練習オタクの日々

3日ぼうずにはしたくありません!この日記とピアノのお稽古。練習記録とその他読書などの記録をつけておきます。

レッスン記録(8/30の分)

2008-08-31 | ピアノ・音楽
久しぶりのレッスンでした。
発表会があると子供たちは終わった後、一時期ピアノから「解放」(?)されてすっかり弾かなくなるそうですが、我が家の場合はそんなこともなく、かえってモチベーションがあがり、親子で熱心に練習していました。
待ちに待ったレッスンです。

「ハノン 7番」
このパターン、かれこれ3ヶ月くらい弾いているでしょうか・・・↓↓↓
どうも苦手なのですが、高音から低音に下がってくるときの左手が特にもつれるので、左の4の指を意識して弾くように、と指導いただきました。
かなり弾きやすくなったような気がします。

「30番練習曲 23番」 ツェルニー
この曲を弾いていて「シンクロみたい・・」と思ってしまいました。
(オリンピックをみながら)
左と右が近ければ近いほど弾きにくいし、シンクロするのは難しい!
また、指使いが難しく、運がよければ弾きとおせますが、たまに指が足りなくなってしまいます。

次のお稽古の曲、何にしようか先生と相談しましたが、
楽譜を用意して行った中ではショパンのノクターンか別れのワルツがいいのでは、というご意見。
どちらかというと弾きたいのは別れのワルツですが、
ノクターンの方が今の時点では弾きやすく、少しお稽古つけていただきたいと思うような気になる部分もあるのです。
次回までまた少し日にちがあくので、その間に両方弾いてみてじっくり考えたいと思います。

『スタバではグランデを買え!』 吉本佳生

2008-08-28 | 読書
著者自身がコメントしているように経済の入門書として、大学生にも分かりやすく書かれた本。
執筆のために学生と共に調査、分析の作業を行ったようなので、研究報告書を商業ベースにのせて出版したもの、とも言えるかもしれない。

経済観念のある人、毎日財布と相談しながらシビアに買い物している主婦などが読むと、当たり前のことが当たり前に書かれている、という印象を受けるだろう。
ただ、なんとなく認識していることをきちんと文章にして、誰もが理解できるように説明している、ということの功績は大きい、と思われる。

「ファブリス・イベール たねを育てる展」

2008-08-25 | アート
ファブリス・イベール たねを育てる展
2008年4月26日(土)~8月31日(日)
ワタリウム美術館

ワタリウム美術館はいつもユニークな展覧会を開催しています。
今回はフランスのアーティスト、ファブリス・イベール氏が
「アートとしてたねを育てる」というパフォーマンスを行いました。

美術館の中だけでなく、青山の街の中に点々と種をまき、野菜を育てる。
「Artで街をやさい畑にするProject」という活動も同時に行っています。

今は小さな子供たちに対する食育教育というものの重要性も認識されつつありますので、今回の試みはなかなか面白いものだと思いました。

そんな中、畑にいる食物に関する大事な生き物、として、美術館内部にミミズ・ハエ・ミツバチの生態を観察できるようなスペースも作られていました。
ミミズ・ハエはちょっと「う~~~ん・・・」と思ってしまいましたが、
ミツバチの生態は見ていて思いのほか面白く、飽きないものでした。
巣箱から建物の外、青山の街にミツバチが自由に飛んでいけるように装置がセットされ、巣箱の中の何千匹ものミツバチが女王蜂を囲むように生息している様子がじっくり観察できるようになっています。

実は私の周りにも養蜂に興味を持っている人もいるし、
その気になればベランダで小規模ながらミツバチを飼うこともできるそうです。
(専用のキットなども販売されているようです)

こだわりの蜂蜜屋さんというのを最近よく見かける、とは思っていましたが、
養蜂も隠れたブームなのかも、と思いました。

「アフタースクール」

2008-08-22 | 映画・ドラマ
なんとなく最近、邦画が面白い。
夏休み、いろいろ迷ってこの映画を観にいって、正解!!

