練習オタクの日々

3日ぼうずにはしたくありません!この日記とピアノのお稽古。練習記録とその他読書などの記録をつけておきます。

「国宝燕子花図屏風」 根津美術館

2010-05-09 | アート
新しくなった根津美術館に行って参りました!

「国宝燕子花図屏風」
根津美術館
2010年4月24日(土)~5月23日(日)

尾形光琳といえば、琳派。琳派と言えば小原流、ですね。

恐れながら、光琳の作品を見に行く、というよりは、小原流の琳派調いけばながどのように琳派の屏風絵に表現されているか、というスタンスで見に行きました。
本当は、その逆なのに・・・。

琳派が日本最初のグラフィックアート言われるゆえんをこの目でしっかりと確認!
特に扇子絵の薄の表現、これだ!!!と理解!
早く秋になって、薄を生けたいなぁ・・・。

そして、本当の目的は屏風ではなくて、お庭に見事に咲く、満開の燕子花、でした。


運慶と仏像

2010-01-17 | アート
またまたプレミアム8の感想。

運慶の特集をやっていました。

立体芸術になると、絵画などに比べてさらに不勉強です。
ロジックを勉強させていただくと、興味も湧くし、どういうポイントで鑑賞すればよいのか上手に導いていただいた感覚です。

単純に驚いたのは、運慶作の吽形像が約3000もの木のパーツに分かれている、ということ。
それを建築のように門の中に設置する様子がCGで再現されていて大変興味深かったです。

一旦設置したあとに、修正を加えるために小さな木片などを的確に付け足し、筋肉の表現などをよりリアルにしていったとのこと。
いまですらコンピュータなどでシュミレーションができそうですが、すべて頭の中で設計から完成までを組み立てていた運慶という人物の才能は計り知れないものですね。

*****
冬休みにテレビを買ったもので、いろいろ録画して見るようになりました。
今まではどうせチャンネル争いには勝てっこない、と最初から好きな番組を見ることはあきらめていたのですが、台数が増えて私にも視聴できる時間が増えたとたん、やっぱりテレビって面白いな、と思ってしまいました。
夜中などにおもしろい番組がいろいろやっていますね~。

小倉百人一首のなぞ

2010-01-12 | アート
ちょっと面白いエピソードがありました。

職場にお年賀などが届く季節ですよね。
おいしいお菓子などにはお店の案内とか、お菓子の解説などいろいろ入っていますが、今日いただいたお菓子に、面白いチラシが入っていました。

それは小倉百人一首に関することで、百人一首には優れた歌もある反面、どうしてこれが・・・というような歌も混ざっている。
それを不思議に思ったある研究者が詳しく調べたところ、この百首の歌をあるルールに従って並べると、上下左右に接する歌に共通するキーワードが浮かびあがってくるのだそうです。
そしてさらに、そのキーワードを絵にして描いてみると、浮かびあがってくるのは、とある実在する土地の風景だとか。その土地とは、京都に近い大阪の、水無瀬という場所なのだそうです。

この、水無瀬という土地は、主人が一時家族で住んでいた土地なのです。
面白いなぁ~と思い、そのチラシのコピーを取って家に持って帰りました。

ここまででもちょっと面白いエピソードなのですが、さらに面白いのは、チラシを持って家に帰ってみたところ、主人に届いた、という、小学校の恩師からのおいしそうなおせんべいの詰め合わせ。
開けてみたところ、私が持って帰ったものと同じチラシがなんと入っているではないですか!

同じお店のお菓子だったんですね。

この話にただならぬ縁を感じたので、百人一首のなぞについて、もう少し自分でも調べてみようと思います。

ダ・ヴィンチと遠近法と秩父の山

2010-01-09 | アート
お正月休みに見たプレミアム8の続き。

ダ・ヴィンチの回で、遠近法について解説していました。

不勉強で知らなかったのですが、遠近法には「線遠近法」と「空気遠近法」とがあるそうなのです。
線遠近法は消失点に向かって、近くのものは大きく、遠くのものは小さく描くことによって遠近感を出す、という手法です。
空気遠近法というのは、モナリザの背景の山の描写に見られる手法で、近くの景色は濃い色彩で、遠くの景色は薄い色彩で描く、というもの。
色彩遠近法ともいいます。

この解説を聞いてから、多摩川を渡るときに秩父の山なみを見ると、「なるほど~」と思うのです。

冬は空気が澄んでいるので、特に朝は遠くの山々がよく見えます。運がよければ富士山も!

