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 玉川上水の木漏れ日の下

 ワヤン・トゥンジュク梅田一座のメンバー katakura のブログ  since 2013

諏訪大社上社本宮一之御柱

2024-04-07 | 山の国から

諏訪大社上社本宮一之御柱
 御柱祭は正式には「式年造営御柱大祭」といい、七年目毎の寅年と申年に執り行われる。御柱(おんばしら)と呼ばれる樅(もみ)の大木合計16本を四つの宮社(前宮、本宮、春宮、秋宮)の境内四隅に曳き建て、結界を結び宮社をお守りする。現在では諏訪地方一円の20万人の氏子が総参加するそうです。
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 久しぶりに諏訪大社上社本宮(ほんみや)にお参りした。
 境内にある一之御柱を見るとやはりその大きさに驚く。大きな御柱は長さが17m、重さが約13 t に及び、一本の柱につき1000人から2000人が力をあわせ、車もコロも使わず人の力のみで曳行する。「この巨木を切り出し、山を落とし、川を渡り、里を曳き、ここに建てたんだな〜凄いことだな〜!」と改めて感心する。
 御柱祭は7年ごとに行われる神事、今から2代前の御柱の時は14年前になる、私はここでその光景を見ていた。大勢の人たちの見守る中、頂部に鈴なりの男たちがしがみついている御柱がしだいに建てられていった。はじめての光景なので呆然としている私の前を、お揃いの衣装の男たちがキビキビと働き、御柱を建てていくのだ、みんなすごくカッコ良いのである。
 木遣りの甲高い声、太鼓とラッパの声援の音、人々の熱気と歓声で境内の空気はしだいに濃くなっていった・・・そんな素晴らしい光景を思いだした。
 今回訪れた冬の本宮の境内は人も少なくとても静かだった、あの常軌を逸した凄い喧騒が懐かしい。


一之御柱を建てる光景。
「あんなに上部に人がしがみつかないほうがもっと楽に建つのにな〜」と思ったが、「いいんです!お祭りなんだから!」とも思った。
とにかく凄かった!


遠くに八ヶ岳連峰が見えていた。





冬山はかっこいい!

2024-03-25 | 山の国から

左奥に赤岳 (2,899 m八ヶ岳連峰最高峰)、右手前に阿弥陀岳 (2,805 m)
車山山麓山小屋 (1,450 m)からの眺め。

 久しぶりに山にきました、八ヶ岳連峰はちょうど雪が上がったばかり、青空に白い山肌がとても良い感じでした。やっぱり冬山はかっこいい!・・・寒いけど。


空気遠近法

2024-03-01 | 山の国から

朝靄(あさもや)立つ南アルプス・・・とても静かです、手前はまだ薄暗いカシガリ山。
いつもは平面的に見えている遠くの山々ですが靄が立つと空間の奥行きを感じて素敵です。

 墨絵や日本画などで距離を表す古典的な手法に「空気遠近法」があります、大気が持つ性質を利用した空間表現です。遠景になるほど形をぼやかしたり、青味がかった空の色に近づけるなどして、空間の奥行きを表現します。
 日本映画などでもよく見受けるシーンです。こんな情景を静かに見せておいて急に太鼓が「ドン!」と鳴ったりして、場面が変わります・・・・・ドン!(もう三月です)
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 霧(きり)、靄(もや)、霞(かすみ)の違いを知っていますか?
 ・・・調べてみました。大気中に小さい水滴や吸湿性の粒子などが浮遊し、遠方のものがかすんで見える現象をいうそうです。どれも同じであとは「濃さ・見えずらさ」の違いらしい。
 濃い順・遠くが見えずらい順に並べると、きり(fog)> もや(mist) > かすみ(haze) になります。詳しくは気象庁にお問い合わせください。
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ps)大谷選手結婚おめでとうございます🎌





