練習オタクの日々

3日ぼうずにはしたくありません!この日記とピアノのお稽古。練習記録とその他読書などの記録をつけておきます。

レッスン記録

2007-06-30 | ピアノ・音楽
『テクニック』
16分音符のところで指が転ばないように弾くことに集中!

『30番練習曲 15番』 ツェルニー
一応○!
それにしても、家で弾いたときはかなりのスピードでもミスしないで弾けたのに、
先生の前で弾くとゆっくりめで弾いているにもかかわらずどうしてミスってしまうんだろう・・・???
だいたい弾く前から心臓バクバクで、平常心、平常心と心の中でブツブツつぶやいているうちに曲が終わっている、という状態。
先生にそう言うと「それが普通、普通!」と言われる。
私の先生は、それでも生徒に緊張感を持たせるときとリラックスさせるときをかなり意識して、仕上げ演奏とか、発表会とかの演奏のときはなるべくプレッシャーを与えないように、特に私みたいな大人の生徒のときは楽しく演奏できるような雰囲気を作るようにしている、とのこと。
昔のピアノの先生はとにかく「怖い存在」だったらしい。
そんな中で演奏するのはものすごいプレッシャーだったそうだ。
プレッシャーの中で演奏するとどのくらい自分の力が落ちてしまうのか、
そういうことに慣れて、練習のときの完成度を自分なりに目標を決められるようになるのも訓練なのかも。

『ワルツ Op.39-15』 ブラームス
ゆっくりではあるけれど、だいぶ曲らしく弾けるようになってきたかな。
左手のアルペジオも苦手だと思っていたけれど、
暗譜できているところは力まずに弾けるので、やっぱり暗譜できるかできないか、というのは演奏にかなり影響するのだろう。
この曲はそんなに心臓バクバクにはならないんだけど・・・。

『幻の女』 香納諒一

2007-06-29 | 読書
長い・・・。やっと読み終えました。
↑という私の第一声で何をかいわんやを読み取ってください・・・。

文庫版が出た、というので本屋にどっさり積んであったし、
「このミステリーがすごい」で過去に評価されていたようなので、
きっといい作品なんでしょうけど、
私にはちょっと・・・。

ミステリー、サスペンスというカテゴリーにおいては、
テーマが私的にあまり興味がない展開で(土地ころがし、裏の世界のしのぎの話、政界との癒着)、
どんでん返しの連続にちょっと頭がついていけなかったし、
ハードボイルドとして読んでも主人公があまりカッコよくないし・・・。
男はタフで優しくなければいけないのに、
なんか過去のことをいつまでもひきずってトラウマという大義名分のもとに正当化してる、みたいな印象。女々しいやつ!
でも、丸暴の事務所に丸腰で乗り込んでも、ボコボコにされはするけど、
生きて帰ってくるくらいの不思議な強さはあるんだよなぁ。

最後の望みを託して恋愛小説だと思って読んでいたけど、
ダメダメな男がこっぴどく振られていつまでもそれを根に持っていたけど、
妙な正義感に燃えて女の過去を調べるにつれて、
本当に自分がダメな男だとやっと気がついてへこみまくって終わるのかと思ったら、
ラストにどうしてこんなに都合よくできてるの!と思わず分厚い単行本を床に叩きつけたくなるような脚色が・・・。

どうも合わないと思うとそういう気持ちで読んでしまうので、
ダメですね。
でも、途中で投げ出さずに読了できたので、それなりに魅力ある作品なんだと思います(一応フォロー)。

新兵器!

2007-06-27 | Weblog
新しいデジカメ購入!
FUJIFILMのFinePixF40です。
前のカメラが少し前から調子悪くてだましだまし使っていたのですが、もうどうしようもなくなってしまい、
「新しいの買っていい?」「いいよ」の了解を得るや否やその日の内に買ってきてしまいました。

私、パソコン依存症ではないけれど、かなりデジカメ依存症ではあるかもしれない、と思ってしまいました。
最近はお花の写真しか撮っていないような気がしますが、
↓こちらのブログ参照
フリージア別館
せっかくなので、もっといろいろ撮ってみようかな。

お顔が綺麗にとれるモードとかもあるみたいです。
でも、娘ときたら最近は私がカメラを向けようものなら「撮らないで~~~!!」とか言ってカンカンに怒るし、
友達とプリ撮るときは喜んで写っているくせに・・・。
ちょっと悲しい・・・。

『ぬるい眠り』 江國香織

2007-06-24 | 読書
久しぶりに江國さんの作品を読んだらとても新鮮だった。
新鮮も何も、おどろくべきことに、この短編集に収録されている作品の内、
少なくとも3作は過去に確かに読んでいる(しかも本買っておいてある!)はずなのに、まったく記憶にないのだ・・・。

