練習オタクの日々

3日ぼうずにはしたくありません!この日記とピアノのお稽古。練習記録とその他読書などの記録をつけておきます。

レッスン記録(10/27の分)

2007-10-31 | ピアノ・音楽
レッスンに行く前に家で練習していたら、弾けば弾くほどへたくそになってきてしまった。どうしよう・・・・と焦る。
焦れば焦るほど、ますます弾けなくなる。
もともと私は上がり性なのだ。

レッスンが始まり、先生に「どうすれば上がらなくなりますか???」と泣き付く。
先生も極度の上がり性だとおっしゃるけれど・・・。
私の場合全く上がらずに弾けるときもたまにあるのだが、
弾き始めて、ちょっとでもミスるとそこで一瞬頭の中が真っ白になり、
そこから立ち直るのが時間がかかるのだ。
つまり、ちょっとでも間違えると、あとは全部ボロボロ・・・という状態。
(短い曲しか弾けないので、立ち直る前に曲が終わってしまう)

以前も同じようなことを書いたけど、
緊張していたらどのくらい自分のレベルが落ちてしまうのかも計算しておかなければいけないということなのだろう。
練習時になんとか弾けている、というレベルでは、先生の前、仕上げ演奏、などではほとんど満足には弾けない、ということだ。

『テクニック』
シンコペーションのリズム。
先生が表のリズムをとってくれている状態で裏のリズムを弾く。
ゆっくり弾くのならいいのだが、速度があがってくると、先生の表のリズムにつられて上手く弾けない。
本当だったら表を意識しながら裏を演奏できないといけないのに・・・。

『30番練習曲 17番』 ツェルニー
もういい加減弾くのがいやになってしまったので、「だいたいできていますけど、どうします?」と聞かれ、「もういいです!」と即答してしまった。
本当なら、もう一回レッスンしていただいてもよかったのかもしれないけれど、
ちょっと気合が続かなくなってしまった。

『ワルツ Op.39-15』 ブラームス
花○もらえました~~!
ちょっと弾けるようになったら「案外簡単かも」と高をくくってしまった曲だが、
ところがところが、弾けば弾くほど混乱してミスが多くて苦労してしまった。
右手メロディがほとんど和音というところが覚えにくかったのかも。
でも、弾けるようになって嬉しい!

『子犬のワルツ』 ショパン
次はこの曲!
ちょっとアップテンポに挑戦!

『図書館戦争』 有川浩

2007-10-29 | 読書
ははぁ・・・SF的、近未来的、想像のお話ね・・・と思って読み始めたけれど、こんな世の中、本当に想像の中だけで終わるのだろうか・・・もしかしていつかは現実になってしまったりして、とほんの少し思ってしまった。

2×××年、すべてのメディアに対して厳しい検閲が課せられるようになり、一般の書店では自由に書籍を買うことすら出来なくなってきた。検閲にひっかかった書籍は全て政府に取り上げられてしまったからだ。残された書籍も非常に高価なものとなり、なかなか購入することもできない。
そんな中、独自の方法でその財産である書籍を守り続けてきた公共図書館は、自らの財産、職員、存在そのものを守る=自衛するために警備隊を構成し、まるで自衛隊かと思われるような軍事訓練に励むようになった。

自由に本が読めないなんて考えられない。しかも武力をもってその自由が奪われてしまうなんて・・・。
でも、規制、規制のこの時代。それがやがて極端な言語統制に発展し、危険文書の意味も変わり、少しでも人心を扇動すると思われる書籍がすべて法のもとに処分されるようになってしまうことも絶対にありえないとは言えないんじゃないか・・・と怖くなった。

「本を焼く国ではいずれ人を焼く」
この言葉、読んだ瞬間に背筋が凍ってしまった。

血の気の多いヒロインとその周りの人たちの掛け合いが、ああいえばこういう的な面白さがあったところがせめてもの救い。

あ、そういえば、この話を書いたのが女性だ、というのもなんとなく驚きでした。

「日本芸術「今」展」

2007-10-27 | アート
東京藝術大学創立120周年記念企画
「日本美術「今」展」
2007年10月16日(火)~28日(日)
日本橋三越本店本館・新館7階ギャラリー

芸大の教授陣の作品展です。
残念ながら、私が存じ上げている作家は中島千波、日比野勝彦、平山郁夫くらい・・・。
逆にとても新鮮な気持ちで鑑賞できました。
とりとめもなくいろいろと思ったことを記しておきます。

最初のお部屋は日本画中心なのですが、
そもそも日本画と洋画の違いって、定義は???
画具、画材が違うということだけなのでしょうか?
日本画は紙の上に描いていますが、大きな一枚画というのは私がみたところ見当たらず、
紙を貼り付けた何枚かのボード(?)をつなぎ合わせて一枚の大作にしているものがほとんどのようなのですが、それは大きな紙を用意するのが不可能だからでしょうか???