薪づくりの日々

2024-02-17 | 山の国から

250度になった薪ストーブは全体にポカポカして熱いぐらいです。
関東では春一番が吹きましたが、まだまだ寒さが厳しい山の国からのお話。

 余りにも寒かった外から戻ると、急いで薪ストーブに火を入れる。薪ストーブが暖まるまでは40分ぐらい、ストーブが熱くなり部屋全体が暖かい良い感じになるまでは1時間はかかる。薪ストーブは200〜250度ぐらいが快適なのだがそこまで暖まるには結構時間がかかるものだ。その間が寒いので、手持ちの小型石油ストーブをそばに置いて暖まりながら薪ストーブに火を起こす。この矛盾に満ちた姿は一体なんだろう?と自分でもいつも思う。
 一旦火が起きると薪ストーブほど頼りになるものは無い。250度になったストーブは大きな薪もすぐに燃やしてくれる。赤くなった熾火(おきび)の上に太い薪を置くだけですぐに炎につつまれる。これにだんだん慣れてくると、すこし大きめの広葉樹の薪をくべ、空気量を調整して炎と温度を長時間保つようにする、これがなかなか楽しい。
 こんなことをしていると、今度は残りの薪のことが心配になってくる。薪はどんどん燃えていく、軒下や床下にいくら薪を積み上げて蓄えてもきりがない。薪づくりの戦いの日々は続く。
 冬の山小屋の生活は休まることがない・・・楽しいけどね。


火をおこす。
薪を選ぶ、焚き付けには小さく細いものが良い。
この日の焚き付けは大工さんにもらった残材を使用。


残材を空気層をとりながら適当に積み上げる。
上に着火剤を置きチャッカマンで点火する、
着火剤がなければ丸めた新聞紙で十分。


蓋を閉めてしばらく火が廻るのを待つ、小さな焚き火の要領。
焚き火より薪ストーブが簡単なのは、薪の大きさや並べ方に関係なく火が廻ること。
焚き付けの火が安定して熾火ができ始めたら太く大きな薪をくべれば良い。
消す時は薪を足すのを止め空気孔を閉じて翌朝まで何もしない。
水をかけたりは絶対にしない、一晩経てばかならず白い灰になっている。




信州蕎麦ざんまい

2024-02-08 | 山の国から

北八ヶ岳ロープウエイ・ゴンドラの窓越しに北アルプスの山々を望む。
 とても迫力があって美しかった。手前は私の山小屋のある車山高原だが、標高3,000m級が並ぶ北アルプスと比べると丘のように可愛く見えてしまった・・・ハハ。


北八ヶ岳ロープウエイ 右に縞枯山山頂駅(標高2,237m)
 そ日の北八ヶ岳はとても寒かった、頭の中はもう熱〜い鍋焼きうどんでいっぱいになっていましたが、すこし時間が経つと「せっかく信州にいるのだからやっぱり蕎麦だな」と落ち着いてきて、帰りに蓼科で人気のお店「みつ蔵」に寄ってお蕎麦と天ぷらをいただきました、結構でした。休日はお客さんがたくさん並んでいて、とても入れないお店です。


「みつ蔵」蓼科
 お蕎麦と天ぷら、大盛りはせいろ3枚セット。温かい天ぷらとおかわりのよく冷えたお蕎麦の出し方が絶妙、結構でした。店内の大きな薪ストーブは熾火(おきび)になっていて、さりげなく暖かくカッコ良かった。


「登美」茅野
 翌日は茅野の登美で「ごぼう天つけ汁田舎蕎麦の大盛り」にしました。普通のつけ汁も添えてくれて嬉しかった、ごぼう天はゴボウの香りがとても良かった。この日の田舎蕎麦はすこし短かったようだ、もちろんん美味しかったけど。

もの凄〜く寒かった

2024-02-02 | 山の国から

縞枯山(2,403m)

 縞枯山(しまがれやま)に登った、もちろんロープウエイでフワフワと。縞枯山は八ヶ岳連峰のほぼ北端に位置する標高2,403mの形の綺麗な穏やかな山です。
 平日なのにゴンドラは結構混んでいた、スキー客が9割、登山客が1割ぐらいかな。「最近のスキー板は短いんだな〜」「やっぱりスノボーは多いな〜」「エッ!こんな年配の人も滑って降りるの?すごいな〜」などとゴンドラ内を観察していると10分弱ぐらいで山頂駅に着いた。車を止めてある山麓駅(1,771m)から山頂駅(2,237m)までは高低差466mあるそうだ、ロープウエイでしか行けない、徒歩だと遭難するから。
 山頂駅のすぐ前からスキーの滑走コースが始まっている、皆さん板をつけると次々に滑っていく、とても気持ちが良さそうだった、足元の雪を踏んでみると「キュッ!キュッ!」としまったいい音がした、新雪のいい感じだ。昔、ここを小さな子供達と滑って降りたことを思い出して目が潤む。滑っていく人たちを見つめながら、スキー板を持っていない私たちはトコトコと山頂駅横の展望台に向かった、なんだか寂しい。
 展望台はもの凄〜く寒かった、誰も人はいなかった。空は晴れていたけど凄く寒かった、あまりにも寒くて「なんだか少し眠くなってきたな」「もしこれで吹雪いてきたら俺は遭難するんだな」と思うほど寒かった。あまりにも寒くて持っていたカメラが突然壊れた(このカメラ、室温に戻したら直りました)。ここからの景色は素晴らしかったけどそれどころでは無かった、頭の中では熱〜い鍋焼きうどんのことだけ考えてやっと立っていた。