これは、前回読んだときにあまりにも印象薄かったか、
私も年を重ねて物の見方が変わって、既読作品も違った視点で読めるようになったのか、
どちらかといえば・・・たぶんどっちもでしょう。

一時の江國作品はどうもはっきり言ってあまり好きではなく、
反発すら感じていたのだけど、最近はまた(私にとって)よくなってきたように思う。

彼女の描く女性は一環して「有閑」なんだと思っている。
それが一時期は俗っぽい感じの有閑マダムの生活、みたいな作品が続いて、
あまり面白くないな、と思っていたんだけど、
要は彼女の作品に出てくる女の人たちは「余裕がある」っていうのが共通項だと最近は思っている。
その余裕たっぷり加減が最近はとってもいいなぁと思える。
ある種の憧憬のような感情すら感じながら読んでいる。

この作品集の中で印象に残ったのは、
女がその飼い猫についた蚤に噛まれて体中発疹してしまい、
どうしても恋人にその醜い部分を見られたくなくて、
それまでは上手くいっていたのに突然自分の前で服を脱いでくれなくなった恋人を持った男が最初は悲しみ、ついには怒り出して結局「お前って最低」と言い捨てて出て行ってしまう、という話。
醜く腫れ上がった体を恋人に見られて嫌われるのをおそれてセックスを拒んでいるように思える女だが、
実は彼に嫌われるとかそういうのはどうでもよくて、
そんな醜い姿を恋人に晒しても平気でいられる自分が許せない、
そんなの女としての自分が許さない、だって自分が一番可愛いんだもん、
と、全くもって自分勝手な頑固さで男と別れていた、ということ。
確かに自分勝手で、男に「最低」と言われても仕方ないほどのナルシストぶり。
でも、そんな女を私はうらやましい、と思いながら読んでいた。
最後、男が出て行って、せいせいした様子で湿疹の薬を嬉々として塗っている女の様子、あ~分かる分かる、とか思ってしまった。
江國さんが言わんとしていたことは違うかもしれないけどね。

とにかく、どうでもいいことは切り捨てる、どうでもいいことに振り回されてじたばたしない、
そんな余裕綽々の女たちを描いているように感じられて、
なかなかいいな、江國さん、と思ったのでした。

井の頭線に乗って思ったこと

2007-06-22 | Weblog
今日は入梅してやっと梅雨らしい天気になった。
アジサイもしっとりとしてつやつや光っていた。

井の頭線沿線のアジサイはとっても綺麗。
↓京王電鉄のサイト
http://www.keio.co.jp/press/news/0406/spc01.html

電車に乗ると大抵本を取り出してずっと読んでしまう私だが、井の頭線に乗るとぼ~~~っと車窓をながめていることが多いことに気がついた。
そして今日、久々に井の頭線に乗ったら、「井の頭線を高架にします」みたいな掲示がしてあった。
確かに井の頭線って地上を走っている部分が多いなぁ。踏み切りも多いだろうし、沿線の人は渋滞とかで迷惑しているのかもなぁ、と思った。

でも、もしもあそこが全部高架になってしまったら、線路際の綺麗なアジサイも見れなくなってしまうなぁ。
井の頭線が楽しいのはお花が綺麗に植えられているというのもあるけれど、電車からすぐそこに見える人様のお宅の庭先なんかが丸見えなのが面白いのだ。

見られているお宅のみなさんはメイワクかもしれないけど、まぁ、一瞬のことだから許してもらえるでしょう。
どんなお花が植わっているかとかがよく見えたり、天気のいい日は洗濯物がたくさん干してあるのが見えたりして、そんなのが私のひそかな楽しみなんだけど、高架になってそれがなくなってしまうのはちょっとさみしいかも・・・。

と、そんなことを考えながら井の頭線に乗っていました。

『ドイツ流掃除の賢人』 沖幸子

2007-06-19 | 読書
あんまりノウハウ本とか読まないし、自己啓発本みたいなのは大キライと言ってもいいくらいなんですが、
なんかこの本はつい買ってしまいました。
理由は、電車に乗るのに読む本が何もなかったことと、
パラパラとめくってみたら写真が綺麗だったこと。

ながら掃除がいい、とか15分たったらすぱっとやめる、とか、
ちょくちょく掃除していれば大掃除なんてしなくていい、とか、
結構いいこと書いてありました。

やっぱり汚いより綺麗なほうがいいし、
掃除は手っ取り早くすませてなるべく自分の時間を作りたい!

