練習オタクの日々

3日ぼうずにはしたくありません!この日記とピアノのお稽古。練習記録とその他読書などの記録をつけておきます。

『しゃべれども しゃべれども』 佐藤多佳子

2007-08-29 | 読書
久しぶりに、なんとも爽やかな話を読んだ!
そして面白かった!

あまりにも爽やか系だと、どうもへそ曲がりの私としては
「物足りない」とか思ってしまうのだけど、
『しゃべれども しゃべれども』はよかった。

(新米)噺家の主人公、彼の元に、なぜか口下手な人たちが集まってくる。
トラウマのせいで吃音が出てしまう幼馴染、
口下手のために失恋、うまく感情表現できないすっごい美人、
大阪弁を直そうとしないためにクラスでは敵視され、親ともぶつかってばかりの小学生、
言いたいことが言えないプロ野球解説者。

みんながなぜか落語を習ってみよう、自分たちではなしてみよう、
ということになり、
いろんな困難を乗り越えて手作りの高座で発表会。
それぞれのトラウマをいつの間にか乗り越える・・・
というベタな展開ではあるのだけれど、比較的長い話であるのにもかかわらず、
私的にも面白い。

たぶん、登場人物が魅力的なのだろう。
メインの人物だけでなく、おばあちゃん、憧れのヒロイン、クラスのボス的存在の男の子、落語の師匠たち。
みんなそれぞれいい味出している。

映画化されたときのキャストも好印象なのかも。
(香里奈ってかわカッコいい!)

江戸文化が大好きな友達が、落語を聞きに行くのが趣味、
とか言っていたけど、
私も連れてって欲しいなぁ、なんて思ったりして。