレーの市民」 
オーギュスト・ロダン
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当時、私たち小学生はこの彫刻「カレーの市民」のタイトルを聞いて、さすがに食べる「カレー」とは関係ないことはわかりましたが・・「まるで囚人のようだ」「なんでみんなこんなに悲しそうなの?」「手カセのような縄はなんでついているの?」「なぜみんな裸足なの?」・・結局わかりませんでした。
随分後になって高校の美術の先生から「この人たちはカレー市を救うために死を覚悟して敵占領軍の陣営に使者としておもむく姿だ」と教わりました。・・やはり食べる「カレー」とは関係ありませんでした。


西洋美術館の前庭には超有名なこの人もいます、毎日毎日考えてます。
・・何を?


奏楽堂とパイプオルガンとジミー・スミスとネコ

2022-06-08 | 映画と美術と音楽と

旧東京音楽大学奏楽堂 日本最古のコンサート用パイプオルガン 大正9年イギリスから購入。
パイプの数は客席から見えているのはほんの一部で、総数はなんと1,379本だそうです。
(手元資料に書いてありました)

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上野の「奏楽堂の日曜コンサート」に出かけました、この日は「パイプオルガン演奏」の日。他の日にはチェンバロ演奏もあるそうです。
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東京芸大大学院研究科の学生さんがパイプオルガンを演奏してくれました、とてもやわらかな素敵な音色でした。演奏曲は「キラキラ星変奏曲」と「バッハの前奏曲とフーガ」、鑑賞レベル「素人」の私でもわかりやすく楽しいコンサートでした。
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パイプオルガンの演奏者を、今回のように横から見るのは初めて。(演奏中は撮影禁止です)
演奏者は右手と左手がそれぞれ違う段の鍵盤を弾き、さらに足を使って下鍵盤で重低音を弾き、その横で助手の人が音色を変える小さなレバーを操作していました。
なかなか忙しそうでしたが、素晴らしい演奏でした!

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かつてアメリカに「ジミー・スミス」というジャズ・ハモンドオルガン奏者がいました。
ハモンドオルガンは鍵盤の構成がパイプオルガンに似て段状になっていて足の鍵盤も多用するそうです。ジミー・スミスは特に足技が優れていたらしく、共演したマイルス・デビスも絶賛しました。



ジミー・スミスがまだ無名でハモンドオルガンなどとても買えなかった貧しかった頃、路上で「果物の空き箱を重ねて手元のキーを描き」「道路にチョークで足元のキーを描き」、これを駆使して練習していたそうです。頭の中ではオルガンの音が響いていたのでしょうね?
天才とはこのことです!

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話は戻って「奏楽堂」
明治23年に東京音楽学校の校舎として建築され、その後台東区が譲り受け、昭和62年に現在の地に移築され一般公開されるようになったそうです。(手元資料に書いてありました)
だから今は誰でも入れます、「日曜コンサート」入場料300円、いいですよ!


この日もコロナ対策で客席は一つおき。
観客には観やすくて良い配置ですね。


奏楽堂正面、素敵な木造建築です。


古いディテールがとても楽しい換気口?


古いディテールがとても楽しいカーテン。


太ったネコがとても楽しい上野公園でした。