「アフタースクール」
監督:内田けんじ
出演:大泉洋、佐々木蔵之助、堺雅人、常盤貴子、田畑智子

からくりは映画のしょっぱなからすでに仕掛けられていたのでした。
ある時点まで観ていると、「えっ?どうして?」そして「あ~~~~!そうだったのか~~」という種明かし。
巧妙に仕掛けられていた伏線。
なぞときを発見しながら観るのも楽しい。
エンドロールの前のラストシーンなんて、可笑しくて声を上げて笑ってしまいました。

ネタバレになってしまうので、内容については書かずにおきますが、
ストーリー、脚本、出演者(かなり豪華)どれをとってもよくできている作品です。

単なるエンタテイメント映画であるだけでなく、心に残る、メッセージを含んだような台詞、シーンも数多くあります。
大泉洋が扮する中学校教師のことば、
「つまらないのは学校や人のせいじゃない。自分のせいだ」
これは深い言葉だなぁと思いました。

自分自身の心の持ちようでいくらでもつまらなくない学校生活を送って、いつまでも続く友情を持った同窓生の友情物語、でもあるんでしょうね、この作品は。

『ジェネラル・ルージュの凱旋』 海堂尊 

2008-08-21 | 読書
第一作 『チーム・バチスタの栄光』
第二作 『ナイチンゲールの沈黙』
これらに続く第三作目がこの『ジェネラル・ルージュの凱旋』だ。

たしか二作目の感想の時にも書いたような気がするのだけれど、
う~~ん、おしい!と言ったところか。

話自体は面白いのだ。
ジェネラル・ルージュの異名を持つ速水医師。
カッコいい。
緊急外来の緊迫した雰囲気の中で神のように絶妙の采配を振るい、彼にしかできないと皆がみとめる手さばきで患者を次々と救ってゆく。
しかしある日彼を告発する文書が院内で明らかになってしまう。
収賄の容疑。
でも、速水は賄賂として受け取った金銭は全て、遅々として改善されない院内の業務改善、施設強化のために使っていた。

自分の身を売ってまでも医療に命をかける速水の姿はカッコいいし、彼とこの事件を中心として変わってゆく病院の姿も見ていて爽快だ。

しか~し!影の主人公、白鳥、それから影のヒロイン姫宮が作品に登場する意味があまりないのが残念。
不定愁訴外来の田口にしてもそうだ。まぁ今回はリスク・マネジメント委員長として大活躍といえば活躍なのだが。
いっそのこと、スピンオフ作品としてしまえばよかったのに。

いかにも続きがある、ようなラストだったので、次回に期待。

「ルオー大回顧展」

2008-08-17 | アート
会期本日まで!

「ルオー大回顧展」
2008年6月14日(土)~8月17日(日)
出光美術館

以前松下電工汐留ミュージアムでマティスとの展覧会がありましたが、
今回の展示はそのときの作品とはまた違ったラインナップで、
新たなルオーの一面を学ぶことができました。

今回の回顧展は、キリスト者としてのルオーを垣間見る展示だと思います。
驚くほど多数の宗教的メッセージを持つ作品が展示されていますが、
聖書、文献などを熱心に読み解き、研究した上での絵画制作だったということが想像されます。
私も仮にも基督教系の大学を卒業したからには宗教学など学んできたはずなのですが、もう少し事前に知識の確認をしてからこの展示を見たほうがよかったかな、と悔やまれます。

しかし見所はそれだけでなく、絵画技巧の研究者、職人としてのルオーの業績を見ることのできる展覧会でもあります。
私は特に後期の絵具の厚塗りの技法を用いたルオーの作品に魅かれるところがありますが、
そこに行き着くまでのさまざまな試行錯誤の様子が順を追って理解できるようになっています。

宗教画が多いせいか、聖職についておられるであろう方の姿も多く観られたのが印象的でした。

『裏庭』 梨木香歩

2008-08-13 | 読書
梨木さんの小説が好きで、最近片っ端から読んでいます。

この話はおとぎ話のような児童文学のような・・・。

正直少し読みにくかったのですが、いろいろな作者の思いが凝縮された小説だ、という印象です。
さまざまな教訓めいたエピソード、主人公の成長のようすなど、じっくり読み解くと謎解きのようで読みごたえがあります。

子を持つ親である私としては、「親心」のような思いが書かれていたところにも感動しました。

人の死に直面したときの生き残った者たちの心の動き、残された者たちが傷を感じながらそれをどう克服してゆくか、自分と重ね合わせて読んでいました。

「エミリー・エングワレー展」

2008-08-12 | アート
(会期終了)
アボリジニが生んだ天才画家「エミリー・ウングワレー展」
2008年5月28日(水)~7月28日(月)
国立新美術館

アボリジニという先住民族について私が初めて見聞きしたのは、あのシドニーオリンピックのときでした。
聖火最終ランナーの女性がアボリジニである、ということが話題になったと記憶しています。

現在のオーストラリアという国と和解したかのように思えるあの聖火リレー。
でも、それまでの歴史のなかでアボリジニが歩んできた道、差別の歴史はやはり簡単に拭い去ることはできがたいものです。
(これはアボリジニに限らず世界中の先住民族に関して言えることでしょう)

