練習オタクの日々

3日ぼうずにはしたくありません!この日記とピアノのお稽古。練習記録とその他読書などの記録をつけておきます。

『日のあたる白い壁』 江國香織

2007-08-07 | 読書
27人の画家とその作品を取り上げたエッセイです。

私が本当に好きで美術館に足を運ぶようになったのはここ何年かのことです。
それまでは絵画・美術の類を鑑賞する意味を取り違えていました。
つまり、それ以前は自分の家に置いて飾って合いそうな絵・作品が見ていて楽しいものなのだ、と思い込んでいたのです。
それなので、見ていてもあんまり楽しくありませんでした。
だって、私の家なんかに合う作品、そんなのめったにありませんもの。
愚か者!と最近の私は思います。

江國さんはエッセイの中でこう書いています。

いま住んでいる家に飾る、という条件で、美術館で絵をみると、欲しいものはまずみつからない。好きな絵ならたくさんあるのに。

それでよかったんだ・・・。むしろそれが正しかったんだ・・・。

江國さんはそんなこととっくの昔に気がついていて、それでも絵を「見に行く」のがお好きでいろんな美術館に足しげく通ってきたので、
ものすごく絵画に詳しいのです。
私が知らなかった画家、知っていた画家の知らなかった作品がこの本にはたくさん出てきます。
そのどれもに素敵な江國さんの「お話」が添えられています。

これを読んだら、ますます美術館に行きたくなってしまいました。
今年の夏は、ホントに美術三昧になりそう~。