『トリツカレ男』 いしいしんじ

2007-06-18 | 読書
いしいしんじさんってなんかいいですね。
『雪屋のロッスさん』もよかったけど、この『トリツカレ男』もよかった。

最初「トリツカレ」なんてなにかホラーっぽいと思ってしまったけれど、
まったく正反対のものすごくじんわりと心があったかくなる話。

大人が読む寓話というかおとぎ話という感じ。
かと言って押し付けがましいところとかは全然ないです。

ジュゼッペという何にでもすぐ取りつかれて夢中になってしまう男が、
ある日かわいい女の子にトリツカレテしまって、
でも二人にはある障害があって・・・。
みたいな要約するとなんでもない話。
でも、その一場面一場面が素敵です。

短い映画か、長いコマーシャルフィルムを見ているかのような感覚。

表紙の装丁の中にも書き込まれているジュゼッペのセリフ、
それがまるで幸せな呪文のように心の中にじ~んとしみわたって残っています。

『その街の今は』 柴崎友香

2007-06-17 | 読書
柴崎友香さんってよく知らなかったけど、
「きょうのできごと」という映画の原作者だったとこの本を手にして知った。
なるほど、あの映画もそうだったけれど、
この『その街の今は』も
大きな起承転結とかエンターテイメント性とかはないけれど、
誰かの日記を読んでいるかのような、
なんでもない日々の様子が、なにかこだわりのあるものを軸として、
静かに書かれているような小説だった。

ちょっと読みにくいという印象すら受けたこの小説。
たぶん、無意識に読む側である私が、
登場人物になにか起こることを期待しすぎているのかもしれない。
若い女の子が主人公の話なので、それなりに若い男の子も出てきて、
恋愛に発展するのかな?と思わせるようなふりもあるけれど、
物語の本当の核となっているものはそんな色恋沙汰ではなくて、
主人公の女の子が夢中になっている大阪の街、なんだ。
その街に生まれ育って、今もそこに暮らし、
そしてその街の昔の様子が知りたくて古い写真とか映像とかを集める主人公。
そして、自分が知っている今の街、その昔の様子、
両方に接することで「ああ、昔もこの街はここに存在していたんだ」と歴史をかみしめる。
ただ、そんな話。
でも、描かれる大阪の街はとっても生き生きとしている。
きっと私がもっとその街を知っていたら、
主人公の女の子と同じくらいのドキドキする気持ちを味わえたと思う。

読みにくいというよりは、
じっくりかみしめて味わいながら読んでいった小説、と言ったほうがいいかもしれない。

お花の写真用ブログ開設!

2007-06-16 | お花
(しばらくこの記事トップに残します)

この度、お花の記事に関しては新しいブログを開設してそちらにまとめることにしました。

新ブログ 「フリージア別館」
http://blogs.yahoo.co.jp/yumihana5dc1
(メニューのブックマークからも行けます!)

よろしくお願いいたします!

今までいけばなのお稽古の写真などを掲載していたサイト
「フリージア・フリージア」
http://www2.odn.ne.jp/yushou-hana/
はまだしばらくネット上に残しますが、今年中をめどに閉鎖することにします。

今まで訪問して下さったみなさま、ありがとうございました!

何かご不明な点、ご意見などございましたらコメントしてくださると助かります。

『つきのふね』 森絵都

2007-06-15 | 読書
森絵都さんの作品は2冊目。
この前読んだ『風に舞いあがるビニールシート』とはまた違う雰囲気。
森さんは実はYA(ヤングアダルト)物のさきがけ的存在だったらしい。

まさにYA適齢期の娘に先に読んでもらったら
「最後すごい感動した」と言っていたが、
なるほど、じわじわと来て、最後にドン!と締めくくってある。

ちょっと出来の悪い女子高生が主人公という定番路線だけど、
かなりその不安定な状態などがよく描かれている。
そして不安定なのは女子高校生だけでなく、
頼りになるはずだったお兄さん的存在の若者も実は深く心を病んでいて・・・。

女の子が自分のことで悩んでそれを解決してゆくというだけでなく、
自分たちよりももしかしたらもっと病んでしまっている人のために奮闘する。
「助けてあげる」とかいう傲慢なものでなく、
放っておけなくてどうしても行動してしまう、がむしゃらに何かしてあげたくなる、
その結果、自分の悩みすらいつか解決する勇気のようなものが湧いてくる。
そんな展開がよかった。

ただのオヤジだと思っていたスーパーの店長さんが
意外にもいろんなことをよく考えていて、
体壊すほど人のために動き回ってくれたところもよかった。

最後のすごく感動する「あれ」も、ホントに胸にずしっ!と来すぎて、
ちょっと反則だよ~、と思うくらいだったけど、
うまくまとめて最後きれいに終わる、みたいなのとは正反対の、
勢い、とか、あふれてくる気持ち、とか、
森さん自身、書いていて気持ちの高ぶりを押さえきれなかったんじゃないか、
そんなことが感じられて素直に感動できた。