「木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン」展

2010-01-06 | アート
アンリ・カルティエ=ブレッソンの写真は以前から好きなので、これはなんとしても見に行かないと・・・と出かけてきました。

「木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン 東洋と西洋のまなざし」
東京都写真美術館
2009年11月28日(土)~2010年2月7日(日)

カルティエ=ブレッソンも木村もほぼ同じ時代に活躍し、ライカという同じカメラで被写体を追い、やがてお互いに交流を持つようになった二人なのだそうです。

今回の写真展で、二人の作品に共通するところ、二人が表現しようとしたものの個性の違い、などがよく分かります。

以前のカルティエ=ブレッソンの展覧会のレビューでも書きましたが、彼の作品は、フレーミング、構図、写りこんでいるものの選択がまさに「完璧」の一言。
かなり作りこんだ写真なのだろう、とは感じました。

今回木村の作品と見比べて思ったのは、木村がフレームの中に納めたかったのは、人間の暮らし、営み、生きている証・・・であったのに対して、ブレッソンは四角いフレームの中に地球上のアートを写し込みたかったのだろう、ということです。

木村の作品は、躍動感があり、猥雑な雰囲気もあり、いろんなものが写真に写り込んでいて、何が写っているのか細かく見るのも楽しいし、そんな中で時代背景、当時の社会も垣間見ることができ、基本的に人間の感情が伝わってくる写真作品が多いと思います。

ブレッソンの作品にもそのような意図が見られるものも多数ありますが、私が思うに、彼のシャッターを押す食指が動く対象物は、地上にある、面白い形、形象、意匠のようなものではなかったでしょうか?人物を撮っていても、その人物と背景が作る形、構図の面白さを優先させていたように思えます。
そして、その感覚が天才的であるからこそ、非常に緊張感のある、優れた作品をたくさん残したのだと思います。

二人の天才の作品を見て、私と同じように思う人、「いや、それは違うだろう」と思う人、いろいろいると思います。さまざまなことに思いが及ぶ、そのこと自体がすばらしい展覧会だと感じました。

「憧れのイングリッシュガーデン写真展」

2010-01-04 | アート
六本木のFUJIFILM SQUAREは入場無料でふらっと入るのにちょうどよいギャラリーです。

「憧れのイングリッシュガーデン写真展 美と安らぎの花空間」
FUJIFILM SQUARE(東京ミッドタウン内)
2009年11月14日(土)~2010年1月14日(木)

ガーデニングの雑誌である『BISES』の100号記念の写真展です。
BISESはほとんどオールカラーの紙面で、綺麗なお花とお庭の写真がたくさんの雑誌で私も大好きです。

その中でも選りすぐりのイングリッシュガーデンの写真の展覧会です。

イングリッシュガーデン自体は、ちょっと派手すぎて、自分のおうちのお庭だったらもうちょっと侘び寂び感が欲しいかな~と思ってしまうのですが、あの、いっせいに色とりどりのお花を綺麗に咲かせるテクニックとお手入れの熱心さには脱帽です。

そして、イングリッシュガーデンと言えば、バラですね。
バラは育て始めたらはまってしまいそうで怖いのですが、綺麗な写真をみていると、やはり、一度は育ててみたい、壁につるバラなんかを沿わせてお部屋の窓越しに愛でてみたい、と思ってしまいます。

今は冬でお花が少ない季節ですが、そんな季節にお花いっぱいの写真展を、と企画されたそうです。
十分楽しませていただきました。

土門拳の写真について

2010-01-03 | アート
プレミアム8土門拳の特集について。

土門拳さんの写真は肖像写真が好きでよく見ていましたが、この放送で特集されているのは、かれの古寺巡礼と仏像の写真でした。

室生寺に始まり、室生寺に終わる、と言われている寺院の写真について、その精神哲学にはとても奥深いものがあるのは明らかですが、今回の特集で私が興味を持ったのは土門の撮影テクニックのひとつです。

三十三間堂など、奥行き深く、仏像が整然と並んでいる寺院の撮影の際、土門はフレームの隅から隅まで、全てピントがあった状態で撮影することに執着していたそうなのです。
そういわれて見てみると、たしかに、手前の被写体、実際には何メートルも先にある奥のほうにある被写体、同じようにピントが合っているのです。
このような撮影方法について、土門は「人間の目に映るように写真に撮りたい」と言っていたそうです。