左に赤岳(2,899m) 右に阿弥陀岳(2,805m) カッコいい
山頂駅展望台(2,237m)より、寒くて涙目でシャターを押す










カシガリ山

2024-01-25 | 山の国から

冬のカシガリ山

 信州にある山小屋から、目の前にカシガリ山がよく見える。
 雪の残った白い山肌に沿って細く映る木々の影がとてもきれいです。光線の角度によっては山肌の微妙な起伏がよく分かります、葉の茂ってる季節には絶対に見られない光景です。陽射しがまぶしいようなポカパカした日にこんな景色をボ〜ッと眺めていると、すこしずつ春が来るような気がします。・・・♫春よ来い・・・山はまだまだ冬だけど。
 

遠くから地表のように見えるのは熊笹の群生です、この辺りの山一帯は熊笹に覆われています。この熊笹のおかげで地表の土は雨にも流されません。雪が降った後、太陽の陽射しで枝の雪はとけ、低い熊笹の上に積もった雪だけ残ると白い山肌のように見えるのです。
  

山の起伏がよく分かります、この季節だけの眺めです。













冬の山は厳しい

2024-01-13 | 山の国から

山の雪-1(カラーです)
 山の雪は降り始めると半端なくすごい!とても迫力がある。空全体がどんよりと重く暗くなり、雪が舞うように降りつづける、方向感覚がわからなくなることもある。
 この景色を、暖房のきいた暖かな室内からガラス越しに眺めている分には良いのだが、もし外に出て外気にさらされたらマジで遭難すると思う。冬の山は厳しい。


山の雪-2(カラーです)
 雪の日は視界が狭くなり周囲の樹木しか見えなくなる。車から山小屋まで荷物をあげるのも一苦労だ、なんでこんな時にわざわざ山に来るのかな〜?・・・といつも思う。でもこんな雪の中をリュックを背負って八ヶ岳連峰を縦走している人たちもいるのだから・・・凄い!

お正月の山

2024-01-07 | 山の国から

元旦の朝、すっかり冬景色の八ヶ岳
左に赤岳、右に阿弥陀岳

二十年ぶりにお正月を信州の山小屋で過ごした。
同行の息子とその友人が「雪景色が見たい!冬山が見たい!」と望んでいたのだが、八ヶ岳は大晦日まで雪の気配は全くなかった。地元の人も「今年は雪の気配が全くないね〜、八ヶ岳なんか十月の山みたいだ〜」と言っていた。私たちも「昔はお正月はかならず雪だったけどね〜、温暖化なんだね〜」と何も無い山を眺めて雪景色は諦めていると、大晦日の夜に粉雪が舞い始め翌朝の元旦の朝にはなんと八ヶ岳はすっかり雪山になっていた、すごい!

ロープウエイで北八ヶ岳に登り冬山の雪景色を堪能して帰宅した息子たちと、録画をしておいた「もののけ姫」を見始めた頃、みんなの携帯がけたたましく鳴って山小屋がグラグラと揺れた、能登半島地震だった、怖かった!(山から転がり落ちないで良かった)


外はすっかり雪景色
この冬初めての雪に一同大いに喜ぶ!






あと8年

2023-11-07 | 山の国から

カシガリ山の紅葉 ( 11/1 標高1,450m付近 )
数日眺めていましたが山の紅葉は刻々と変っていきます。
今年の紅葉は葉が軽い感じでなかなか綺麗。

 山小屋の目の前にカシガリ山(標高1,616m)がある、穏やかな稜線は北に車山高原へと続いている。以前、地元の人に「この山は何という山ですか?」と尋ねたことがあった「よう知りません・・この山に名前なんかあったけの〜?」とのこと、地元の人はそんな感じです。
 この山の素晴らしいところは里山のように広葉樹の雑木でできていること、針葉樹の植林など人の手は入っていないようです、だから自然な感じが良い。茅野市財産区の山だそうですが開発などしなくて良い、今のままの静かな森が続くことを願います。

