ブログ日和。

映画と、『ER緊急救命室』『ザ・ホワイトハウス』などの海外ドラマと、世間に対してのツッコミを徒然に書いていきます。

『宇宙戦争』

2005-08-28 12:25:44 | 映画
スピルバーグ最新作。でもわざわざ『SWEP3』とぶつける必要もなかろうに。同じ東宝洋画系だし。

離婚した妻から子どもたちを預かったレイは、奇妙な稲光を目撃し、様々な異常が起きていることに気づき、町から脱出しようとする。息子・ロビー役のジャスティン・チャットウィンと娘・レイチェル役のダコタ・ファニングの2人は共に、スピルバーグ製作のドラマ『TAKEN』に出演している。これも宇宙人を描いた作品。DVDボックス持ってるけど、まだ全部見きれてない。

最高の映像技術を使い、鏡やビデオカメラの画面を利用したり、「恐怖」の見せ方を心得ている。音響も、本当に揺れるような地響きからガラスが割れるときの細かい破片の音まで、しっかり聞こえる。音楽は『スターウォーズ』のジョン・ウィリアムス。この三者と、レイ個人の目線から見た物語の描き方によって、吸い込まれるような恐ろしさがあった。

でも、もう一つのテーマ「家族愛」はどーなのよ。「恐怖」に追い込まれれば、家族はまた一つになれるみたいな感じでは、あまりにも話を単純にしすぎている。ダコタの恐れの演技はすごいけれども、それだけじゃ足りないよ。あんなに反発してたイマドキティーンエイジャーのロビーが、「この目で結末を見届けたいんだ」なんて言い出すだろうか。もうちょっと丁寧に描いてほしかった。

それに、パニック映画としては、最高に近い出来なのにもかかわらず、なんだか白けてしまう感じがあった。それは、もう我々が、9.11をテレビを通じて「体験」してしまったからだろうか。5年前なら、この映画を観て、自分たちの安全を確認してたのだろうけど、この数年間で状況が一変したことが心理的にも作用しているのかも。