ブログ日和。

映画と、『ER緊急救命室』『ザ・ホワイトハウス』などの海外ドラマと、世間に対してのツッコミを徒然に書いていきます。

『(500)日のサマー』

2010-02-20 23:39:21 | 映画
ポストカードのデザイン会社に勤める男女の出会いから別れまでの500日間の物語。こう書けば確かにラブストーリーと思える。だけど、冒頭のナレーションは「これはラブストーリーではない」。これの前に見た『キャピタリズム』の原題のサブタイトルが「ラブストーリー」。もう何が何だか分からない。

トムは秘書として入ってきたサマーに一目惚れ。数日後、サマーと音楽の話で意気投合。そして一ヶ月後、コピールームでサマーの方からキスされる。願ったり叶ったりのトムだったが、それは「悪夢」の始まりだった…。映画は、500日間を行ったり来たりして、付き合い始めて有頂天になって街行く人と一緒に踊り出したり、「理想」と「現実」の二分割でトムの内面が表現されたり、趣向に凝ってる。さすがミュージックビデオ出身の監督さんです。

サマーって良くも悪くもいわゆる小悪魔系。めちゃくちゃカワイイわけでもなく、雰囲気美人といったところ。だからこそ、男は惹かれてしまうのかも知れない。「真剣に付き合う気はないの」とか言いながら、一夜を共にすることを厭わなかったり(むしろ積極的)と、端から見れば「何様なの、この女?」だけど、トムにすれば「惚れてまうやろー!」と心の中のチャンカワイが騒ぎ出してしまうのだ。

トムを草食男子と見る向きがあるけど、そうかな。トムはトムでサマーに対していろいろアプローチを掛けてるわけで、恋愛に消極的ではない。むしろ、サマーの方が恋愛経験に長けていて、乏しいトムが振り回されるっていう構図なんだろな。同じ男として同情はするけど、気分屋の女子と付き合うためには、それなりの「お勉強」が必要だよね。 …って偉そうなことを言いながら、この映画、いろいろ思い当たる節があったりなかったりラジバ…。