 この山の35年ほど昔の写真が出てきました、今と比べてみると木々がとても小さくて驚きました。森は日々育ちます、手を入れないと人間の小屋などすぐに森に埋もれてしまいます。我が家の周りの木々もだんだんと大きくなり八ヶ岳が見えづらくなってきたようです。
 そこで木の伐採屋さんに相談しました。「ここからまた八ヶ岳全体が見えるようにして欲しい」とお願いしました、すると小屋の周辺をとことん伐採するようなとても力の入った見積が出てきました、驚いて一瞬死にそうになりましたが気を取りなおして「あと8年間だけ八ヶ岳が見えていれば良いです、その後はまた森に埋もれても仕方がない」とお願いの内容を修正し、作業を大幅に減らし見積額を80%ほど下げてもらいました。(・・・これならできそう)
 来春は森の伐採で年が始まりそうです・・・楽しみです!・・・でも免許返納の時期を考えると山に来れるのも長くてあと8年・・・なんだか寂しい。

水抜き

2023-11-01 | 山の国から

左に八ヶ岳連峰、右に南アルプス、中央に小さく富士山、雲海の下は蓼科。
車山山麓標高1,450mより、朝5時半ごろ、外気温はちょうど0度。
寒いので写真を撮ってまたすぐ寝ました。(10月29日)


山小屋の「水抜き」に行きました、毎年10月25日ごろを目安にしています。
山小屋の水道管には凍結防止の電気コイルが巻いてある、この電気代がけっこうかかる、節約のため小屋をあまり使わない期間は水を抜き電源を落としておく。
ウォシュレットを付けてからこの水抜き作業が大変になった、とくに最近の設備はどれもすごくめんどくさい。湯沸かし器も混合水栓も洗濯機も最新のものは使い勝手は良いのだが水抜きが大変、外すビスや栓がたくさんある、昔は水道栓をただひねれば良かったのに。
水道屋さんに連絡して「水抜き作業が大変なのでウォシュレットは冬場はつかわないことにしました、他の給水と縁を切っておいて下さい」と頼みました・・・これで山小屋のウォシュレットは冬場は使えない・・・一体なんのためにつけたのだろう?・・・暖房便座としては使えるそうだ。








南アルプスの夜明け

2023-10-23 | 山の国から

南アルプスの夜明け(車山山麓より)
中央に甲斐駒ケ岳

写真左(東)から朝の太陽が昇ってきます。
外気温はすっかり低くなってきました。
山小屋はそろそろ凍結防止の水止めの季節です。
すぐに冬がやって来ます。

白い球体

2023-10-05 | 山の国から

(9月27日撮影)
西日を受けて赤く染まった雲の向こうから月が出てきました、
月が丸ではなくポカリと浮かぶ白い球体に見えました、
左が少し欠けています、中秋の名月まで後二日。
この後向かって右上空へとゆっくり上っていきました。
山の外気は寒いぐらいです、もう秋です。

八ヶ岳美術館フワフワポコポコ

2023-08-23 | 山の国から

八ヶ岳美術館内部
天井がレースのような軽い布に覆われ、フワフワしている素敵な空間です。照明が布の奥に隠されていて布を通した淡い光が素敵でした。

「照明の交換はどうするのですか?布を外すのですか?」と美術館の人(多分館長さん)に尋ねました。「布のヒダのところにスリットが隠されていて手が入るのです・・・当館の新人職員の採用条件は脚立の最上部にのって両手で照明を交換できることです」と笑顔で教えてくれました。
・・・本当ですか?楽しそうですね・・・怖いけど。
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八ヶ岳美術館を久しぶりに訪れました。
エコーラインから山道を原村・八ヶ岳山麓に向かって上がると八ヶ岳鉢巻道路との突き当たりに原村村立八ヶ岳美術館があります。普段の日だと駐車場に車は数台、とても閑静な環境です。車から降りて鬱蒼とした林の中を10分ほど歩くと美術館に着きます。
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この建物は巨匠・村野藤吾の設計です、村野89才の時の作品。
とても斬新でありながらホッとする佇まい、いい感じです。
私は20年前に訪れたときは内部の「フワフワの天井がわからないな〜」と思いましたが、今回は「フワフワの天井が素敵だな〜」と改めて思いました、こんど20年後に来た時はどう思うのでしょうか?(そもそも20年後私はもう来れませんね?近々またきます)


八ヶ岳美術館外観
鬱蒼とした緑の中にポコポコと可愛い屋根が並びます。
素晴らしいスケール感です。
ポコポコ


エントランス付近
ポコポコが途切れて小さな建物の入口のようにも見えます。
彫刻が楽しそう。
ポコポコ


(写真:美術館HPより)
全体はこんな感じ、ポコポコが連なっていて全体は結構大きな建築ですがそれを感じさせない。
巨匠の発想はすごいですね、こんなポコポコの連続をどうしたら思いつくのでしょうか?
そして中はフワフワ