山を出た御柱、里に入っての第一の難所が「穴山の大曲」!
難所「穴山の大曲(おおまがり)」。
直角に曲がる街道、十字路ではないく直角にクランクしている狭い道だ。
ここでは御柱を進めたい方向と、先行してすでにこの角を曲がっている氏子たちの曳く力とが、平面的には直角にずれることになる。
このままでは御柱は前には進めない。これを修正しながら御柱を前に進めるテクニックが凄い!
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力学的には「ベクトル」の応用なのだが、多分、現場の当事者たちはそんな理屈は考えず、ただただ経験的な判断で綱を操っている。
曲がり角に差し掛かった人達は、ひたすら綱を曲がり角の外側!外側!へと引く、これに呼応して外側!外側!へと押し出す役目もいる、完璧な役割分担、この両者の連携が素晴らしい!
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この動作の集合で、先行する氏子たちの曳く力を直角に変換して、御柱を前に進める。とても合理的だと感心した。
でも考えてみると当たり前。何百年も前から繰り返している「知恵」だからネ!みんな身体で覚えているのです。
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御柱祭りには改めて感心する「知恵」が沢山ある。すごく勉強になる。(か)
御柱祭り「大曲」での攻防開始!
先行は旗部隊、旗が通過すると士気が上がる!
一同大いに盛り上がる!
御柱1本に10,000人以上の氏子達が参加して綱を引く。
この光景が延々と続く。とにかく続く。御柱はまだまだ見えない。
やっとメドデコが見えてきた。いよいよだ!
「止めるな!進めろ!一気に進め!」と、しきりと号令が飛ぶ。
ここで止まると大変だ。
振られている白の小旗は「進め!」の合図。
「止まれ!」の時は赤。
大健闘の甲斐あって見事に「大曲」を通過した御柱。
「凄いぞ!凄いぞ!」と、周囲から拍手と歓声が上がる!
「ヨイテ~コショ! ヨイテ~コショ!」
メドデコの上の若衆もドヤ顔だ!よかったね。