そのような知識やさまざまな先入観をもって見てしまったので、
この展覧会は単なる一人の画家のすばらしい回顧展、とは素直に鑑賞できなかったのですが、
それを差し引いても学ぶべきところの多い、価値ある展覧会だったと思います。

ほとんどの作品がとても大きなキャンバスに描かれているエミリーの絵画。
しかも彼女が絵を描いていたのは、亡くなる前約10年間に集中していたようです。
アボリジニの文化では、女性が労働ではなく、絵を描くということは考えられないことであったのでしょう。
人生のある時点から取り付かれたように巨大なキャンバスを前に表現を始めたエミリー。
その作品と迫力を通して彼女自身のパワーが伝わってきます。

それにしても一主婦であったはずの彼女がこれほどまでに創作活動に専念できたのは、どのような経緯があったのか、それがとても気になりました。
経済的な援助も多大であったと思います。
それまでは先住民族を排除していた国が、彼女の才能を発見するや否や、それを認め、援助する方向に動いたのでしょうか?
政治的なさまざまななぞをも含んだ展覧会だったという印象です。

発表会終了!

2008-08-11 | ピアノ・音楽
時間的にも精神的にもいっぱいいっぱいで、ピアノのレッスン記録をつけることすらままならなかったのですが、
そんな中、おかげさまで無事ピアノの発表会で演奏することができました。

ご指導下さったI先生、本当にありがとうございました。

私たち大人の生徒は「おまけ」のような演奏でしたが、
それぞれ精一杯演奏できて満足!でした。

メインの娘の演奏は・・・私よりもずっとずっと高いところを目指していたので、演奏し終わっていろいろ思うところもあると思います。
が、なかなか思いっきりピアノを弾けないという状況の中、とてもがんばったと思います。

発表会がゴールではなく、ある一定期間の練習の集大成として、次に続けて行かなくては・・・。
次回からのレッスンが今まで以上に楽しみ!
大人は弾きたい曲を自分で選んでよいということになっているので、
次から何をお稽古してもらおうか、今とても楽しんで選んでいます!!

「闇の子供たち」

2008-08-09 | 映画・ドラマ
見終わったあと、ショックでしばらく口がきけなかった。

「闇の子供たち」
監督:坂本順治
出演:江口洋介、宮崎あおい、妻夫木聡、プラバドン・スワンバン、佐藤浩市

実は仕事でご縁のある女性がこの映画の製作に関わっている。
それでなければ観なかった映画かもしれない。
とても酷くてショッキングで、後味はとてもよいとは言えない映画だけれど、それでも観てよかった。

タイという国で行われている信じがたいような事実。
子供の命が金で売買され、大人の欲望のためにただの物のように扱われている子供たち。
人身売買、幼児売春、臓器移植、エイズ・・・いろいろな問題で映画全編があふれかえっている。

貧しさのために売られていった子供たちは労働などという中途半端な目的のために「使われる」わけではない。
ペドファイル(幼児性愛者)たちのための性の玩具として売春宿で監禁、商品として扱われる。
そしてエイズに感染。使い物にならなくなった子供はそれこそゴミとして(ゴミのようにではない。本当にゴミ袋に入れられて)捨てられる。
健康な子供は臓器移植のパーツとして、「生きたまま」転売される。
そして、ほかでもない私たち日本人がこれらの加害者である事実も少なくない。

文字に書いただけでもショッキングな事実。
それらが映画で延々と映像として流される。

本当に酷い。
その女性に感想を求めれられ、「酷いです。本当にタイではあんなに酷いことが起きているのですか?」と聞いてみた。
「半分は本当」とのこたえ。

観ていて気持ちが悪かった。
よく言う映画の感想として「いい映画だった」という文言があるが、
とても素直にそうは言えない。
でも、やっぱり観ておいてよかった。

映画を観たまさに次の日、仕事でタイの子供たちも写っている写真の整理を行った。
私が取り扱った写真に写っている子供たちは幸運にもこの映画のような状況にある子供たちではなかったが、無邪気に笑うその姿を直視できなかった。

かと言って私にできることは何かあるのか、と問われたときに手も足も動かせないでいる自分がいるのも事実。
それはもどかしいことだけれど、衝撃を受け、それを忘れないで今後の生活の意識の中に持ち続けることができれば何かが変わるかもしれない。
たくさんの人にこの映画を観て、なんらかのショックを受けて欲しい。

今まで日本の映画でこれほどの社会性の高い、問題意識の高い作品はなかったように思う。
その点でもとても意味のある映画だと思う。

(PG-12となっているが、中高生にはちょっと見せるのは躊躇するような内容かもしれない。R-18が妥当か)