以前どこかに「私は全く毒のない小説は好きじゃない」とかいうことを書いたように記憶している。
どうしてかなぁ~と考えてみた結果、たぶん自分の中にある毒を毒味たっぷりの小説を読むことで発散させているんだと思う。
でも、そんな風に消化できずにいつまでも自分の中にある毒をくすぶらせてしまっている人は・・・・。
私にとっては『模倣犯』以来久しぶりの宮部さんです。
あいかわらず上手いです。いろんな要素が盛りだくさんなのはあいかわらず。
それもタイムリーなネタばかり。
それが結末に向けて大団円のように終結して、ほんの小さな複線も意味があったんだなぁ、と理解できる。
安心して読める(というのもヘンだけど)ミステリーです。
今回の物語では個人的には土壌汚染に過敏になる主人公の妻のことが印象的だった。
すべて納得ゆくまでお金に糸目も付けずに新居の土地の状態まで調べ上げて、
さぁ、これで安心、と住まったところで、
本当に危険だったのはその土地でも家でもなく、
人の中に巣食う毒の要素だった、ということ。
そしてそんな危険な気持ちを誰もが持ちうるし、
それによって傷つけられる可能性はいくらでもある、という事実。
どんなに防ごうとしても決して防ぐことのできないものは人の気持ちの中にある悪意。
それって怖いですよね。
どうしてかなぁ~と考えてみた結果、たぶん自分の中にある毒を毒味たっぷりの小説を読むことで発散させているんだと思う。
でも、そんな風に消化できずにいつまでも自分の中にある毒をくすぶらせてしまっている人は・・・・。
私にとっては『模倣犯』以来久しぶりの宮部さんです。
あいかわらず上手いです。いろんな要素が盛りだくさんなのはあいかわらず。
それもタイムリーなネタばかり。
それが結末に向けて大団円のように終結して、ほんの小さな複線も意味があったんだなぁ、と理解できる。
安心して読める(というのもヘンだけど)ミステリーです。
今回の物語では個人的には土壌汚染に過敏になる主人公の妻のことが印象的だった。
すべて納得ゆくまでお金に糸目も付けずに新居の土地の状態まで調べ上げて、
さぁ、これで安心、と住まったところで、
本当に危険だったのはその土地でも家でもなく、
人の中に巣食う毒の要素だった、ということ。
そしてそんな危険な気持ちを誰もが持ちうるし、
それによって傷つけられる可能性はいくらでもある、という事実。
どんなに防ごうとしても決して防ぐことのできないものは人の気持ちの中にある悪意。
それって怖いですよね。