中島千波さんはデザイン科ご担当、日比野勝彦さんは先端芸術表現科ご担当、
なのですね。納得です。
文化財保存学なんていうものもあるのか・・・。発見!

大西博さんと言う作家の透き通るような青の色が印象的でした。
直前に見たフェルメールと同じ、ラピスラズリを使用している、というのも印象的でしたが、そのほかに卵黄を使用していると知って驚きましたが、どうやら割りと普通に使われる画材のようですね・・・。学習!

最後のお部屋は工芸・彫刻のお部屋でしたが、個人的にはここが楽しかったです。
ステンレスのうねうねうねっているようなオブジェなど、どうやって作るのでしょう???工場???
綺麗な木枠で額装してある、漆が塗られたプレートを3Dアートのように重ねて作ってある作品・・・いいなぁ・・・。家に飾りたいです。

写真は中村政人の「7-ELEVEN JAPAN」
面白い!

ところで、会場となっていた日本橋三越、改装したのでしょうか?
案外よかったです。
B1のひとりランチがターゲットのようなイートインのフロア、気に入ってしまいました。
テイクアウトも充実!また来たい!


「フェルメール「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展」

2007-10-25 | アート
今話題の展覧会、今話題の会場に見学に行ってきました!

「フェルメール「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展」
2007年9月26日(水)~12月17日(月)
国立新美術館

タイトルから分かるように目玉は日本初公開のフェルメール「牛乳を注ぐ女」です。
しかも今回展示されているフェルメール作品はこれ1点のみ。
特別中の特別扱いです。
大きな広いお部屋にこの作品1点だけが飾られています。
しかも、この作品は思ったよりも小さい。
それを見るためにひろ~いお部屋のひろ~~い壁にこの作品が静かにかけられ、
そしてこれを見るために長蛇の列ができていました。

なにゆえこの作品がそんなに人気なのか・・・?
展覧会全体を見終わって改めて考えてみると、
この作品が完成した時代、つまり今回展示されているオランダの「風俗画」と呼ばれる市民の日常を描いた作品群が多数排出されていた時代において、
フェルメールの描く画はある意味風俗を描いていながら、風俗画と呼ぶにはあまりにも格調高く美しいから、なのでしょう。

他に展示されている数々の風俗画は、市民の生活を細かく、盛りだくさんに額の中に描きこんでいて、見ていてとても楽しいものです。
いろいろな要素を1枚の画、版画の中に見つけることができて、当時の生活がよくわかる歴史資料のようでもあります。
これらの作品はそういった意味でとても面白いものです。

フェルメールの「牛乳を注ぐ女」、これはディテールなど(壁面の装飾、当時の持ち物、服装、机の上に置かれた食べ物・・・)は当時の様子を詳細に描いていて、市民の暮らしを描いた風俗画というカテゴリーにはいるかもしれません。
ただその構図、余白のとり方、光が部屋の中に差し込む様子、立体感、色彩感覚など、群を抜いて芸術的なのです。
他の画が見ていて楽しくなる画だとすると、これは見ていて気持ちが落ち着いてきて、その後うわ~~~ぁと感動が押し寄せてくるような画でした。

色彩感覚も抜群。黄色とブルーと茶。この色も気持ちを落ち着かせる要因だと思います。
特にスカートやテーブルクロスに使われたブルーの色は、ラピスラズリという石を砕いて画具にしたものだそうです。とても綺麗!
しかもこの画具はとても高価なものだったらしいのです。
だからこんなに綺麗な色のまま、現在まで保存が効いたのでしょう。

私のつたない文章力ではありきたりの表現しか出来なくて残念です。
ただ、フェルメールとその他の作品、両方みるからこそ、面白い展示会だったのだと思います。

オランダの風俗画って、日本でいう浮世絵みたいなものだったのかなぁ・・・
なんて思った展覧会でした。

『夜は短し歩けよ乙女』 森見登美彦

2007-10-22 | 読書
『太陽の塔』では振られた彼女への想いが断ち切れず、いつまでも未練たらたら、こっそりと彼女の行動をつけまわす(人はそれをストーカーと呼ぶ)というまるで男らしくない振る舞いを、「彼女と言う研究対象を追求する学問」とかなんとか言っちゃって、素直に「まだ好きなんです」と言えないひねくれ者君の悲しい学生生活、と男汁(??)あふれる大学生活を面白おかしく描いていた森見登美彦。