前ボケ、後ボケなど、ピントの合っている部分と合っていない部分があるからこそ、雰囲気のある写真になる、と私などは思うので、この技法に基づいた土門の写真は個人的にはあまり好みではないのですが、その目的を完遂するために彼が用いたテクニックにはおどろきであり、執念を感じさせます。

このような技巧的な背景を知って、作品を見ると、恐らくさらに感慨深かろう、と思い、年末の新聞に土門拳と誰かの写真展の案内が載っていたはず・・・ということまでは覚えているのですが、それがどこで、いつやっているのか、検索してもどうしても出てこなくて、思い出せもしません。

!と思ったらすぐ控えておかないとダメですね・・・。

ヒッチコックとダ・ビンチと土門拳

2010-01-01 | アート
去年はろくにブログもアップできず、だめな一年でした↓↓↓

頭が回らず、文章を書くのが遅くてどうもおっくうになっていた、というのもあるし、なにより本が読めない、美術館に行けない、映画も観れない、と、ネタ不足もその原因。

今年はそれを改めよう、と、とりあえず、3チャンの教養番組などを録画してみてみたりして・・・。

プレミアム8という番組の再放送が年末年始まとめて放送中。

ヒッチコック特集では、彼のフィルム・ロジックについて検証していました。
以前「CUT」という雑誌にフィルム・ロジックのコーナーがあり、面白くて読んでいました。今はなくなっちゃったみたいなんだよなぁ~。
映画技法を知っていて観るのと知らないで観るのでは、面白さが数倍違うと思っています。
ヒッチコックもその技術的な面でさまざまな研究を試みていた、ということが番組で分かります。

『めまい』で高所恐怖症の主人公が高い吹き抜けの上から下を見たときのめまいの感覚を映像で表現するために、用いたテクニックというのが、なるほど・・・納得でした。
(うまく文章で表現できないので、その詳細は省略↓↓)

映画もいろいろと録画してあるものをこの休み中に観るよてい。

ダ・ビンチと土門についての感想もそのうち・・・。


「海のエジプト展」

2009-09-30 | アート
横浜開港博の一環である「海のエジプト展」へ行ってきました。
(開港博も閉幕し、こちらの展覧会も終了しています。)

「海のエジプト展」
2009年6月27日(土)~9月23日(水・祝)
パシフィコ横浜

海に沈んだエジプト文化の発掘成果を展示する展覧会でした。

巨大石像など、ほぼ全体の形を残したまま展示されていて、感動です。
鋳物だけではなく、小さな土器などもかつてこうであっただろう、という姿のまま発掘されているのはすごいことだなぁと思います。

宝飾類にやはり目がいってしまいますが、さすがに金の宝飾は、輝きも現代のものとほとんどかわらないままです。
金という物質は、王水(?)とかいう液体以外のものに侵食されることはない、と聞いたことがあります。
紀元前に作られたものが目の前に並んでいるという事実は、まさに歴史を感じる瞬間でしょうか?

・・・と、まぁ、なんともありきたりな感想だなぁ、と我ながら情けないですが、とにかくものすごい人手で、ゆっくり鑑賞する暇なんてまったくありませんでした。
どこからやってきたのでしょう、この人たち、という感じ。

それでもY150は予想入場者数の4分の1にも満たない来場者だったとのこと。
なんか場所も散逸していたし、イベント的にどうかな?というのはありましたよね。

「メアリー・ブレア」展

2009-09-22 | アート
ウォルトが信じたひとりの女性
「メアリー・ブレア」展
2009年7月18日(土)~10月4日(日)
東京都現代美術館

ディズニー好きの方は、この展覧会に行ったら・・・というか、必ず行った方がいい!
そして、行ったらディズニーランドに必ず行きたくなるでしょう。

あの「イッツ・ア・スモール・ワールド」のカラフルで夢のある壁画を描いたメアリー・ブレアという女性の作品展です。
彼女はアーティストでもあり、普通に結婚、出産をした女性でもあります。
彼女が仕事と家庭を両立しながら、どのシーンにおいても責任感強く、しっかりとした一生を生きた、という人生の展覧会でもある、と思いました。

彼女の作品、その一番の特徴と言えるのはやはり色使いでしょうか?
カラフルであり、しかもセンスがよい。
ディズニーの作品のみならず、CMに使用されたアニメーションにもそのセンスが十分に発揮されています。

グッズ売り場もかなり充実!
楽しい展覧会でした。