「踊る秋山祐徳太子」(部分)久里洋二 1994 162 x 130
大きめの油彩の上に、現物のグリコのキャラメル箱、胸にはアンパンマンたち、そして勲章?
手にはドクロのようなアンパンマンの宿敵ホラーマン、
面白い作品です。
--------------------------
伊豆の池田20世紀美術館。
ルノワール、ピカソ、シャガールなどの巨匠たちの作品を見て回り、
最後の展示室でこの作品に出会った。
久里 洋二 作「踊る秋山祐徳太子」。
・・・
ここで初めてこの作品を知りました。
斬新な構成に感動しました。
そして題材が「秋山祐徳太子」
とても懐かしい人でした。
--------------------------
秋山祐徳太子は 武蔵野美術学校(現ムサ美大)卒の芸術家。
1970年代の東京都知事選挙への出馬もした体制批判系の前衛芸術家。
--------------------------
70年代当時、テレビに出た祐徳太子は、
チャチなヘルメットをかぶった自分の頭を、
安物のおもちゃのプラハンマーで軽快に叩きながら、
「・ハイ!ピキピキ!・ハイ!ピキピキ!」と
リズミカルな節に合わせて体制批判のフレーズを歌っていた。
(マッタク内容は覚えていません、スミマセン)
でも、当時はかなりぶっ飛んだおかしな人だと思ったし、感心もしました!
今思い起こしてみると、
明治・大正時代に流行った自由民権運動の「オッペケペ〜節」のようにも思えました。
「オッペケペ〜ポ〜ペ〜ポポ」
--------------------------
私がまだムサ美の学生だった頃(45年前?)。
都庁の役人だった父が、都知事選の候補者演説会に出かけていった。
元軍人の「保守ど真ん中!!!」の父だったのですが、
「お前の先輩の『ナントカカントカ太子』の演説を聞いてきたが、
なかなか良い話をしていたぞ!お前もちゃんと彼の話を聞いてみろ!」と、
祐徳太子を評価していた。
私が褒められたような変な気持ちがしました。
・・・
その都知事選、もちろん祐徳太子は都知事にはなりませんでした。
父も祐徳太子に投票はしなかったと思います(わからないけど・・)
軽快なポーズの秋山祐徳太子。
この絵ですが、すでにヒゲは白いので歳はとっていますね。
--------------------------
久里 洋二は、アニメーション作家、イラストレーター、絵本作家。
勲章もたくさんいただいている凄い人です!
楽しいい絵をたくさん描いています。
NHKの「みんなの歌」のアニメーションと言えばこの人です。
「ひょっこりひょうたん島」のタイトルバックもこの人です。
あの「な〜みをチャプチャプチャプチャプかき分けて〜スイ〜スイ〜スイ〜」
の凄い人なのです!
スイ〜スイ〜スイ〜!