練習オタクの日々

3日ぼうずにはしたくありません!この日記とピアノのお稽古。練習記録とその他読書などの記録をつけておきます。

『号泣する準備はできていた』 江國香織

2005-05-26 | 読書
(内容とは全く関係ないんだけど、図書館で予約したのが去年の4月。届いたのが先週。
○○市立図書館!なんとかならないかなぁ~~!)

この本を読んでいる時の娘との会話。
娘 「その本、感動する?」
母 「う~~ん」
娘 「面白い?」
母 「納得する、って感じ」

ものすごく感動して泣けてくるということもないけれど、
でも、心の中がざわざわして、「そうそう、そうかもしれない」と思わせるような話の詰まった短編集。

「号泣する準備・・」というタイトルは、しかし、 
これが悪い夢ならどうか覚めて欲しい、と思うような悲しみに直面したとしても、
泣いたりわめいたりしたその後、事態に対処する力が誰にでも備わっている、
とかそういったことを表しているらしい。
でも、そんな力は私自身にはあるのか、と問われると限りなく疑問だ。

アイリス

2005-05-25 | お花
黄色いお花シリーズラスト。
多分、アイリスだと思います。花菖蒲ではないのは確かなんだけど、アヤメとの区別がよく分かりません。
もっとじめじめしたところに咲くのかと思っていたら、ロックガーデンのようなところに群生していて綺麗でした。

『夜のピクニック』 恩田陸

2005-05-24 | 読書
私が読むよりもなによりも、子供に読ませたい!
今小6の娘に読んで欲しい。
まだまだ子供っぽい彼女は読みあぐねてしまうかも・・・?
でも、だからこそ、この中に描かれている、
これから自分にもやってくるある時期の喜怒哀楽を感じとって欲しい。

友達って?
学校生活って?
集団生活って?
恋愛って?
家族って?
将来って?

・・・・・

『いま、会いにゆきます』 市川拓司

2005-05-21 | 読書
話題の映画の(話題の2人が共演した)原作。
読む前から、こんな感じだろう、と予想がついてしまう内容。
まぁ、素直に心に響く言葉などもありましたが・・・。

それはともかく、この作者は私と同じような読書体験をしてきたのではないか、
と思うような、懐かしい小説家、作品が本作内にたびたび書き記されている。

カート・ヴォネガット・ジュニア、なんてほんとに学生時代はよく読んだなぁ・・・。
押入れの奥から茶色く変色した文庫本をごそごそと引っ張り出してきて、
15年ぶりくらいに読みふけってしまった。

『スローターハウス5』の中には私が今まで生きてきて一番感動した言葉があるんだけど、
それが何だか知りたい人は是非、この作品、読んでみて下さい。
あ、『いま、会い・・』でなくて、『スローターハウス5』のほうです・・・。

薔薇

2005-05-16 | お花
黄色いお花シリーズ

5月といえば薔薇の季節。もうそろそろ咲きそろう頃ですね。
我が家のベランダのミニバラも、面倒見の悪いご主人さまに鍛えられてか、
今年もたくましくつぼみをつけています。

『あなたと読む恋の歌 百首』 俵万智

2005-05-15 | 読書
1年に何度か短歌病にかかるときがあって、今がそれなんです。

この本は古今東西の短歌100首(プラス1首)を俵万智さんが選び、それに短いエッセイと歌人の略歴を紹介しているものです。

恋、または愛に関する歌を読んでゆくのも面白いし、
それによせられた俵さんのエッセイがなかなか読み応えがありまして・・・。

特に面白かったのは「若い頃この歌を読んだときはこう思ったのに、最近読み直したら全く違う意味に思えてきた」ということが度々書いてあることです。
同じような気持ちになることが自分自身も映画を観ていたり、小説を読んでいる時にあるので、
その言葉がすごく説得力を持って響いてきました。

全編読み終わって、目次代わりに巻頭に並べてある百首の歌をたてつづけに読んでみると、
それはまたずっしりと重たいものでした。

茅ヶ崎交響楽団第43回定期演奏会

2005-05-10 | ピアノ・音楽
知人のファゴット奏者のお招きで、茅ヶ崎まで演奏会を聞きに行ってきた。

茅ヶ崎交響楽団第43回定期演奏会
日時  2005年5月8日(日) 14:00開演
場所  茅ヶ崎市民文化会館大ホール
演目  メンデルスゾーン 交響曲第4番「イタリア」
    シベリウス  交響曲第1番
    シベリウス  「アンダンテ・フェスティーボ」(アンコール)
指揮  岡田司
管弦楽 茅ヶ崎交響楽団

私はシベリウスの交響曲を聞くの初めてだったが、ひとことで表現すると、独特の雰囲気。
どのような解釈が一般的にとられているのかは不明だが、
たとえばベートーヴェンのそれが作曲家の心理状態、心的風景を表現したものであるとすれば、
シベリウスの交響曲は作曲家自身が目の当たりにしている実際の風景を表現したかのように、
私の耳には聴こえてくる。
北欧のどこか雄大な、霧のたちこめた湖やそれを取り囲む針葉樹林。
そして霧が徐々に晴れてきて、水面が露わになってゆく様子。
木々のこずえでさえずる鳥達の歌声。
そんな風景が聞きながら私の脳裏にうかんできた。

演奏者の立場からすると、イメージがとらえにくく、とても演奏することが難しい曲であるそうだ。

ダイナミックな迫力満点の演奏をとても楽しませていただきました。
の○さん、お疲れ様でした。


『海峡を渡るバイオリン』  陳昌絃・語り 鬼塚忠、岡山徹・聞き書き

2005-05-05 | 読書
韓国から戦前の日本に移り住み、バイオリン製作に生涯をかけ、その作品は「東洋のストラディヴァリウス」とまで呼ばれるようになった作者の自伝的記録。

その職人としての情熱にも感心するが、同時に朝鮮半島という場所で生きていくことの困難さをまざまざと見せつけられる。
今の日本ではとても考えられないうような過酷な状況、人権を無視しているかのような軍部の横暴、男尊女卑・・・。

ドラマ化されていた当時、CMなどで主人公役のクサナギくんがヴァイオリンをなめる、というシーンが繰り返し放送されていたが、それがどういう意味であったのかは本著を読むことによって、なるほど・・・と納得です。