この『夜は短し歩けよ乙女』では、またもや大学生活、そして若くてもどかしい恋愛模様をまたまた面白おかしく描いている。
今回はある女の子に恋をして、その黒髪の乙女となんとかきっかけを持とうとつけまわす(またかい!!)男子学生、そしてなんとも「不思議ちゃん」と言うべき天然ボケかましまくり、感受性が鈍いながらもおっとりと心優しく、でもお酒はめっぽう強くてぼんやり生きているようで幸せいっぱいな乙女ちゃんを中心にお話はめぐってゆく。

これはもう恋愛ファンタジーとでも言えばいいのかな?
二人の行動はほとんどシンクロしつつも(男が付回しているのだから当たり前か)微妙にずれずれ。たまに男の思惑通りばったり出会ったとしても、乙女は「センパイ、奇遇ですね!」(のだめちゃんではありません)でさらっと済ませてしまう。もどかし~~い。

サークルの飲み会、古本市、学祭、などなどさまざまなシチュエーションで彼女のことばっかり考えて、なんとか親密な関係になろうと悪戦苦闘する男の気持ちがかな~~り時間を要した結果、なんとか彼女にも伝わりつつ、最後はハッピーエンド!?

男の相変わらずのインテリ語によるしゃべりもおかしいし、乙女ちゃんの浮世離れした言動も面白いし、だんだんと現実離れしてゆくストーリーもすごいけれど、この話の肝はやっぱり、誰もが経験してきたような、学生時代のいろんなアイテム、エピソードにあるような気がする。
コンパで飲んで飲んでみんな前後不覚になって、今から考えるとありえない行動に出てた、とか、古本屋めぐりしてものすごく懐かしい本にめぐり合って涙が出そうなくらい嬉しかったとか、風邪ひいてすごく苦しんでる友達の看病した、とか、今の私からするととてつもなくノスタルジックな気持ちになるような小ネタがこの本全体にたっくさんちりばめられているのだ。

森見さんがどんな学生時代を送ってきたのか、ちょっと見てみたいような、見ないでも読めば分かるような、そんな話だ。


キャロル・キングのアルバム

2007-10-20 | ピアノ・音楽
70年代の女性歌手、例えばカーリー・サイモン、リッキー・リー・ジョーンズ、
それからこのキャロル・キングなどなど・・・
彼女たちの歌を聴いているとなんとも言えないノスタルジックな気持ちになってくる。
そしてとてつもなく癒される・・・。

このアコースティックな感じがいいのかなぁ・・・。
アナログ人間なもので。

つなぎのネタ

2007-10-17 | Weblog
こっちのブログがネタ切れ気味で・・・。

本も読み進まず(眠くて・・・)、ピアノのレッスンは当分なく、
展覧会は来週まで行けません。

ですので、状況記録でも・・・。

<読みかけの本>
『夜は短し歩けよ乙女』 森見登美彦
『アムリタ』(再読) 吉本ばなな
『図書館戦争』 有川浩

『アルケミスト』は途中で挫折。

<行きたい(行く予定の)展覧会>
「ベルト・モリゾ展」 損保ジャパン東郷青児美術館 ~11/25
「フェルメールとオランダ風俗画展」 国立新美術館 ~12/17
「印象派展」 青山ユニマット美術館 ~4/20
「フィラデルフィア美術館展」 東京都美術館 ~12/24
「世界を魅了したティファニー」 東京都庭園美術館 ~12/16
「ムンク展」 国立西洋美術館 ~1/6
「鳥獣戯画がやってきた!」 サントリー美術館 11/3~12/16
「Great Ukiyoe Masters」 松濤美術館 ~11/25
「大徳川展」 東京国立博物館 ~12/2

本はもちろん全部読むつもりですが、
展覧会はこの内いくつ行けるでしょうか・・・?
時間が許す限り・・・。

『行きずりの街』 志水辰夫

2007-10-14 | 読書
はぁ・・・。読むのにかなり時間かかってしまいました。

本屋に文庫が平積みになっていて、かなり人気の1冊だと知って図書館で予約してみたら、予約待ちの人数もかなり・・・。
「このミステリーがすごい!」にも選ばれた1冊らしいです。

ジャパニーズ・ハードボイルドとでもいうのでしょうか・・・。
あのぉ・・・この本がよかった!という方には申し訳ないのですが、
どう読んでもチャンドラーの二番煎じとしか思えないのです、私的には・・・。

主人公が必ずボコボコにされるのに、なぜか不死身なこと。
犯罪とはまるでなじまないキャラクター、シチュエーションなこと。
なんかやたらキザなこと。
女性とはなぜか上手くいってしまうこと。

ま、いいや、私はどうも・・・でしたが、
ハードボイルド・アクション・ロマンス・ミステリーがお好きな方はどうぞ!

