予想したとおりの大盛況!夏休みだからか、ボードを手に熱心にメモを取る小学生の姿も多数見られました。
「奇想の王国 だまし絵展」
Bunkamura ザ・ミュージアム
2009年6月13日(土)~8月16日(日)
純粋に楽しそう!という期待を持って観にいきましたが、その期待を裏切ることはありませんでした。
古典から現代までカテゴリー分けされてその違い、変遷を見るもの楽しく、
とにかく1枚1枚の「しかけ」をじっくり確認したいので、絵の前でみんな右からみたり、左からみたり・・・。
17世紀ごろの作品は、純粋に「まるで本物がそこにあるように」描かれていておどろきです。
ただ、本物のようにみせるために、本来絵がかけられていた壁面までも絵の中に描きこんでいるのに、それを額装して白い壁にかけて展示してあるので、びっくり度はかつてのほどではないでしょうね。
アナモルフォーズと呼ばれる、平面的には歪曲して何が描かれているのかわからないのに、ある仕掛けをあたえると、たちどころに描かれているものが分かってしまう、というシリーズは、おもしろさも抜群ですが、そのテクニックに感嘆してしまいます。
数学的な才能もないと、このような絵は描けないのでしょう。
また、まともに描くと上からのおしかりを受けてしまうような内容をこのようにこっそりテクニックというオブラートに包んで表現し、実は痛烈な批判精神があふれている、という時代背景が興味深いと思いました。
日本の作品も秀逸です。
笑いを誘う、庶民的な趣向にあふれているものも多く、粋な江戸文化を見ることができます。
影絵の作品とか、本当に面白いし、こうやって宴会の席で芸を披露して楽しんでいたのかな、と江戸時代にタイムスリップしたような気持ちになります。
マグリット、ダリ、エッシャーなどのコーナーはその発想に驚嘆します。
まず、ありえないことを描く、というその発想にいつも脱帽させられます。
その奥に含まれている意味も深いものがあります。
エッシャーを何点も鑑賞したのは初めてですが、やはりこの人の作品もその理系的緻密さに驚きです。
そして現代作品ですが、これらはその技術におどろくべきでしょう。
最後の立体作品など、「やばい」です。たねがわかったとき、ドーパミンが出まくりだったでしょう・・・。
個人的には「シェークスピアの肖像写真」の作品が心に残ります。
シェークスピアの肖像写真、と一度聞いただけでは「それが?」と思う反応かもしれません。
でも、シェークスピアの時代、写真などないのです。
では、なぜ肖像写真が??そのたねあかしは案外簡単なものでしたが、
非常に大判の写真として再現されたシェークスピアの威厳ある姿。
まるで血肉のかよった人物を写した写真のように作品をしあげるのにどのようなテクニックが必要だったのか、必要でなかったのか、それは分かりませんが、
この題材でこの作品を制作しよう、という発想に非常に驚嘆させられました。
夏休み、娘を誘ってもう一度行って見たいと思います。
「奇想の王国 だまし絵展」
Bunkamura ザ・ミュージアム
2009年6月13日(土)~8月16日(日)
純粋に楽しそう!という期待を持って観にいきましたが、その期待を裏切ることはありませんでした。
古典から現代までカテゴリー分けされてその違い、変遷を見るもの楽しく、
とにかく1枚1枚の「しかけ」をじっくり確認したいので、絵の前でみんな右からみたり、左からみたり・・・。
17世紀ごろの作品は、純粋に「まるで本物がそこにあるように」描かれていておどろきです。
ただ、本物のようにみせるために、本来絵がかけられていた壁面までも絵の中に描きこんでいるのに、それを額装して白い壁にかけて展示してあるので、びっくり度はかつてのほどではないでしょうね。
アナモルフォーズと呼ばれる、平面的には歪曲して何が描かれているのかわからないのに、ある仕掛けをあたえると、たちどころに描かれているものが分かってしまう、というシリーズは、おもしろさも抜群ですが、そのテクニックに感嘆してしまいます。
数学的な才能もないと、このような絵は描けないのでしょう。
また、まともに描くと上からのおしかりを受けてしまうような内容をこのようにこっそりテクニックというオブラートに包んで表現し、実は痛烈な批判精神があふれている、という時代背景が興味深いと思いました。
日本の作品も秀逸です。
笑いを誘う、庶民的な趣向にあふれているものも多く、粋な江戸文化を見ることができます。
影絵の作品とか、本当に面白いし、こうやって宴会の席で芸を披露して楽しんでいたのかな、と江戸時代にタイムスリップしたような気持ちになります。
マグリット、ダリ、エッシャーなどのコーナーはその発想に驚嘆します。
まず、ありえないことを描く、というその発想にいつも脱帽させられます。
その奥に含まれている意味も深いものがあります。
エッシャーを何点も鑑賞したのは初めてですが、やはりこの人の作品もその理系的緻密さに驚きです。
そして現代作品ですが、これらはその技術におどろくべきでしょう。
最後の立体作品など、「やばい」です。たねがわかったとき、ドーパミンが出まくりだったでしょう・・・。
個人的には「シェークスピアの肖像写真」の作品が心に残ります。
シェークスピアの肖像写真、と一度聞いただけでは「それが?」と思う反応かもしれません。
でも、シェークスピアの時代、写真などないのです。
では、なぜ肖像写真が??そのたねあかしは案外簡単なものでしたが、
非常に大判の写真として再現されたシェークスピアの威厳ある姿。
まるで血肉のかよった人物を写した写真のように作品をしあげるのにどのようなテクニックが必要だったのか、必要でなかったのか、それは分かりませんが、
この題材でこの作品を制作しよう、という発想に非常に驚嘆させられました。
夏休み、娘を誘ってもう一度行って見たいと思います。