「リターン・トゥ・フォーエヴァー」1972年
チック・コリアの大ヒット・アルバム。
「クロス・オーバー・ジャズ」「フュージョン・ミュージック」のはしり。
斬新な音楽とレコジャケ(当時CDなどまだ無い)が話題となった作品。
この写真は本当にかっこよかった!
〜〜〜〜〜
当時(ほぼ50年前)、我々ジャズ好き不良青少年は、ジャズ喫茶に入り浸り、ひたすらレコードを聴いていた。薄暗い店内でうつむいてタバコをくわえ、大江健三郎とかを深刻な顔で読みながら、何時間でもジャズを聴いていた・・(他にすることもなかったし)。
ジャズ喫茶にはコーヒー一杯でいつまでも居られた、コーヒーは250円ぐらいかな?普通の喫茶店よりはかなり高かった。
店内はタバコがモウモウ、基本的に私語禁止なのでみんな一人で来る、だから相席でびっしりと密に座り、誰とも話さずに本を読みながらタバコをふかしジャズを聴く。・・今考えるとこんな不健康な環境はまず無いだろう・・。
〜〜〜〜〜
当時のジャズ喫茶では「ただ今:演奏中」のレコジャケが、カウンターの上に誇らしく掲げられていた。
マイルス、エバンス、コルトレーン、コールマン、モンク、ミンガス・・・そんなレコードが並ぶ中、・・「突然!」・・これは本当に「突然!」の感じでした、この「リターン・トゥ・フォーエヴァー」が店内に流れてきた・・みんな驚いた。
とても新鮮で軽やかで、なんだか空気が軽くなる感じがした。それまでの重く難しそうな雰囲気を一新するような爽やかな感覚があった。
当初は、「こんなのがジャズかよ?」「こんな軽いのが好きならカーペンターズでも聴いてろよ!」とこのアルバムに批判的な正統派ジャズファンも多かったが(・・カーペンターズが好きで何が悪い!w)、やがて時間と共にこの「フュージョン・ミュージック」という軽快なスタイルのジャズが広く認められ、いろいろなアーティストが演奏し、みんなが聴くようになる。
同時にジャズ喫茶の暗く深刻な空気感も次第に明るく軽くなってきた。今までの「気持ちを集中して音楽と対決する」ようなジャズの聞き方が、しだいに「BGMのように心地良く聞き流す音楽」になっていった気がする。
〜〜〜〜〜
それが良かったのか悪かったのかは賛否両論です。
・・きっとジャズだけの話ではなく時代の空気が変わっていったのでしょうね。
〜〜〜〜〜
ものすご〜く古い話ですみません。
(本人が懐かしかったので当時を思い出しながら書いてみました)
(久しぶりに聴いた「リターン・トゥ・フォーエヴァー」はとても良かった!)
〜〜〜〜〜
「チック・コリア」
2021年2月9日、癌により死去、79歳。
ご冥福をお祈りします。
ありがとう!
CC_At_the_Piano_Color_photocredit_ChickCorea_Prod
=============
ところで「テニス全豪オープン」
大坂なおみの快進撃が続いていますね、強いですね〜。
グランドスラム優勝回数39回のあのセリーナ・ウィリアムズが
試合後の会見で泣いてしまいましたね、なんだか可愛かった。
明日はいよいよ決勝です!
ステイホーム、テレビで応援しましょうね、大声は出さずに。「カモ〜ン!」