『クラシック大作曲家診断』 西村朗、吉松隆

2007-10-12 | 読書
クラシック音楽、曲だけ聴いても好きな曲は好き、楽しいときは楽しいけど、反対に苦手な曲は苦手、敬遠してしまう作曲家なんてのもいるはず。
でも、そのバックグラウンドを知ってから改めて数々の音楽を聴いてみると、思い入れはひとしお、キライだった曲、作曲家の作品もなんとなく耳に入ってくるようになる(はず?)

その証拠にあの有名な『アマデウス』。観る前と観たあとではモーツァルトの音楽を聴くときの気持ち、ずいぶん変わったという人も多いのではないだろうか?

私は個人的に伝記モノの小説や、映画が大好きなので、モーツァルト、ベートーヴェン、チャイコフスキー、ちょっと違うかもしれないけれど『ベニスに死す』はマーラー、その他いろいろなクラシック作曲家の伝記小説・映画を観て、その作曲家に興味を持ち、作品が大好きになったことは数え切れない。

この本では西村・吉松両先生の対談、という形をとって、お二人がクラシックの大作曲家のバックグラウンド、その他について面白おかしく語っている。
いろんないろんなエピソードが飛び出してきてとっても楽しい。

そして「診断グラフ」と称して、縦軸横軸に分析項目をとってつくられた作曲家の位置づけグラフが面白い。
例えば、縦軸→苦悩する作曲家~苦悩しない作曲家、横軸→凡人的~天才的とするグラフ。
最も苦悩して、天才的作曲家は・・・ベートーヴェン、
最も苦悩しないで、天才的作曲家は・・・ロッシーニ、メンデルスゾーン、
最も苦悩しないで、凡人的作曲家は・・・テレマン(知らないし・・・)
などなど。

なにをしゃべっていらっしゃるのか、(由松的には)全く理解できない部分もありますが、なかなか面白い1冊です。

「永遠の交響詩 展」 ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション

2007-10-11 | アート
もうずいぶん前に行って、会期も終わってしまったのですが、
一応アップします。

「永遠の交響詩 展」
ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション(水天宮)
2007年7月7日(土)~9月30日(日)

以前吉祥寺の武蔵野市立吉祥寺美術館に行ったときに記念室があり、
興味を持った浜口陽三さんの作品が保存・展示されている記念館です。
美術館というよりはギャラリーと言ったほうがいいくらいのボリュームの建物です。

浜口さんの生家がヤマサ醤油の経営をなさっていたこととのつながりから、
この建物は醤油蔵を改造して造ったものであるそうです。
「お醤油の蔵を改造???いったいどんなユニークな建築なんだろう???」
と、ものすごく楽しみにして訪問しました。
でも、建物自体はわりと普通です・・・(笑)
ただ、蔵があったと思われる地下の部屋に螺旋階段を下りていくと、
なんともし~んとしていて、心まで静かになってゆく気持ちがします。

ここの展示は、浜口さんの代表作であるカラーメゾチントの作品だけでなく、
カラーに移行する前のモノクロメゾチントの作品も多数展示されています。

やはり何度見ても、浜口さんの作品の魅力は、
黒の中に浮かび上がるさまざまな形の面白さ、美しさ、だと思います。
とても限られた色調、題材を表現していますが、見ていて気持ちが落ち着いてきます。
そしてその「黒」い背景の中にすぅ~っと吸い込まれてゆくような、不思議な気持ちになってゆくのです。

今回の展示は、浜口さんの作品以外にも、国内の5人の版画家の作品が、
その地下蔵に展示されていました。

中でも目を引いたのは、安藤真司さんという版画家の作品でした。
ものすごく細かい植物の描写が印象的です。
個人的なことですが、私の周りの男性は、「お花の名前は10個も知らない」というような、お花音痴ばかりです。
なので、男性が植物に興味を示す、ということだけでも驚きなのです。
それが、この描写の緻密さといったら・・・。
むしろ、これは花を愛する気持ち、というよりは、
生物界の物質として、植物の構造を科学的に分析・観察している、
というべきかもしれませんね。
そんな理科的な印象も受けますが、作品としては、とてつもなく美しいです。
また新しいアーティストの名前を知ることができました。